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僕のライフ  作者: まさゑ
僕の考え、日々
16/45

シリアス主人公

 引きこもりを決めていた僕、あと数日のうち家から出るのは今日が最後だろう。

 太郎の美少女彼女が話があるようでファミレスに来ている。

 

 早めに来たので飲み放題を頼みコーラをちびちび飲んでいる。

 一人で待つこの時間恥ずかしさや寂しさと様々な感情が混ざり合って居づらい家に帰って寝たい。

 しかもだ太郎なしで会いたいとのことでまじなんなん。

 初対面の男と二人きりで会うなんて彼氏さん大丈夫なんですかと太郎に聞いてみた結果

 『俊介なら大丈夫、ヘタレだし』

 言うようになったなデブと信頼されてうれしい反面ヘタレではないと言ってやりたい。

 

 集合時間になると二人の少女が来た。

 一方は彼女さん、もう一人は同い年そうな眼鏡を掛けた少女。

 視線は机でぺこりと頭を下げた。

 

 「あらどうも」


 前回同様にごみを見るような目にプラスして値踏みをするように視線を向けてくる。

 内心汗だらだら、ほ、ほんと失礼な奴。


 「香奈ちゃん、ひとまずなにか頼もうよ」

 

 となりの眼鏡少女はこの様子に慌てて彼女を諭す。

 

 「いいわ、早く本題を話て帰るもの」


 めっちゃ上から目線で高圧的な態度。

 太郎がこんな彼女とイチャコラしていたなど考えられない。

 てかどう告白すれば付き合えるんだよと疑問が浮かぶ。

 

 「あのー、それで、話したいこととは...」


 「たーちゃんと関わるのやめてくれないかしら」


 敬語になったのなど気にもならないくらい衝撃発言。

 

 「いちおう、理由というか訳を教えてもらえませんか」


 とにかくだ理由、友達やめろという訳を教えてもらわない事にも納得できん。

 

 「はぁ、そんなことも分からないのばかじゃないの。仕方ないから教えてあげるたーちゃんは将来を約束された人だからあなたみたいなパッとしない男と馴れ合ってる時間はないからあなたから離れたくれと言ってるの」


 将来を約束された人?

 名家のお坊ちゃん、ほんとにお坊ちゃんだったのか。

 いやそれとも...やばい人。


 「将来を約束された人とはいったい...?」


 「聞いてないのは仕方ないか。彼増田太郎は、増田商事といって日本でトップに入る会社の代表取締の一人息子。私の家も国会議員や昔なんか内閣総理大臣まで出した名家の寺小路でたーちゃんとは家ぐるみ付き合いがあって昔から結婚を約束してるの。たーちゃんはね昔は痩せていて、今もかっこいいけど昔はもっと...まぁいいわだからねあなたとは釣り合わないから消えて」


 坊ちゃんだから釣り合わないから消えろと横棒な。

 

 「それとたーちゃんは3学期からは凡々高校から私と同じ高校に転校するからもう会うことはないからそれまでに自然に絶交してもらえる」


 一気に言われるから頭がパンクしそうだが一応理解した。

 

 「いいあと「わかった」、え、そう」


 「私から言うのもなんだけど意外と薄情な奴なのね」


 「絶交すればいいんだろ、はいはい」

 

 初めて視線を上げ目を見つめ返してやる。

 太郎の彼女は引きつった顔をしているのがよくよく見えた。

 ほんとできた顔つき、美少女過ぎるだろ。

 見ていると居心地が悪そうに見せから出て行った。

 

 乾いた喉をコーラで癒す。

 炭酸が刺さるが最後まで飲み干した。

 そこでまだ向かいの席に眼鏡少女がいることが見えた。


 「なにか」


 最愛の人が殺されて復習に燃えるファンタジー主人公並みに低い声が出てしまった。

 

 「あ、あの香奈ちゃんの事悪く思わないで、欲しいです。きっとあなたの事を思ってだと思うので。増田君に香奈ちゃん、小さいころから友達が出来ても両親からその友達への干渉が酷くて、そのせいで友達すぐいなくなっちゃって友達との別れ際に酷い事言われることもあって。それでとにかく香奈ちゃんのことあんまり悪く思わないで欲しいです」


 ぺこりと効果音がなりそうな程可愛げに頭を下げ去って行った。

 

 一気に言って、一瞬にして消えていった少女二人。

 残された僕は高校生らしく葛藤の渦に埋もれたいた。

 ただ言ってしまった以上太郎とは絶交する。

 それが彼のため僕の為なんだろ、おぉお。

 まじなんなん、僕ってシリアス主人公かよ。

 

 せっかくファミレスまで来たのでパフェを食って帰りました。

 ついでだからよアイスも買って帰ったよ。

 

 家に帰ってすぐに教えてパソコン『絶交の仕方』。

 

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