第65倭 艶姿と鮮やかなテクニマゥポ
余談的な話ですがどうぞです♪
先の出来事終えし明くる朝の話である。
「みんなも楽しそ~で良かった♪」
「ええ! 久方…いえ、初めてでしょう、あの様に打ち明けしは…」
オオトシは昨晩の酒宴を思い出しながら応えた。
「うんうん♪ オオトシさまもラーマさまと一緒で…緋徒離れしていたから心配でしたけど…ホント良かったです♪」
「…貴女のおかげですミチヒメ…私も己が内にこの様なイレンカ湧き上がるとは思いもよりませんでした。そしてこれが…これこそ緋徒、ウタラの抱きし大切なモノで守るべきモノだと認識出来し事は…掛け替えの無い財産を得たと思っております…!」
そう述べるオオトシを…自身でも気づかずに慈しみを以てミチヒメは見つめていた。
「…聖母の如き眼差しであるな♪ 余もあやかりたいモノであるな♪」
「まぁヴィジャーヤさまったら♪ いちお~じゃなくてだぁいぶわたしの方がノカン=クルだと思いますけれど~?」
「で、あろうが、余の眼を通し見遣るそなたは…上長にしか観えぬモノでな…ここいらはともかく…ぬわっとっ!」
間一髪ヴィジャーヤはミチヒメの一撃を躱した。
「えぇ? す、すっご~い! わたしキチンと当てる気まんまんだったのに~!」
「…この眼解放した上で…こう言えばこう来ると読んでの事なのでな♪ さもなくばあの様に気配なき拳避ける事など叶わぬである…! 恐ろしくも素晴らしきなり!」
「最早約束事になっているやり取りをあえてさせた故…ですね」
「左様、オオトシの言う通りである! その気配の消し方は…大叔父殿…もしやその上を行くやも…である!」
「ふっふ~ん♪ すごいでしょ♪ なぁんてホントはまったくイシキしていないんですけどね~♪」
自慢げながらも無自覚の所作故微妙に偉ぶり切れないミチヒメであった…。
「…して、その方等、今後は如何に?」
「我は伏犠様にご報告した後は…更なる西へ…カムイの道を目指さんと欲する所存である…!」
「あ! アチャポは塔主さまにそう言われたのね!」
「うむ。それ以外のルは無きと。しかしこのルはある。さすればこれに向い進のみである!」
「さっすがね~♪ まぁイリチもいるし心配ないと思うケド、行く刻は気をつけてね!」
「うむ、まずはクスターナに立ち寄りて後に雒陽へ報告へ参る」
「そうですね、まずはヴィジャーヤさま、班勇殿をお送りいたしましょう」
ウガヤに対しオオトシがそう応えると
「タクシャシラーの塔より跳べばすぐであるが…物見遊山も兼ねてヤレパチプで行くのも乙であるな!」
「そ~ね~♪ あ、じゃぁ、みんなで途中のビビ・ファティマカムイワッカ寄っていきましょ♪ 無事問題を解決されたごほ~びとしてわたしがみんなのお背中流しま~す♪」
「それは良き♪ では着き次第まず余から…」
「いやいやヴィジャーヤ様、こればかりは某も譲れぬ処…」
「みんなしてあげるから仲良くしましょ♪」
「左様である! ムリ言ってミチヒメを困らせるモノでは無いぞ! 余は最後でも構わぬぞ♪」
「カ、カニシカさま? あなたさまもご一緒されるのですか?」
「たまには良かろう♪ 水入らずである♪」
「で、ありまするな!然らば我も此度は参加致そう」
「え? アチャポも~? めずらしいけど大歓迎よ♪」
「…急いては仕損じる故。そして昨日の寄り合いも中々に楽しき刻得られた故である」
「やっぱりアチャポはすごいね~♪ いつでも自分を磨くための事にしちゃうもん♪」
「無論、張りすぎし弦は切れ易しも解しているつもりである、故、伏犠様へ目通りした後はルースに立ち寄りてから旅立つ所存である♪」
「あ~♪ あれホ~ントおいっしい~もんね♪ アレ食べている刻のアチャポはちょっちだけイイヨマプカかも♪」
「それ程にミリョク高きモノであるとイレンカ抱いてくれるならば我も有り難き♪」
良く観ると少し頬を緋に染めながらウガヤはそう応えていた。
「うんうん♪ そぉだ! みなさんにも後でお持ちしますね♪ アレはホントにおいしい~ですから♪」
ミチヒメは思い出し口元を緩めながらそう言った。
「それ程であるか! 確かにウガヤ殿をここまで虜にするモノ…是非にも味わいたい処である故、非常に楽しみであるな♪」
ヴィジャーヤもまだ見ぬ美味を思い描きながらそう応えた。
「余も甘い菓子には目がない故ぜひ一つ所望したき!」
「まあ♪ …おっきい緋徒はお好きなのかしら?」
ミチヒメはカニシカの意外性に喜びつつも不思議がった。
体格が良く筋肉質ならば当然基礎代謝も高い筈である。
内包している熱量多いモノに手が伸びるのは効率的であり自然な事と言える。
この世界ではどうやら四属性の氣力の元、輝く根源の力使えしモノは自然の盟主より流入してくる氣力の作用により実体の維持に必要なチカラも得られるらしく、食欲、空腹感が減少するらしいが、ウガヤの様に無属性であったり、ヤチホコの様に空の属性のモノはむしろ能力の上昇と共に消費も増加する様である。
「カニシカさまはメル=ストゥ=マェも使えるはずですが、ウガヤ殿同様甘きモノ好みて食されるのでしょうか?」
オオトシがまさに皆の頭に浮かんだであろう疑問を投げかけた。
「…生来好んでおってな、余の楽しみの一つである♪」
(…もしかしてカニシカさまも…だとしますとかなりの努力をされたのでしょうね…)
「…その辺り後ほど語り合いたい所存でありまする…!」
ウガヤはカニシカに対しその様に応えた。
「…あい分かった…甘きモノ好む同士語ろうではないか」
「…忝き!」
「う~ん? お菓子のお話にしてはずいぶんかしこまってるわね~?」
「…きっとお二人の間には相通ずる処がおありなのでしょう」
「じゃぁ…っと、その前に…カルマさま達にも…ね♪」
行く前に大切な事があったとばかりにミチヒメは言った。
「…余達は並の処へ行くは叶わぬであるぞ…?」
「サヨウ。我等入ルル処ナゾココ以外ニアルマイテ…?」
「そ~♪ だから…ここのススウシで…ね♪ とゆ~ことでどこなのか案内してくださ~い♪」
「…いきなりであるな…。王の間の左手より向かいし処なり。ここに自噴せしカムイワッカも中々に良きモノであるぞ…♪」
「わぁ♪ 楽しみで~す♪ じゃぁお三方…参りましょ♪」
ミチヒメは目配せしながら三名の巨人たちを促した。
「…叶わぬであるな…。さすがは我がディーヴァすら使役せしメノコよ…! オオトシ殿、ミチヒメ殿のラムハプルのイレンカ、受け取って参る…!」
「すみませんがよろしくお願い申し上げます。ミチヒメ、粗相の無い様に勤め上げてきてくださいね…」
「は~い♪ まっかせ~てくださ~い♪」
ミチヒメ自信あり気に胸を張って軽く叩いて応えた。
「背中ケズったりしないよーにキチンと観ておくトラ!」
「安心召されよ、我等が同行する故」
「そぉ~ですわ♪ わたくしめもお手伝いして参りますわ♪」
「道日女譲渡氣力、玄武可能三助」
「え、ええ~! 玄武もするの? あ、ま~でもみんなも喜ぶかもね~♪ うん、あとで二人にトゥム注ぐね♪」
「ミチヒメ、朱雀さんと玄武さんも…カムイの姿になれるのでしょうか?」
「はい♪ ふたりとも実はそれぞれにステキなんです~♪ オオトシさま達には…ビビ・ファティマの刻にお見せしますね♪」
にこやかにミチヒメは伝えてきたが…普段目にする珍獣状態からはさすがのオオトシにも想像できなかった。
「じゃあ…いっくよ~みんな♪」
ミチヒメの掛け声に元気よく返事する四匹とやや戸惑い気味の巨人三名は王城へと歩いて行った…。
「あのモノ達もこのアヨーディヤーのラムハプル=モシリ=コロ=クルのルーガルであったと聞き及んでおるしな。イレンカ抱きし処ありし故のことであろう」
カニシカは見送りながら感慨深そうにそう述べた。
「しかしあの二体…メノコ? であったか…」
ヴィジャーヤはやはり全く見当もつかないと言う顔をして言った。
「あの状態では私も雌雄は全くもって解りかねます…」
共感する様にオオトシも応える。
残された面々は帰りの支度をしながらミチヒメたちの帰りを待つことにした。
「わあ~♪ さっすがものすっごくひろ~いカムイワッカ♪」
「…この位の大きさで無くば余達は入れぬであるからな…」
「よぉっし! じゃ~いっちょお背中流させて頂きまぁ~す! 青龍! ビャッコ!」
ミチヒメは青龍より水の権能を、ビャッコにより両の手を縞模様の毛皮で覆った。
「ラムハプル=ホロカモィ! そして…や~ややややや!」
程よい加減で湯を優しく渦巻きて背中に当てていく。それに合わせて両手で渦の上をなぞる様に擦りあげていく。おそらく床洗浄機の原理で垢すりをしていると思われる。
「おお♪ これは素晴らしく心地良きモノであるな♪ 肌がまさに磨き上げられていきよる♪」
カルマは満足げにそう言った。
「ラムハプル=トゥム! ふたりを本来の姿に!」
まず小鳥姿の朱雀に氣力が注がれていく。すると見る間に髪を上方に纏め上げた長身で美しい曲線美を誇る妖艶な女性が顕れた。
「わたくしめはこのラㇷ゚をアペヌィのトゥムにてラムハプル熱したうえでナーディーを撫でてまいります♪」
そう言うと朱雀は自神の翼で優しく撫で始めた。
「お、おお! これは…ケゥエの血の巡りがみる間に改善されて行くである♪」
「足の方を施術いたしますのでそのままこちらへ侍られて下さいませ♪」
翼よりとても香りの良い油を手に取り、先ほど翼で熱した経絡を身体の中心に向かい押し上げる様に施術した。
現在でいうところの経絡を意識した温灸療法とオイルマッサージの複合施術である。
「こ、これはまさに我がモシリ伝統の術…その更なる発展形であるな…♪」
「最後私勁以道交孔押圧」
ミチヒメに氣力を注がれ小柄な少女の如き佇まいとなった玄武はそう言うと、カルマの脊椎棘突起の両脇、棘筋と思しき箇所へ掌を当てて緩やかに勁を放つ。
「ぬおっ! こ、これはスシュムナーナーディー…そしてその両脇にあるピンガラとイダーナーディー上のマルマであるか!押されるほどにケゥエより活力がチヤィコレするではないか! そして心地良き刺激なり♪」
「適性施術、心身調和促進♪」
そう言いながら脊椎の両脇を腰椎を超えて仙骨神経叢出口である後仙骨孔を押圧していく。
「ムーラ・アダーラ・チャクラへの刺激であるな! 根となりし大切なチャクラであり、ケゥエとケゥトゥム両方に活力が漲ってくるわ!」
「残存経絡、孔遠心押圧継続、伴勁道活性化♪」
珍しく優しい面持ちと口調で玄武は応えた。
「この施術の刻だけはやさしいのよね~玄武♪」
「精神安定至身体活性化必須之為故♪」
「そ~なのね♪ わたしもこんどそのイレンカでしてみよ♪」
「…身が清め、癒され、活力得る! 最高の持て成し有り難き♪」
大満足の面持ちでカルマ王はその様に応え温泉に浸かった。
「…さぁおまたせです♪ 今度はヴァジュラさんたちね♪」
ミチヒメたちは同様の手順で施していく…。
「斯様ナ施シ受ケルハ…コノ世ニ生ヲ受ケテヨリコノ方…ハジメテデアル!」
「良かった♪ それならさせてもらった甲斐もありますね♪」
「…よし!ふたりとも完了♪ じゃ~わたしもじゅんびして入りまぁ~す♡」
ミチヒメはその場で衣を脱いで自身を素早く洗いゆるりと歩いて湯船につかった。
「あ~ここのカムイワッカもすっごくイイお湯~♪」
「…オ主ハメノコデアロウニ恥ズカシキイレンカアラヌノカ?」
「あ、いや、ええと…良いお湯に入るコトばかり考えちゃっていました…♪」
目配せして舌を出し、ついうっかりしていたとばかりにミチヒメは微笑んで応えた。
(…え、ええ? 小さくて解り難いがミチヒメはおそらくとてもステキな部類のメノコ…だって…! うれしい♪)
「道日女過小故、私達適正化致欲、氣力…!」
いつもになく前に出てきて玄武がその様に言う。
「え? そ、そう? たしかにみんなから観たらね~♪ あ、そっか! じゃぁふたりとも…ヴァジュラさんたち位におっきくなぁれ♪ ラムハプル=トゥム!」
ミチヒメは玄武と朱雀に本来の体躯に回帰可能なトゥムを与えた。
「久々ですわ~皆様それではご一緒させて頂きます♪」
朱雀はそう言ってヴァジュラ=ダラの隣へと湯舟にそっと入った。
「然私兄上隣入浴所望。失礼♪」
何やら嬉しそうにそう言いながら玄武は兄のヴァジュラ=パーニの隣に入っていった。
本来彼等は自然の盟主、その王達故、ヴァジュラ達同様緋徒や一般民と比べ破格の体躯を誇る。
本来に戻りし彼女達の今の姿は…玄武は両肩三角筋部に甲羅が残り、我々で言う所の腹部、腹直筋の辺りと足部が亀のそれである。傍目には顎先辺りで切り揃えた直毛を携えた見目麗しい少女である。
対照的に朱雀は長身で均整の取れた成熟した身体つきである。
しなやかで長い四肢、柔らかながらきちんとくびれを伴う体側の線、そして薄紅色の肌にタギリ並に立派に実った双丘を携えている。
「少々風変りながらまたそこが何とも言えぬ魅力を醸し出す素晴らしきカッケマッ方であるな♪ ヴァジュラの、いかがであるかな?」
「…我等ト同様ノ縮尺ノメノコガ存在スルトハ…コレハ想定外ナリテ少々困惑シテオリマスル…♪」
良く観ると…ヴァジュラ=ダラの良く焼けた褐色の肌が頬紅をあてたか如くに染まっていた…。
「お喜び頂けて何よりですわ♪ 折角ですのでこのまま一杯いかがでしょう?」
朱雀のその言の葉にこれは名案とカルマが指を鳴らすと…巨大な盃とさらに巨大な瓶が荷車にて運ばれてきた。
「おお。ご苦労! さぁ皆の、心行くまで楽しもうではないか♪ 刻にパーニよ…口数少なきだが?」
「…私体型幼稚故面白無?」
以外にも玄武が他者を気遣った発言をした。
「…イヤ…ソウデハアラヌ…」
ヴァジュラ=パーニは勇猛果敢で筋の通った武人らしからぬ歯切れの悪さで応えた。
「私貴方錬磨迚尊敬…好意有」
その言の葉を聞き、耳を疑うかの如き表情で玄武を観る。
すると即座に視線が釘付けとなり硬直して動けなくなってしまった…。
「…私同様、其方…好意有哉否哉…?」
これまた珍しく自信なさげに恐る恐る確認する様に玄武が尋ねる。
「…カ、忝キ…! ソナタノ様ナ存在ハ…ハ、初メテ故…ラムエトゥクノカケラモ無キ応対…御免仕ル…! ソノ…小柄ナ佇マイ…面差シ…一目観タリハマッカチナレド、ソノ…ケゥエモラムモマサニ…シャウチャナカッケマッデアル!」
(うわわわわ~! ま、まっさか…こんな…よりによってアチャポばりのカタブツ武人のパーニさんが…そしてコチラも負けずのカタさとれ~せ~さがウリの玄武がね~♪)
ミチヒメは二…体を代わる代わる見上げてはそうヲモヒ抱いていた。
「なぁんか、スザクも玄武も良かったね♪」
「ええほんとう♪ こんなステキな殿方とお逢い出来まして…お近づきになれるなんて…♡ これもミチヒメちゃんに着いてこの時代に来たおかげだわ♪ ありがとね♪」
そう言いながら朱雀はミチヒメを抱え上げ自神の膝に座らせた。
「そっかぁ~ホントの姿で釣り合う緋徒なんていなかったもんね~♪ ヴァジュラさんたちもね♪」
「ハッハッハ♪ ミチヒメ、ソナタモ素敵デハアルガ…少々小柄故…ナ♪」
「そぉ~ねぇ~さすがにそっちはそこまで生長出来ないカモだもんね~♪」
頭の上に手を伸ばしながらミチヒメは応えた。
「…余はそのままでもミチヒメよ、其方は素晴らしくステキなメノコであると思うぞ?」
上から覗き込むようにカルマが優し気に言った。
「ありがとうございますカルマさま♪ あら…よくヲノコに言われるイタクが続かないですね~?」
「…高貴の証である其方のありのままが余は好ましきイレンカ抱くであるぞ…♪」
「まぁ♪ カルマさまがアビヒコとおんなじとは…とってもイイと思います♪ じゃぁちょっち工夫して…青龍! ワッカの器を!」
「心得た…」
青龍は温泉の湯を巨大な球状にくりぬいて宙に浮かせ回転させ始めると…遠心力によって外に広がりながら薄くなっていく…。
「そこで固めていて! カルマさま…これを通して…観て下さい♡」
言われた通りにすると…なんとミチヒメが巨大化…ではなく拡大されて詳細までしっかりと観えた。
「こ、これは…! まさか属性のトゥムに斯様な使い方あろうとは!」
食い入るように覗き込むカルマに少々たじろぎながらもミチヒメはゆっくりと様々な角度で映って魅せた。
(…観ているだけでも幸せになる美しさと愛おしさ…ですって♡ ちょっちオマケし~ちゃおっと♡)
そうヲモヒ抱きながらミチヒメは水の円盤を自ら覗き込んで愛おしさのヲモヒ籠めて優しく円盤に唇を押し当てた…。
「…参った! 斯様にメノコと顔合わせし事も叶わぬ故…まみえしのみと言えどもラム=アサムから幸せのイレンカエトゥッカ出ずるせり♪ 礼を言うぞミチヒメ…!」
「ふふ♪ じゃ~もひとつオ・マ・ケ♡」
そう言いながら軽く跳躍しカルマの口に唇を押し当てながら全身で抱きついた。
「…わたしのおくちだけじゃわからないカモなので…ぜんぶでね♡」
しばし後後方に回転しながら飛び降りてカルマを見やると…顔面を紅潮させて口を半開きにしたまま固まってしまっていた…。
「あ、ありゃりゃ…カルマさま大丈夫ですか~?」
その声に我に返りミチヒメを見やり言う。
「…有り難き…! メノコの肌は…ケゥエはいとやわらかきモノであったか…! 余がイレンカ抱きて触れんと欲せし刻…如何様なモノかもわからぬまま先日までのウェントゥムにて吹き飛ばされ、向こうから触れようと試みしも…生半のモノでは近づく事さえも憚らぬ故…イレンカの元触れあえしは感極まる所作であった…!」
「よかったです♪ あ、でもそっか! トゥムがちゃんとあれば…ならわたし達ならいつでも大丈夫ね♪ そして…」
「自然盟主之王然、因果王同様体格可能♪ 摩那斯推薦♪」
ヴァジュラ=パーニと肩を寄せ合いながら幸せそうに上気した顔で玄武はカルマに伝えた。
「…マナサー様とな! あのシェーシャ=ナーガラージャが妹君の! 恐れ多くも…なにやらエサムペルイルイ観ずるであるな!」
「あとはクシナダさまや…たしか地の盟主のお~さまも女王さまだって昔聞いたことあったけど…たしかどっちも…も~イイヒトいるらしいものね~」
成程と頷きながら話を聞き、ひとつ気付いた様にカルマが応える。
「しかし相手が盟主王ならば…余もカムイとなりて逢いに行かねば示しがつかぬであるな…!」
「カムイ目指すとぉってもイイ理由、出来ましたね♪」
「うむ! カムイとなりて申し出し後、万一がありし刻は…ミチヒメよ、そなたに願い出るであるかな♪ ふぁっふぁっふぁ♪」
「あら♪ ま~ちょっち大きすぎですけど…カルマさま…実はとってもピリカ=ヲノコですものね♪」
冗談めいて言ってきたカルマに対しミチヒメはヲモヒし事を素直に伝えた。
「ピリカ…とな? 余が…?」
「ええ♪ ウェンイレンカ吸ってウェントゥム使っていた刻は…かな~りコワかったんですけど…イマは…ほら♪ なかなかにピリカ=ヲノコだと思いますよ♪」
そう言って先の円盤を完全に平らにして壁面に掲げて見せた。そこには並外れた体躯の…確かに端正でいながら強さを観じる…いわゆる男前なモノが映っていた。
「…これが…今の余の姿であるか…己で賛ずるは愚行なれど確かにミチヒメ、そなたの言う通りであるな…彼の事の前とも異なりし…? これは何故?」
「ラーマさまの言っていた…良きイレンカを以て動かれているからだと思いますよ♪」
ミチヒメの言の葉を受けもう一度眺める。確かに巨大ではあるが…優しそうな眼差しを携えたモノが映っていた。
「イレンカのチカラとはかくも強きモノであったか…!」
「そ~で~す♪ およそすべてイレンカ次第でなんとか…なんとでもなるなる♪ わたしはそ~思いまぁ~す♪」
「イレンカ次第で…なんとでも…! そうであるな! ミチヒメよ…やはり其方は素晴らしき! オオトシ殿に飽きし刻はいつでも来るが良い♪ まぁあの様な素晴らしきヲノコはそうはおらぬであろうがな! ふぁっふぁっふぁ!」
「ありがとうございます♪ カルマさまもさびしかったらいつでもお呼びくださいね♪ ちょっち手は小さいですけど…イレンカ籠めてヤイ=コ=ルイェいたします♪」
「この余を…ヤイ=コ=ルイェ…! 敵わぬであるな♪ その刻は是が非でも請うとしよう♪ 此度のスス、ケゥエもラムも…ラマトゥさえも洗われチカラ得たかの如き! ミチヒメ忝き! その方等の其々に素晴らしきテクニマゥポ、大儀であった! ヴァジュラ達とは、そなた等が構わぬのであるならば懇意にして下され!」
「もちろんですわ♪ ダラさまにはパーニさまを超えて頂くつもりですので是非にそのお手伝いを♪」
「他者対私尊敬想念初体験…♡ 多謝♡」
「うわ~玄武がこんなにのろけちゃうなんて…! これは…大成功ね今回のスス♪」
そう言いながらミチヒメは満足げに何度も頷いていた。
(…大きさのつり合いが取れているから…遠くから観るとフツーのウ=ウォラムコテ同士っぽいもんね♪ そして互いに認め合える相手のよ~だし…ね♪ わたしも…ちょっちそんなイレンカになっちゃうよね~これ観ていたら)
「いっそわたしたちがビビ・ファティマカムイワッカから帰って来るまでふたり共ここにいる~?」
「良いんですかミチヒメちゃん?」
「現状危険皆無故…大歓喜♡」
「二人のそのカオ観るとね~♪ まぁビャッコと青龍いればこっちは没問題よ♪ じゃぁ…もうちょっちトゥム注いでおいてあげるからね♪ ラムハプル=トゥム! はぁ!」
二神に対し更に氣力を注いだ後ミチヒメは
「カルマさまのお相手は…キクリちゃんに居場所探してもらってきますね♪」
そう言いながら軽く跳躍してカルマの頬に口唇を押し当てた。
「頼んだであるぞ♪ 知らせを楽しみに待つとしよう! ヴァジュラの! そなた等はお二方帰りし刻までゆるりとするが良い! 頻繁に逢うは難しであろう! 存分にイレンカ、イタク交わし合うが良い!」
「カルマサマ…忝キ! ソノ御イタク丁重ニ賜リマスル…!」
「それぞれに良き夜を! ではミチヒメ…余にも良き知らせを♪」
「りょ~かいしました♪ じゃぁ…行ってきまぁ~す! ヴァジュラさんたち、ふたりを…その…よろしくね♪」
ミチヒメは少しだけ躊躇いながらも目配せして微笑んで伝えた。
「スベテヲ照ラスヒメヨ、互イノイレンカヲ第一ニ致ス故心配メサレルナ! ソナタノ大切ナ仲間、ソナタ同様ニ大切ニスルツモリデアル!」
「コノ生デ斯様ナイレンカ抱ケシ相手ニ逢エルトハ…何タル僥倖! ダラ同様篤クモテナス故…オオトシ殿達ニモヨロシク伝エ願ウ!」
「うん♪」
そう言うとミチヒメは跳躍して二人の頬に口唇を押し当てた。
衣を纏い皆を背にオオトシ達の待つ城の中庭へと向かう。
(…今度はオオトシさま達の番ね♪ アノふたりのあで姿と施術は…また今度だね♪)
自分の武の師でもあり、姉達でもあり、保護者でもあった二神に対し、姉が嫁いで行ったり母が新しい夫を迎える刻はこのような心境だろうか…などと考えながらミチヒメは皆の元へと走ㇼ寄っていった。
次はビビ・ファティマへ…?
用語説明ですm(__)m
・ラムハプル=モシリ=コロ=クル:惜しみなく与える+世界の+長→「自然の盟主」としました。(既出)
・ススウシ:湯浴み+場所→「湯浴み場」としました。(既出)
・ラムハプル=ホロカモィ:やさしい+(河川や海に出来る)渦→「水よ優しく渦巻け」としました。
・ナーディー:経絡。直訳は「脈」。サンスクリット語です。
・マルマ:直訳は「末魔」、急所を断つの意味。経穴とまた違い身体と精神の交わる点と言う意味から、「心身道交孔」としました。
・テクニマゥポ:手を当ててする治療法≒「手技療法」「施術」としました。




