プロローグ‐夏休み初日‐
初投稿です。拙い文章ですが、宜しくお願いします。
投稿は不定期で、もしかしたらなかなかできないときがあるかもしれません。すみません。あと、あらすじで少しネタバレしてしまいます。ほんとうにすいません。
―ぎゅるるるぅぅ
俺の胃は現在絶不調。原因はおそらく昨日食べたサンドウィッチだろう。たしかあれは、一週間程前に
買った卵サンドだったはずだ。うん、きっとそうだ。食べるんじゃなかった。あっ、でも今朝飲んだ牛乳
は、消費期限が一週間ほど前に切れていたような気がする。しかも、昨夜から台所の上に放置してしまっ
ていた。なんであんなの飲んでしまったんだ。そろそろ俺も食生活を見直さないとな。
とか思案しているうちに、およそ10分がたった。はやくトイレから出ないと痔になってしまう。しか
し、俺の腹を卵サンドと牛乳が襲う。まだまだ出れそうにないな。あぁ、腹いてぇ。
―ピンポーン
なんで今なんだよ。タイミング悪すぎるだろ。俺は今忙しいんだよ。さっさと帰れ。
―ピンポーン
もう、帰れって。あきらめろよ。
―ピンポンピンポンッ、ガチャガチャ
あきらめの悪い奴だな。
―ガチャッ、ガチャガチャッ
こえーよ。ホラー映画か。もう出るからおとなしくしろよ。
俺は消臭スプレーをそこらじゅうにかけまくって、窓を全開にしてからトイレを出た。
あー、もう誰だよ。空気読めよ。感じろよ。俺の腹の調子を。
「あ゛ーい、ちょっとお待ちくださーい」
露骨に嫌そうな顔をしながらドアを開けると、誰もいなかった。
「なんだよ、迷惑な奴だな」
軽く舌打ちをしながらドアを閉めようとしたが、ふと視界に入ったものが気になった。
「ん?なんだこれ」
ドアのすぐ横にバカでかいダンボール箱があった。誰がこんなところに置いたんだ。
よく見ると箱の上に鉛筆で何か書いてある。一見コンピュータで書いたような字にみえるが、ちゃんと
見ると子供の書いたようなきたない字だ。筆圧の濃い字で゛佐々木 陽介様゛と書いてある。俺の名前だ。
誰からだろう。でも、郵送ならこんなところに放っておくはずがない。なんだか気味悪い。けど、こんな
ところに置いといたら邪魔だから玄関に置いておこう。
―ぎゅるるるぅぅ
あっ、やばい。またきた。
俺は玄関からトイレまでという短距離を、運動会の100メートル走のように全力疾走した。
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