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第72倭 オハィンカㇻによるシ=オケレ(見せられし幻覚による全滅)

それぞれの眼前に広がる光景は…?

「ナ、ナニ…? これが試練(しれん)ってワケ…? アレ…アレは…アタシと…お兄ちゃん…!」


キクリの眼前に幼い頃の自分と兄の姿が()えてきた…。


「…いいぜ。コイツは殺しも喰いもしねーでやるよ」


「だからオメーは安心してオレ等のエジキになりな♪」


力無くその場に倒れ込む誰かの大きく裂けた腹部の腹膜(ふくまく)の奥から腸管(ちょうかん)が止めどない出血と共に漏出する。

上肢(じょうし)肘関節(ちゅうかんせつ)より遠位(えんい)部が、下肢(かし)大腿下(だいたいした)三分の一から下は切断されなくなっていた。横を見ると自分の四肢にむしゃぶりつくおぞましいモノ共が(うごめ)いている。


「~~~~~~~~!!!」声にならない叫びが響く。


「…え? あぁっ! イ、イヤーッ!!」


キクリは突然叫び声をあげたかと思うと頭を(かか)えてその場に(ひざまず)いた。


…それはあの(トキ)…アビヒコの父も母も不在で自分を診れず己の権能(チカラ)暴走(ぼうそう)したアノ刻である…。


「ぐぅあ~! と、とうさん…かあさん! た、たすけ…」


少し幼く見えるアビヒコと(おぼ)しき少年は、もはや半身が緋徒(ヒト)ならぬ形状に(ふく)れ上がりなお波打っている…。


(…アノ刻…ミチヒメが…助けてくれて…な、なんで…?)


アビヒコの半身は異形(いぎょう)となり破裂せんばかりに膨張していく…!


「皆の! 己がイレンカ(ヲモヒ)を…ラム(こころ)を…きちんとお保ちくださいませ…!」


ヒメが言うも誰の耳にも届いていない様である。


「其方も… 行って来るが良い…♪」


観えてきたのは…誰かの出産の様であるが…まさに火急(かきゅう)の事態の様である。


「なんてこと! ああ! こ、これでは…!」


灼熱(しゃくねつ)の炎に包まれし母親より生まれ出ずる瞬間己も業火に身を焼かれてしまった!


「まだ大丈夫です! タカヒコ、例のモノを…!」


ムカツヒメは神呪(イノンノイタク)を唱え急速に鎮火させていく…。


「…あたしは…いいから…この子…この子たちを…!」


炎に包まれながら彼女は最後にそう言の葉を(のこ)し動かなくなった…。


「は、母上~! うぅっ…この子だけでも…!」


「このケゥエ(身体)に宿りしラマトゥ(たましい)よその姿(あらわ)し給え…!」


炭化した赤子から幽体(トゥカㇷ゚=ケゥエ)が浮かび上がってきた…。


「…あの…、そう…アノ刻のが…これが理由で我がケゥエは斯様(かよう)に…」


歩きゆくヒメに対し柱の陰からささやく声が…。


「あれでも緋徒(ヒト)なのかねぇ…?」


「滅多な事を!」


(…そう…ワラワのこのケゥエは…緋徒に非ず…。さりとて…ラム…ラマトゥは…!)


そこまでヲモヒ(めぐ)らせた後ヒメはがっくりと力無く(うずくま)った。


…同様のモシリと(うかが)える…。


「…ほら…アノ…ドゥム=ルーガル(王子)さまよ…アノお方のせいで…」


「ほんに恐ろしや…この上盟主のチカラなんて(もっ)ての(ほか)じゃ…!」


その声を聞き、振り向いて見やると…(またた)く間に二人とも炎に飲み込まれてしまった。


「…また…! ナゼ、ミケヒコ、いつもオハィカㇻ(悪口を言う)される…かかさまなんでいない…ととは…ダレなの…?」


「…ミケヒコさま…ワラワはいつでもおそばに…!」


「う、うわぁ! よ、よるな! このニ=ノカ=カミヤシ(木彫りの化け物)…!」


「…申し訳ございませぬ…(ゆえ)ありて斯様なケゥエとなりまして…。姿がお気に召さぬとも…ワラワのヌプル(霊力)…何卒お役に立てさせて下さいませ…」


「…そこまでいうなら…つかってやる! しっかりはたらくんだぞ!」


「かしこまりました…(おお)せのままに…」


「なぁにトンデモないコト言うてんねんな! あんさんのせ~でヒメちゃんこ~んな姿になってしもとるんでっせ~!」


「…なんだと! オマエはだれだ! そこになおれ!」


「ワイはしがない道化師ちゃんそやさかい~ひとつ出しものを見したるわ~♪」


拍子木(ひょうしぎ)の軽快な音が鳴り響き目の前に何かが浮かび上がってくる…そこに観えてきたのは…。


「な、なんだコレはぁ! こ、こんな…こんなことがあってたまるかぁー!!」


「あんさんがタアン=ラマトゥ(今世)降りて来てもうたさかい…ふたりともこないにえげつないありさまやで~!」


「…くっ! こ、こんなコト、みとめぬ…!」


「あんさんがどうイレンカ抱こうともホンマのことに変わりはおまへんで~なぁヒメさん♪」


「…残念ながら今しがた観た事が…真実でございます…」


ヒメ…と思しきモノは一変してそう応えてきた…。

その言の葉を聞いてミケヒコは力無く崩れ落ちてしまった…。


…ここはイヅモ西(エチュㇷ゚ポㇰ)…。


「コイツは…! ケゥエもなく、中身だけって…!」


「…わたくしがイタク(たが)えてしまったせいなのです…。すべてをコヤイラム(忘れる)してしまったこの方に対し()いてしまった為に…」


「オマエの事だからもちろん分かった上でだろーケドな…」


「何とか…御力(おんちから)の一端にて…永らえさせては頂けぬでありましょうか…?」


「それをしちまうと…イヤ、した上でウマくいくにゃどーするかだな! ちょっと待て…。…。…。…! よし! オレ様に任せろ! シネペㇲ=シ=(九頭龍)トコロカムイ(大神)サマより一柱(ひとはしら)受け継ぐんだ…ワッカ()の属性持ち…オレ様に成り得るモノって感じで名付けてやる! ラムハプルカムイ=マ(付与神威之力)ェ! トコロカムイ=キロル(水龍神之威力)をもってシセイペレ(転生)し給え!」


「…(かたじけな)き! これでこの子も救われる…!」


「ま~なんだ? コイツがこれに気付きでもしない限り分離することはないと思うぜ? あとはまぁ…弱体化するオレ様のチカラの維持のために一肌脱いでもらえりゃイイってコトよ♪」


九頭龍大神は目配せをしながらそう応えた。


(トコロ)は変わり…ここは侵略され焼け野原となりつつあるモシリ…。


「…みんなが…モ、モシリも…燃えて…ロンヌ(すべて殺される)されて…(うしな)われていく…! わたしはここで…ナンにも…できない…! くやしい…こんなのも振りほどけない…こんな格好させられて…! わたしなんて…みんなにヌプルもらえなければ…こんなヤツラにさえ…!」


(アミプ)を裂かれ四肢の自由を奪われ眼球の動きすら封じられた少女が見せられているのは…己が守るべきクニ(モシリ)が…(ウタラ)が残忍に滅ぼされて行く様であった…。


(もう…ダメって…確かにこの刻は一度コスムナタラ(心が折れる)したわ…でも…わたしは…もうゼッタイに…負けない! あきらめない!)


…大分時代進みし世界と見受けられる。

気弱そうな少年が語り掛けてくる…。


「…ぼくを…ゆるして…くれる…? まだ…また…これからも…いっしょに…シてくれる…? ぼくと…ヒヒヒッ…その後ろに控えるこの俺ともなぁ! ヒィッヒィッヒィッ!」


言うや否やそのモノは巨大なナニカへ変貌(へんぼう)していく…!


「…ヌプル=インカラ(観の眼)! …。…。…! やはり…これは先の試練と違い…真に異なるモシリに跳ばされた訳ではありません…!」


そうオオトシが看過(かんか)した処で別の場所からまた叫び声が…ヤチホコとスセリであった…。


「…あ…ああ…あああああああ~!」


「ナニ! ナニよコレ! こ、こんなコト…!」


「…皆さん! イレンカを…ラムをしっかり保って下さい! これはすべてオハィンカㇻ(見せられし幻覚)です! これは…イワン=アン=イウ(六天の魔)ェンテㇷ゚=ルーガル(統べし王)の試練では…ありません!」


そこまで言い放ってオオトシは手に持つ剣を水平に()ぎ払う!


「…ウェンカムイ(怨敵)アルキタレ(退散)!」


神呪を()められし剣撃が六天の魔統べし王に炸裂した!

激しい衝突音の後気の抜けた様な破裂音が聞こえてきた…。


「あったぁ~オオトシはんナニするんでっか~!」


「…あなたは…ジェスター!」


「ええ? あぁ! ホント!」


オオトシの言の葉に正気に(かえ)ったミチヒメもそう叫ぶ。


(だま)されてはいけません! これはジェスターによる道化です! すべてのモノよ現実(うつつ)へ目覚め還り給え! ポタラ(悪神祓い)!」


皆に向け(ふる)いしオオトシの剣よりきらめき輝く粒子が優しく降り注ぐ…!


「…! こ、これは…ワラワがオハィンカㇻ(見せられし幻覚)に陥れられるとは…!」


「はぁっはぁっ…! 危なかったっ! まさかあれを観させられるなんて…! マニィ!」


「はい♡ アビヒコちゃん元に戻ってほしいわ♡」


現実でも今にも破裂して分離しそうだったアビヒコの半身がみるみる戻っていく。

オオトシの悪神祓い(ポタラ)によりミチヒメに続きヒメとアビヒコが目覚めた!

辺りを見渡すと…キクリがゆっくりと目覚めようとしていた。


「…よっくも…アンなヒドイモノ観せるなんて…ゼッタイゼッタイ許さない! 岩石(チス=スマ=)角柱(シッケゥ=イクスぺ)!ややややーっ!」


「待ちなさいキクリ! ジェスターに並の撃では…!」


オオトシがそう言いかけると衝突音が。


「あいったぁ~! なぁにしよるねん~!」


「ヒッドいオハィンカㇻのお礼よ! まだまだ食らうといいわ! 全貫(オピッタ=コトゥイエ)(=クㇳコロ=)龍槍(カムイ=イペオプ)!」


「オハィンカㇻ…? なに言うてるんやか、アレはみ~んなホンマの事でっせ♪ ほぉれ…ようエシカルン(思い出す)してみぃや♪」


ジェスターはそう応えて巫山戯(ふざけ)ながらも(かわ)していく。


「なんて(はや)さなの!」


キクリは悔しさよりも驚きを(あら)わにそう叫ぶ。


「…みんな! 限界まで! いっけぇ~!」


そう叫んでミチヒメは例の姿の限界点まで権能(チカラ)を練り上げていく!


啊啊啊啊啊啊(やぁぁあああ)っ!!!獣王(ジュウオウ)究極発勁(キュウキョクハッケイ)・改アラタ!!!!」


「うっわなんやあっぶな~! なにするねん!」


「…な! は…迅い…!」


ジェスターはミチヒメの渾身(こんしん)の一撃すら文句言いながら躱していく…。


「なんて素早いのでしょうか…! そう言えば…ヤチホコ…スセリ…ミケヒコは? それとミヅチ…ミヅチ!」


驚きの声を上げるオオトシのほうへ一同振り向くと…ただの幻覚を見せられただけの(はず)のミヅチが溶ける様に(くず)れていく!


「き、きぃちゃ…あごがごぉ~!」


「! ミ、ミヅチー! ダ、ダメー! 大切なヒトを…二度もなんて…イヤー!」


「ミヅチちゃん! 一体なにが起こったの!?」


崩れ行くミヅチから水龍が抜け出て顕在化(けんざいか)し横たわる。キクリは抜け(がら)と化したミヅチを抱きかかえる。


「…ミチヒメ…ワラワの…ワラワのヌプルを受けとって下さいまし…」


「ヒメちゃん? …わかったよ!」


ミチヒメは一旦変身を解きヒメの霊力(ヌプル)を受け入れていくと…。


「…あ、あぁ! あああ~! こ、これってもしかして…イネ=シ=パセ=エウ(四属性究極発現)ン…!?」


「ワラワのヌプル受け取りし刻こそ…そなたの真なるチカラ顕現(カムイ=エウン)叶いまする!」


「ヒメちゃん…あなたって一体…?」


「今は刻がございませぬ…ワラワとウカムレ=エトゥッカ(融合発動)し…彼奴(かやつ)を封じねば!」


「封じって…まさか…ウブ=イキネイペカ(五芒封印)…?」


「ワラワとそなたならば二人で行使叶います…! 今は全力で彼奴一人分ではありますが…」


「…やるわ! 行こう!」


「はい…!」


意を決しミチヒメはオオトシに向かって叫ぶ。


「オオトシさま! なるべくソイツをひとつ処へ足止めしてください!」


「…心得ました! イレス=カムイ=ナウ(焔纏う竜神)ケㇷ゚サィネ=レラ=ルイヤ(の爪の暴風)ンペ!」


ジェスター目掛けあらゆる方位から火焔(かえん)龍爪(りゅうそう)の連撃が暴れまくりながら(おそ)い掛かる!


「あんさんいたいけな道化師ちゃんになんてコトしてくれるんや~!」


ジェスターも流石に避けきれずに数撃被弾し、しばらく身動きできなくなった。


「今です! レラ ア(風は) ヤイカラ (竜巻と)ペウプンチセ(なりて) アン イサム(無を宿し 無より)アンペ シ(眞なる) カムイ マゥェ (神威之力)ヘトゥク(生ず)! エウン(発動)! ポタラ=エウンアンペ(破邪顕正)カムイ・イウェンテプ(神魔)ウブ=イキネイペカ(五芒封印)!」


「あ、あぁあぁああ~!」


とてつもない量の輝く根源の力(メル=ストゥ=マェ)がミチヒメより放出されヒメへと注ぎ込まれる! ヒメはそのすべてを使い五芒封印を発動させた! 家鳴(やな)りの様な音が聞こえたかと思うとジェスター目掛け輝く五芒星が飛翔していく!

頭上より回転しながら降りかかり地面に激突した瞬間円柱状に光を放ち結界が発動した!


「ばかたれ~!」


「…ミヅチ! アンタのコトはゼッタイ守ってみせるわ!」


キクリは崩れてヒルコと化すミヅチだったモノを抱きかかえたまま渾身の権能を放出し、持ち得るすべての氣力と霊力を分け与えてゆく…! キクリの抱えしモノにすべての権能が吸い込まれナニカを形造(かたちづく)っていく…!



「皆の! 今でございます! ウブ=イキネイペカ(五芒封印)効きし内に退避(たいひ)するので…あぁ! キクリ殿!」 


「…ミ、ミヅチを…たのんだ…わ…! は、はやく…逃げるといいわ…!」


そこまで言うとキクリの身体は光の粒子となり崩れ去ってしまった…!


「アビヒコ動けますか? あなたはヒメとミチヒメを! 私はヤチホコ、スセリ、ミケヒコ…そして…ミヅチを…!」


「はい! キクリちゃん! …そこだね! そのままトゥカㇷ゚=ケゥエ(幽体)でついてきて!」


(うなず)くキクリと共に全く反応のないヤチホコ達を抱え扉に行こうとしたその刻…。


「あんさんら…だ~いぶおイタがすぎまっせ…」


「ま、まさかこんなに早く…封が…破られるとは…!」


決死で発動させた五芒封印に亀裂が入りひび割れていくさまと聞こえてくる声に、ヒメは愕然(がくぜん)として述べる…。


(ちょーどいいわ! 封がなければ…当てられるわ!)


幽体(トゥカㇷ゚=ケゥエ)と化したキクリのヲモヒが皆の頭に鳴り響く。


「ケゥエ()くした半死人がなにほざいてんねん? くらえ! シ=クンネ=ナ(暗黒邪)ウケㇷ゚サィネ(龍神爪)!」


ジェスターの手掌が暗黒邪龍の爪と化してキクリへ襲い掛かる!



()けられて下さいまし! それはトゥカㇷ゚=ケゥエをも切り裂かれます!」


(…ナンでだかワカンないけど…アタシからコレが吹き上がって…アイツを撃ち抜けって言ってるんだわ…!)


そう聞こえたかと思いきやキクリの幽体がいるであろう処より爆炎が吹き上がる!


「これは…! オオトシ様と同様の…!」


「…いえ! 私よりも遥かに高位のアペヌィ(ほのお)の属性のチカラ(権能)です!」


「…ふっはぁっ! イワン=モシリ=アペヌ(煉・獄・焔)ィ…!」


ジェスターを中心に円形上に地面が輝き出し、円柱状に吹き上がった炎が九つの竜巻と化して輝く円陣を辿(たど)る様に暴れ狂い極大(きょくだい)化した直後ジェスター目掛(めが)け一気に降り注ぐ!


「な、なんやて!? そ、それはアペヌイの究極の…!」


そこまで言った処でジェスターは爆炎の奔流(ほんりゅう)に飲み込まれてしまった!


(…みんな…イマのうちよ…! アタシは…もう…)


ジェスター(ほふ)りし後もなお炎は荒れ狂い、さらに勢いを強め広がり…キクリも飲み込まれてしまった!


「キクリちゃん! マ、マニィ! 全力で!」


「いくわ!」


トコロ=カムイ=ニセ(水龍障壁)イ! だ、だめだ! チカラが足りない!」


アビヒコはすべての力を振り絞ったが全く足りていない様である。


「青龍殿! ラムハプル=トゥム(巫与氣勢呪)! お願いいたします!」


「心得た! トコロ=カムイ=ソー(水龍瀑布)!」


オオトシの氣力(トゥム)を受け顕現(カムイ=エウン)した青龍が放つ!


「こ、これでも…! これは…おそらく境涯が…足りていません! このアペヌイは…カムイ=マェ(神威之力)! 止めるには同様にカムイの境涯とチカラでないと…!」


「と、ところ…かむい…さいごのチカラを…! ミヅチのすべてで! チカラよたかまりカムイとなれ! トコロ=カムイ=シ=(水龍神究極)パセ=ソー(瀑布)!」


ミヅチが鎮座(ちんざ)していた水龍に己のすべてを注ぎ込むと…巨大化し爆炎の渦へ上空より大瀑布(ばくふ)となり降り注ぐ!

激しい衝突により水龍は爆発する様に霧散してしまった!

それは我々の言う処の大規模な水蒸気爆発であった。


「…これで…ミヅチは…もうチカラないけど…きぃちゃんは…まもれたよ!」


爆炎の渦は消失しキクリは輪を廻る事を(まぬが)れた。


「…降りて…我々のモシリに帰り…体勢を立て直しましょう」


未だ無反応なヤチホコ達とキクリの幽体を連れ、一同はイネ=シ=ルーガル=(四大王衆)アン()を後にした…。


満身創痍での帰還となりました…。


用語説明ですm(__)m

・ニ=ノカ=カミヤシ:木+彫像+化け物→「木彫りの化け物」としました。

・シネペㇲ=シ=トコロカムイ:九の+偉大なる+龍神(湖沼の神)→「九頭龍大神」としました。

・トコロカムイ=キロル:龍神の+大いなるチカラ→「水龍神之威力」としました。

・オハィンカㇻ:幻覚を見る→「見せられし幻覚」としました。

・イワン=モシリ=アペヌィ:一番深い地獄+炎→「煉・獄・焔」としました。

・トコロ=カムイ=ニセイ:龍神+断崖、崖→「水龍障壁」としました。


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