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僕のライフ  作者: まさゑ
僕の考え、日々
17/45

誰もいません

一人称を俺に変更します。

 目覚めが最悪な朝はその日一日が気怠くなる。

 一つやることが出来てしまった僕はこの気怠さの中黙々と考えを迸らせていた。

 絶交しろと言われても学校が変わるらしいから一生親友的でない限り自然と交友も途絶えると思う。

 それでは彼女さんは納得いかないだろう。

 一通り考えたものはこちら

 

 ・素直にもうかかわるなと言う

 ・事情を話して理解してもらう

 ・彼女の命令に背く


 てかよくよく考えたらなぜ命令に従っている。

 確かに交友関係を閉ざさないと太郎の両親から嫌な干渉をされるぽいが...バレなきゃいいだろ。

 そうとなれば善は急げだ。


 『俊介:大事な話がある』


 さてここからが勝負になる。

 脳内フル回転させ言葉をひねり出さないといけない。

 

 『太郎:どんなこと』


 『俊介:お前と俺、友達止めないといけないらしくて』


 『太郎:え』


 『俊介:お前の家金持ちでなんか友達も選ぶみたいだから俺じゃだめって聞いてな』

 

 『太郎:うん』

 

 『俊介:だから友達止めないといけなくてだな』


 よしここまでは順調にことを運べている。

 ここででも別にバレなきゃいいということを伝えれば。


 『俊介:だけどな』


 『太郎:通話OK・NO』

 

 通話、やっぱりこう文字だけじゃ伝わらないこともあるし話した方がいいもんな。

 OKの方を選択。


 「君かうちの息子がいつも世話になってるのは」

 

 太郎の声ではなくもっと渋い年のいった男の声がする。


 「あのーどちら様でしょうか」


 「太郎の父だが。率直に言わせてもらおう。息子との縁を切ってもらえるかな」

 

 父親きたぁあ。

 ということはあれか直接対決かよ。


 「で、でもいきなりそういわれましても太郎君とはお互い気の知れた仲で」


 「君も知っての通りうちの太郎は私の跡を継がないといけないからね。君みたいのと遊んでる暇はないんだよ」


 言葉が出なかった。

 電話越しだから強気にいけると思っていた自分が甘かった。

 でもさ太郎、本当の友達ならなんか言ってくれよ。 

 希望に縋って言葉を待つ。

 

 「さぁ太郎も言ってやりなさい」


 「...ほんとごめん」

 

 「君もこれでわかったね。それじゃ金輪際うちの息子と関わらないでくれ」


 通話は一方的に切られた。

 太郎の申し訳なさそうな声だけが頭の中に残っている。

 

 友達ならよ「ごめん」じゃなくてもっと違う事あるだろ。

 結局はそれだけの関係だったってことだろ。

 本心では仕方ないと分かっていても考えが悪い方向に持っていってしまう。

 

 『トークルームには誰もいません』


 早速消されてやんの。

 

 そうそして最後にはここにいつも辿り着く。

 もういいや。

 この十数年の経験からいつもいつも諦めを選択していた。

主人公は闇が深いんです

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