聖夜まで 中
23日、冬休み初日から生活リズムは崩れた。
昼に目が覚め朝ごはん兼昼ご飯を適当に済ませた。
家の中は僕以外誰もおらず侘しく感じる。
兄のサッカーの大会で父母共におらず、妹は朝から遊びに行って不在。
課題をやる気にはなるはずもなくテレビ見たり、動画見たり無意味な時間だけが過ぎていく。
「はぁあ~あ」
スナック菓子を食べ終えたら眠くなってきた。
自室に籠り寝た食ったら寝るなんてまるで豚のようだぶー。
寝たんじゃなくて布団の上でゴロゴロしていただけなのだが。
SNSアプリを開き適当に記事を読んでいく。
絵師さんのイラストを見て可愛いなぁと思ったり、ガチャ報告を見て嫉妬の炎を燃やしたりしているとラインが飛んでくる。
『太郎:どうしよう(;'∀')』
『俊介:どうした』
『太郎:明日、香菜≪かな≫をデート誘ったのはいいけどどうすれば』
彼女いない歴=年齢しかもコミュ障の僕に聞くかというし質問を投げかけて来た。
『俊介:ちょっと待ってろ』
パソコンを起動して検索に教えて『クリスマスデート』。
それから約一時間様々なサイトを見て回り幾つか案を考えてやった。
『俊介:まずな凡々駅近くの大きいショッピングモールあるだろそこで夜まで時間を潰せ、中にはオシャンティ―な料理店があるから雰囲気重視で見繕ってけよ。夜の六時からショッピングモールの隣の広場でクリスマス特別イルミネーションがあるから一緒に回れ。ついでにクリスマスプレゼントでアクセサリーでも何でも買ってあげろ。以上だ』
『太郎:ありがとう、この借りはいつか』
誰でも思いつくような王道で特殊性もないこのプラン。
太郎はたまに抜けているとこがあるから焦っていて考える余裕もなかったんだろう。
出来る彼氏は何日も前から準備をしていると書かれているのを見てうちの彼氏さんは前日に友達に考えてもらいできない彼氏だこと。
友達としていいことをしてあげたけど虚しさだけが残っていた。
『俊介:デート成功したら一緒にクエ行くぞ』
『太郎:りょ』
クエ一緒に行くためにも太郎のデート成功を祈りますか。
そして23日も過ぎていく。