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非日常の回想録

〜I〜 マサキが言ったんだ

作者: 為下波図

 マサキが、1年先輩の誰か、この人みたいになりたいって思える人を作りなさい、って言ったんだ。

 小さなことでも良い、身近な目標を持って、具体的に励みなさいって。


 初対面からまだ10日くらいしかなくて、名前と顔が一致する先輩は片手で数えられるくらいしかいない。同期の15名の名前も覚えていないのに、先輩を見る余裕なんて、この忙しさじゃとてもかなわない。


 でも、顔をできるだけ思い出して、2巡させた。そしたら、自然と危険だなって感じたんだ。

 たしかに情報不足は否めないけど、理想的な部分だけを観ることはできなくもないけど、悪いところもすぐに見つけてしまうんだ。


 作れと言われたから、念のために成績の良い先輩を選んで、理由もそれなりに考えた。これでいつ訊かれても反射的に答えられる。


 誰も、一度も訊かれることはなかったけれどね。

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