4月(4)
「何か巻き込んでゴメンな!」
彼はベッドに横になり、ニコニコしながらこちらを見て言った。
「まあ、良いけど…」
先生は親御さんに連絡するとかで私に彼を任せて出て行ってしまった。こんな時に保健の先生もいなかった…やっぱり、ツイてない。気まずい…先生早く戻ってこないだろうか…
「ねえ!学校っていつ来てる?僕は実は毎日来てます!」
「えっ…」正直、びっくりした…
私達が通っている学校は通信制。この日は絶対って日に学校に行って、決められた物をちゃんと提出すれば良いのである。毎日、学校に行く必要はない。だからと言って毎日、通ってはいけないというわけでもないけど…それぞれ訳ありの人が通っていているので…毎日、学校に来る人はいないはず。適当に週2.3日が1番多いはず!何で毎日?だったら、普通の学校に行けばいいのに…
こんなに明るくて、人見知りもしない人なら人間関係にも困らなそうだし…何で…
考え込んでしまった私の顔の前に彼はあるものを見せてきた。
「ジャン!!」
彼が鞄の中からあるものを出した。
「これのせいで、僕は普通の学校に行くのをやめたんだよね!」
彼は明るくそう言った。