第59倭 ポン=イトゥンナㇷ゚=モシリのアメへ
良く寝たキクリが起きてきた後…
「…良く寝たわ。みんな、イラムカラㇷ゚テ!」
「イラムカラㇷ゚テキクリちゃん♪ ぐっすりでしたね♪」
少し照れくさそうながらも嬉しそうにキクリは応える。
「まーお兄ちゃんの行方も分かったし、ラムシリネしたよーね!」
「ミヅチきぃちゃんとモコㇿしたかったな…」
「あら、じゃぁ今日はそーしましょ♪」
「は~い♪ やったぁ♪ 」
「ははっ♪ 確かに一緒が良いですよね♪ 僕らもいつもそうですからね」
ヤチホコがにこやかにそう言うとスセリが弁明めいて呟く。
「だって…そのほーがあったかいし…。一人はちょっとさびしい…」
「あら最後のほー聞こえなかったわ。なんて?」
キクリの問いに言の葉を詰まらせたスセリの代わりにヤチホコが応える。
「あ、たしかにあったかいですよね♪ それに何と言いますかラムシリネしますよね人肌って♪」
「…なんか誤解しそーな言い回しね…。まーいーわ。で、これからどーするの?」
「…一度アメさんに連絡してみようと思います。頂いたこの、“ポ”、どうやら簡単なイレンカを籠めたり伝えたり出来る様です、あのイレンカ=ウコテスカㇻの様に」
それを聞いてアビヒコが横から助言する。
「ぼくがスクナヒコナになってそれ使って中継したらあのモシリとここをすぐつなげられると思う」
不思議そうな表情でキクリが尋ねる。
「ナニ? ワザワザこんなコトしないでもまた会ってきたらいーんじゃない?」
少しだけ困り顔で笑みを浮かべアビヒコが応える。
「はは…。実はね、トゥカㇷ゚=ケゥエ=ヤィカㇻ…ぼく以外は一定の間隔空けないとどうやら危ないみたいなんだ」
「どーゆーこと?」
「ひんぱんにトゥカㇷ゚=ケゥエ=ヤィカㇻするとケゥエとのつながりが切れてしまって…ヌプルケゥエに…ヤオヨロズ状態になっちゃうみたい」
「そ、それって…!」
「うん。タアン=ラマトゥでの…ラィになるみたいなんだ…。しらべた限りだと…チュㇷ゚一廻りぶん間をおけば大丈夫みたい。だから今は…」
「そーゆーことね! わかったわ、よろしく頼むわ♪」
「うん。まかせておいて」
「あ、では、さっそくしますか?」
二人に対してヤチホコが確認する。
「そ~だね。スセリちゃんも準備良い?」
「うん!」
「よし。マニィお願い」
「まかせて♡」
アビヒコはまずマニィのチカラで例の銀色の状態になりアンナに頼む。
「アンナ、スクナヒコナへ!」
「かしこまりました、しばらくお待ちください…」
アビヒコの身体が力無く崩れ落ちるのをヤチホコが支えて様子を観る。程無く眼前に童子が顕れた。
「ふう。いつもコレになった刻、モシリを飛び交うイレンカの多さにびっくりするね…」
「そうなのですね…。みんなのイレンカがすべて聞こえても…辛くないモシリになると良いですね♪」
「まったくだね…。さぁ“ポ”を貸して」
スクナヒコナは自身の身体程ありそうな“ポ”を受け取り、掌の上に浮かせたまま何やら呪を唱えている。
「…ル…確保…座標確認…つなげる!」
その言の葉の直後何やら音が、そして徐々に声が聞こえ始めてきた。
「ええ~! こっちなのホントの姿ってば…!」
「…言おーとしたけどあの場ではちょっと危険すぎでしょ!」
「ま~ね~。でも良いや♪ これからも…ね♪」
「お、おう!」
どうやらチャペ=メノコとシゥニン=シセイの様である。
「変わらず平和そうですね♪ コレってもうお話しても良いのですか?」
二人の会話を微笑ましく思いながらヤチホコがスクナヒコナに尋ねる。
「大丈夫。しばらくはこのままに出来る」
「あ、えーと…みなさまーこんにちは! 先日お世話になりましたヤチホコです! ちょっとお聞きしたい事がありまして、アメさんお話しできますか?」
「これは…念波器を通して声が…ヤチホコさんたちの世界から飛んで来ているよーですねー!」
シンノ=パセがそう話していると小走りでアメが近づいてきた。
「あー、こんにちはで…すわわ!」
「ヤ、ヤチホコさん…お久しぶりです! アメ…メイシュです! またお話しできるなんてとっても良きです!」
「ありがとうございます! 実はお話しできるうちに聞きたい事がありまして…」
「うん、冬狐さんの動向ですね!」
(さすがいつもながら賢いですね…)
アメの変わらぬ聡明さにヤチホコは感心しながら言の葉を続けた。
「は、はい! 今どうしていますか…?」
アメの言うにはその後平和になったこの地にて冬狐は各クニモシリ間の親善大使となり世界が一つにまとまったことを確認した後気配が消えて感じられなくなったらしい。
「気配が消えて…ですか?」
「ええ。全員で探っても何も観じませんので恐らくこれは…」
「緋徒となって…外へ!」
「そうではないかと…思います!」
「待って! じゃぁお兄ちゃんもうこっちへ来てるってコト?」
叫ぶ様にキクリの声が割り込んできた。
「…今のは…冬狐さんの…? 初めましてアメです。考えられる限りではそうではないかと思います!」
「わかったわ! それならアタシが絶対探し出してみせるわ! ありがと!」
「いえいえ。しかし…輪廻だとしたらまたもの凄く短い間隔でこちらにこられたのですね」
「あ、そ~ですね…あ! もしか…んぐぐ!」
(ヤチホコそれは言わない方が良いよ…!)
(…わ、わかりました)
「…大事なのは、緋徒、かどーかもわからないけどお兄ちゃんがこっちに来ているカモってゆーことよ!」
その言の葉を聞いて少し思案しながらアメは言う。
「これは予想ですが、しばらくは見つけにくいかもしれないですね…! 私達とそちらの世界は大きさが違いすぎます。そちらに適応できるだけの氣力を世界より頂くか自身でそこまで練り上げられないと、気配が小さすぎて見つけられないと思います! きっと月が一~二廻りする頃そちらの世界に見合う様になるかと思います!」
「わかったわ! 一~二廻りね? それまで…待つわ!」
「アメさんありがとうございます!」
「そーだったわ。アメさん…教えてくれて助かったわ! ありがと!」
「良きです! ここで暮らしたことある方は皆私の家族ですから! ヤチホコさん、みなさん、いつでも遊びに来てくださいね♪」
「あ、は、はい! ありがとうございました!」
(…ゆっくりと…閉じる…切る…よし、終了!)
「良かったですねキクリちゃん♪ アマム兄もうこちらに来ているかもですね!」
「うん! …ありがと! 少し歯がゆいケド…待つわ!」
「ですね♪ あ、一旦僕達もこれで帰りますね…。おとうさまの日も近いですし」
「あら、そーね! わかったわ。何かあればすぐ行くわ!」
「はい!」
「ふう…。ぼくもいったんルースに帰るね。とうさんとかあさんにも話してみる。なにか良い話を聞けるかもしれないし」
スクナヒコナから戻ったアビヒコもそう言の葉をつなげた。
「そーね! アナタのお父様も…ウタラなのに大概何でもありだものね!」
「不思議だけど、ムカツヒメさまの様な方もいらっしゃるからまぁそんなものかなと思ってた」
「…確かにね! じゃぁ何かあったらまたよろしく頼むわ!」
キクリはアビヒコの頬に軽く唇を押し当てた。
「…! あ、う、うん、まかせて!」
「アビヒコちゃん相変わらずイイヨマプカだわん♡」
一同顔を見合わせて笑った後それぞれの帰路へ就いた。
アマムはコチラに来ている…かもですね…?
用語説明ですm(__)m
・イレンカ=ウコテスカㇻ:ヲモヒ+連絡し合う→「念波器」としました。




