第37倭 ペケレ=レラ=エホラリでのコラムヌカラ
風の盟主の元へ…
あくる朝、オオトシの元に全員集まり、レラ=ラムハプル=モシリ=コロ=クルの住処へと向かった。ここより少し北東…ウェンクトロネの海岸線に沿って進んだ先にあるエカイ=チス…その頂上付近に存在すると言う。
頂上めざし山肌をヤレパチプで走りしばらく行くと大きめのポルが観えてきた。
「…さぁ…こちらです。それではスセリ、私の後に付いて来て下さい」
「ハイ!」
スセリはオオトシと一緒に洞穴に入っていった。
中は暗く湿り気を帯びた冷たい風が少し吹いている。
二人で奥へ歩いていくと…進むごとに風が強くなる。
そのまま風吹く方へ向かい歩いていくとうっすらと明るくなってきた。
風はますます強くなる。プンカラに覆
どうやらチュプ=キャイ
「…ここはこのキム
割と流暢に風を統べる
「お久しぶりでございます、盟主」
「おお、オオトシ殿
軽く会釈
「今回はこのメノコ
「そうでありまするか。どれ…」
盟主
しばらく見つめた後…一つため息をつき言いにくそうに話し始めた。
「…このメノコ…ちと難
オオトシは珍
「七度…!…そんなにですか!…。…。…承知いたしました…。スセリ…あなたの試練
「うん!大丈夫!ボク頑張る!」
優
「よろしい。では…我
スセリが即座
「うあぁ!な、なに?チカラが…トゥムがゼンブ持っていかれる…!」
「左様
「…スセリ…出来得
「ハ…ハイ!」
最初の二回廻る間は…飢
今まで同様全力で放出したトゥムを吸い取られている刻
「…あー!な、何か…ワカったかも!上げるだけじゃダメ…もらう、欲しがるだけはもっとダメ!…トゥムは…廻
そう言い終えた瞬間
「…すばらしいです!まさか…こんなにはやく自分のモノにしてしまいますなんて…!」
感嘆
「…予定外の結果でありまするが…無事に契り交わされたでありまする…!」
その盟主のイタク
「予定外!? え…とっ…じゃぁボクはホントはどーゆー予定だったの?」
これまた言いにくそうに盟主は応える…。
「…契約叶わず一度立ち帰るはずでありもうした…そうなる訳
「…まって!契約できなかったワケって!?できたのはダレのおかげなの?」
「…訳はお知りにならぬ方が賢明
盟主はそうイタクを遺
「無事に契約は叶いました…一旦皆の元へ戻りましょう」
「う、うん!」
そのオオトシのイタクに、イレンカ巡らす所は大いにあれどスセリは言われた通り戻る事にした。
(契約は出来たし…イマはワカんないこと考えるよりも…ね♪)
二人が出てこようする刻にすでに二つの視線を観じた。
「…でてきたわ!」
「あ、うまく行ったみたいだね!」
「え?本当ですか?…良かったです!」
確信もって事を理解していたキクリ、見た瞬間観じ取ったミヅチ、二人に教えられてやっと安堵
「みんなー!ヤチー!おまたせ~! 出来たよ!」
皆が視界に入った瞬間スセリはそう叫んだ。
スセリは皆に今までのあらましを伝えた。
「へぇ~。七つのって言われたのにですか…すごいですね!」
「うん。…でもね、それは…ヤチのおかげみたい!ずっと…サムペ=ノミ
「僕はまだまだウェウェク=クル
そのイタクを聞き、頬
「あのね…ヤチのそばにいれば大丈夫って言われたよ…。だ、だから…これからも…よろしくね♪」
「え?…あ、は、はい!スセリちゃん!」
ヤチホコはまったくもって良く解らなかったが…そう言う事なのだとしておくことにした。
(何はともあれ…これで準備出来ましたね…!)
帰ってからは例によって盛大
(スス湯浴み でもまた色々とありましたが…何とか無事に…です♪)
予定外との事でしたが…無事に契約できて良かったですねスセリ♪
用語説明ですm(__)m
・コラムヌカラ:力量・度胸を試す→「試練
・ヤレパチプ:陸の+大きな船→「(陸も走れる)万能大型船」としました。
・ペケレ=レラ=エホラリ:清い+風+鎮座する、住む→「聖なる風住まう処」としました。
・メレメル=ケ:(星が)瞬く(またたく)→「明滅
・スクス=トイ:真昼の明るい日差し→「明るく日の差し込む昼」としました。
・シリ=クンネ:シリ=クンネ:大地+黒い、夜、日が暮れる→「日が暮れ闇覆いし夜」としました。
・シ=カリ=カリ:ぐるぐる回る→「廻り廻って(めぐりめぐって)」としました。
・シンノ=レラ:そのまま 真の+風 で「真なる風」としました。
・ウェウェク=クル:(ぶどうが)熟していない+人→「未熟モノ」としました。