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【2期】Baby Tune 〜謎の少女に人生を破壊されながら頭痛だけは治る件〜  作者: 末紀世(まつきよ)


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9/12

今日は休みだー!!


朝。


静かだった。


目覚ましが鳴らない朝。


ユウは布団の中で目を開けた。


天井。


白い。


静か。


数秒。


そして。


ゆっくり思い出す。


---


今日は休みだ。


---


「……よし」


小さくつぶやいた。


その瞬間。


---


「やすみぃいいいいいいい!!!!!!」


---


布団が跳ね上がった。


チェリだった。


両手を突き上げている。


全力。


「なにする!?どこいく!?なに食べる!?なに遊ぶ!?」


「落ち着け朝から」


ユウは布団をかぶり直した。


「まず寝かせろ」


「もう朝だよ!!」


「休みの日の朝は

 昼まで朝だ」


チェリ。


少し考える。


そして。


「なるほど!!!」


納得した顔。


---


その時。


ピンポーン。


---


ユウ。


固まる。


「……嫌な予感」


ドアを開ける。


そこには。


ミナ。


満面の笑み。


「おはようございます!」


「なんでだよ」


「休みだからです!」


即答。


その後ろ。


安田。


紙袋を持っている。


「朝飯」


ユウ。


ため息。


「なんで全員集合なんだよ」


---


数分後。


テーブル。


パン。


コーヒー。


目玉焼き。


チェリ。


トーストを見つめている。


「これなに?」


「パン」


「パン!!!」


一口。


「うまっ!!!」


「普通のパンだ」


「普通ってすごいね!!!」


ミナが笑う。


安田は静かにコーヒーを飲んでいる。


穏やかな朝。


---


少しして。


チェリ。


急に言った。


「今日さ」


全員が見る。


「どっか行こう!!!」


ユウ。


即答。


「行かない」


「なんで!?」


「休みだからだ」


「休みだから行くんだよ!!!」


沈黙。


ミナ。


小さく手を挙げる。


「……公園とかどうですか?」


チェリ。


目が輝く。


「こうえん!!!」


ユウ。


観念した顔。


「……近所な」


---


昭和記念公園。


昼。広い原っぱ。


子どもたちの声。


風。


ベンチ。


ユウは座っていた。


少しだけぼんやり。


何もしていない。


それだけで。


少し満たされる。


チェリは走り回っている。


ブランコ。


すべり台。


全制覇。


「すげぇえええええ!!!」


ミナは笑いながら見ている。


安田は腕を組んでいる。


穏やかな時間。


---


ユウは空を見上げた。


青い。


静か。


ふと。


つぶやいた。


「……こういう日も

 悪くないな」


誰に言うでもなく。


ただ。


本音。


---


その時。


チェリが走ってきた。


息を切らしている。


でも。


少し真面目な顔。


「ねえ」


ユウを見る。


「なに?」


少し間。


そして。


---


「こういうの

 ずっと続くといいね」


---


ユウは答えなかった。


少しだけ。


空を見た。


そして。


小さく言った。


---


「……続けようとしないと

 続かないんだよ」


---


チェリ。


首をかしげる。


「むずかしい?」


ユウ。


少し笑った。


---


「ちょっとな」


---


風が吹いた。


ブランコが揺れた。


子どもが笑った。


ただの休日。


でも。


確かに。


幸せだった。


---


その時。


ユウのスマホが震えた。


通知。


知らない番号。


メッセージ。


---


「桜木医院です。

** お時間のある時に、一度ご来院ください。」**


---


ユウ。


少しだけ。


眉をひそめた。


---


平和な休日の中に。


ほんの小さな。


違和感が。


落ちた。


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