表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
115/115

第108倭 ヤチホコのマク=ケ=サム=ア(決意)

試練超えしカンナは、向津日霊女ムカツヒルメに呼ばれ……。

「カンナさん、よく乗り超えられました……! 恐らくわたくしと同様の事が可能になられたと思います。こちらでお試し下さい……!」


 カンナは拱手(きょうしゅ)八卦図(バーグァトゥ)よりこちらへと駆け寄ってきた。


パセトゥスクル(大日霊女)さまありがとうございま……! ええっ? 私がパセトゥスクル(大日霊女)さまと同じ事が出来る様に……ですか……?」


「ええ。今この場で、八卦(バーグァ)を展開してみて下さい……!」


八卦図(バーグァトゥ)の外のここで? わかりました! やってみます!」


 カンナは言われた通りその場で神呪を唱え始めた。


「……チ=オカイ=マェ(我が業は我が為す) カ=ソモ=ネ(に非ず)……八卦発動(バーグァファードゥン)……! きゃっ!」


 カンナの掛け声と同時に足元に八卦図(バーグァトゥ)が展開していく。


「カンナさんそれを自分の周囲のみに留めるのです!」


「は、はい! 自分の周囲……。……。……。……!」


 とたんすぅっと八卦図縮まっていき、太極円(タィジィユゥェン)がカンナの肩幅くらいに収まった。


「で、出来ました! が、この状態、ものすごく集中していないといけません!」


「そのまま(チィェン)のチカラを引き出し、貴女の名の下に、シンノ・レ(真名)を……真の姿をカムイ=エウン(顕現)させるよう唱えてみて下さい!」


「私の名の下に、シンノ・レを……。……。……! やってみます! 我、カンナ=サㇻ=(天の尾を)トゥィエムス(切る儀刀)の名において願う! 『アメノオハバリ』よ! カムイ=エウン(顕現)しその姿示し給え!」


 そうカンナが呪を唱えると、身体が正中線に沿って裂ける様に光が溢れ出した!


「あぁ! あ、熱い! ナ、ナニカが、私の中から……出てきます!」


 そう言いながら(アミㇷ゚)を開けてカンナは身悶えしている。


「き、来ます! あ、あぁ! 今! ~っ!」


 半裸になったカンナの胸元の光る裂け目より冷たく煌く鋭い刃物が顕れた!


「ああ! あれはエムス()です! それも物凄く立派な!」


「ホント! いつも目にするモノとは全くちがう。それこそイリチやマニィちゃんのよ~なチカラが、宿っているのを観じるわ!」


「――んくぅっ!」


 (エムス)は途中までゆっくりと姿を覗かせた後、勢いよく上空へ飛び出した! ()るとカンナの身体には傷一つない。肉体が裂けた訳ではない様である。


「こ、これはまさか!」


「左様でございます。カンナさん、貴女のヤィコ・トゥィマ(前乃世)での真なる姿、カムイ=イコロ・エム(神威之宝刀)ス、『アメノオハバリ』です!」


カムイ=イコロ・エム(神威之宝刀)ス! アメノ……オハバリ! それはあちらのモシリでのカンナさんの……」


「そうです……あちらでのシンノ・レ(真名)。一字違うようですがほぼ同義です! しかし私自身がエウンヤィカㇻ(具現変化)せずに顕せるとは、思ってもみませんでし――っ! あぁ! くっ!」


 一瞬会話に気がそれた瞬間八卦(バーグァ)が大きく揺らめいた。


「カンナさん、再度立て直しを!」


 カンナは言われた通り集中しなおした。八卦図(バーグァトゥ)はふたたび落ち着きを取り戻し、刀も安定して宙に制止した。


「よく頑張られています。 そのままわたくしへ、チカラを譲渡するように呪を唱えられて下さい!」


「はい! 我がチカラ、パセトゥスクル(大日霊女:おおひるめ)さまに委ねます!」


 その呪に反応し、刀は大日霊女(パセトゥスクル)こと向津日霊女ムカツヒルメの元へ向かっていった。ヤチホコがそっと横から赤子を受け取る。刀を両手でしっかりと把持し、向津日霊女ムカツヒルメが言う。


「ミチヒメさん、全力で撃ち込まれてみて下さい!」


「ぜ、全力です、か? はい! じゃぁみんな、行くよ!」


 そう言うとミチヒメは再び例の姿へ変貌した。


「本来なら、剣を遣うヤチホコや、あなたに試して頂く処なのですが……」


「僕のヤィコ・トゥィマ(前乃世)の関係、ですよね? まだ危ういという事ですね? アレと僕が触れ合うのは」


「その通りです。故に今はミチヒメさんに」


「わかりました。 今後もそのことは覚えておきます」


「よろしく頼みます。それでは久々に試し合い、参りましょう!」


 向津日霊女ムカツヒルメはそう言って軽く歩き始めたかと思うと瞬時にミチヒメの眼前に顕れた!


「――っ! 迅! くぅっ!」


 顕れたと同時に鋭い斬撃! 間一髪ミチヒメは半身に(ひるがえ)(かわ)す。


「――危なかった! なんてムダのない、これが……」


「そうトラ! まさにカムイ=エイキ(神威之武)トラ! オマエはまだ、『アノ技』しかこの境涯に達してないトラ!」


「ここにはヒメちゃんもいないから、今の私たちが出来る限界で迎え撃つ!」


以観之眼(ヌプル=インカラ)発動状態(ヲツカッタママデ)攻防(タタカエバ)紙一重(ナントカ)生存可能(イキノコレルデス)!」


「オッケ~玄武! よぉっし!」


「我のワッカ()と……」


玄武之地(ゲンブノモシリ)属性以(ノチカラデ)防御使用(マモリヲカタメルデス)


「攻めはオレサマのレラ()と……」


「わたくしめのアペ()でございますわね!」


「よぉっし、じゃぁ行くよ!」


 今度はミチヒメが瞬時に間合いを詰める!


(――迅き!)


「いやぁっ! 虎爪斬(コソウザン)!」


 ミチヒメは普段めったに遣わぬ、属性の氣力(トゥム)纏いし技を放った!


坤地柱(クゥェンディジュゥ)……!」


 向津日霊女ムカツヒルメの掛け声と共に、二人の間が瞬く間に土柱で埋め尽くされた!


「うわっ! おかあさまになんて技っ――そんな!」


「一歩届きませんでしたね。 こちらも参ります。 (チィェン)(ティェン)(ジャァン)!」


 大上段に構えたアメノオハバリへ八卦(バーグァ)(チィェン)の属性、(ティェン)が顕す(ニス)氣力(トゥム)を徹し斬撃として放った!


「なんじゃトラ~!」


水龍神瀑(シュィロンシェンプゥ)(ブゥ)!」


甲殻岩(ジィァクゥォイェ)石廊(ンシィラァン)!」


 青龍と玄武が同時に叫んで技を放つ!


連弾技(リェンダンジィ)! 天峰絶(ティェンフュンジュェ)壁海龍防(ビィハィロンファン)(ボォァ)!!!」


 凄まじい斬撃が襲い掛かるも、二柱の合わせ技で辛うじて防ぐ!


「す、すごい! この中にいるわたしにまで、かなり衝撃が来たわ! これは――いくしかない!」


 意を決した表情でミチヒメは叫ぶ!


チ=オカイ=マェ(我が業は我が為す) カ=ソモ=ネ(に非ず)……いっけぇ~! 八卦発動(バーグァファードゥン)! そして……(チュェン)八卦(バーグァ)発動(ファードゥン)するわ!」


「わ~エパタイ(バカモン)だトラ~! それはまだ何にも教えも受けていないトラ~!」


「たぶんこれしかない、これがあのエムス()を持つパセトゥスクル(大日霊女)さまに通じる唯一の方法!」


「――そこまでです! ノカントゥスクル(稚日霊女:わかひるめ)、いえ、カンナさんがチカラ尽きてしまいました」


 観ると向津日霊女ムカツヒルメの手にあの大剣はなく、カンナは屋敷近くでぐったりとして倒れていた。


「はぁっはぁっ……。はっ! 試し合い……終わり……?」


「そうです。カンナさんの持つチカラ、お見せしようとしただけでしたのに、思わずイレンカ(ヲモヒ)籠めてしまいましたね。どうやらそれだけの相手とわたくしも観じてしまった様です」


「――はぁっ、ふぅ……。それは、光栄です! ケド、パセトゥスクル(大日霊女)さまのアレ、間違いなくヒメちゃんのチカラ受け入れた刻のわたしと同じ境涯、そう観じました!」


「左様でございましたか。本来のわたくしではそこまでは至りません。ですが、アメノオハバリとチカラ合わせ練り上げる事により、大分高めて放てたのでしょう」


 少しひきつらせた表情で苦笑いしながらミチヒメは応える。


「大分と言いますか、この子たちの全力でも防ぎきれませんでしたよ……。あんな斬撃、ホンキのこの子たちでも出せないかも!」


 その言の葉に頷いて穏やかに向津日霊女ムカツヒルメが応える。


「ミチヒメさん、あなたがこの八卦(バーグァ)極め、ヒメと合わせ放つ刻――カムイ(神威)を超越せしモノにさえ届く業となりましょう!」


 驚きと共に確信を浮かべてミチヒメは応える。


「ヒメちゃんとわたしって、やっぱりトクベツなカンケ~なのね♪」


「ええ、いずれ解ると思いますが、互いに誰よりも近しき同士と言えましょう」


 屋敷の前で倒れ込んでいたカンナの手が、ぴくりと動き、少し身震いしたかと思うとゆっくりと目を覚ます。


「う……ん。は! わ、私は一体? アミㇷ゚()が、はだけ――きゃっヤチホコさん、そんなに観ないで下さい~!」


「え! あ、その、心配して駈け寄りましたが、無事なようでしたので、安心して見惚れちゃいました♪」


「ずいっぶんレイセ~ね! そしてナニを観ていたって言ったのかな~?」


「えとえとあのその、む、むぎゅぎゅ……」


 弁解の間もなくヤチホコはミチヒメに両の頬をつねられてしまった。


(ミ、ミチヒメは、怒った刻の方が――迅いです!)


パセトゥスクル(大日霊女)さま! あのエムス()、アメノオハバリは?」


 穏やかに安心させるような口調で向津日霊女ムカツヒルメは応える。


「あれは……貴女のチカラ尽きし刻、貴女の中へと還っていきました」


「私の、中?」


八卦(バーグァ)を以って貴女に眠りしチカラを、御せる形にカムイ=エウン(顕現)させたモノ、それこそが先のアメノオハバリです!」


「そうでしたか。しかしアレは、とても独りでは御しきれる自信はありません!」


 向津日霊女ムカツヒルメは、真摯にカンナの言を聴き、頷いて徐に懐より首飾りの様なモノを取り出す。


「そこでこれです。純陀(チュンダ)に密かに頼み、造って頂いたモノです!」


 観ると、見慣れた八卦図バーグァトゥを刻印し、そのまま小さくしたモノである。


「これは、八卦(バーグァ)を模した……レクトゥンペ(首飾り)でしょうか?」


 カンナは手にとり、じっくり眺めてそう応えた。


「へぇ~良く出来ていますね! 八卦図(バーグァトゥ)すべてがキチンと刻印されていますね♪」


 そのヤチホコの言に対し向津日霊女は、微笑みを浮かべ、やさしく首を横に振り応える。


「これは飾りでも、模したモノでもなく――八卦(バーグァ)そのモノです! これを身に着けて八卦を解放せし刻、イレンカのままに出ずるチカラ御しきれます!」


「――それではさっきのアレも?」


「ええ! これを遣わずにあそこまでカムイ=エウン出来ましたので、必ずやあのアメノオハバリ、御しきれる事でしょう!」


「ありがとうございます! 何から何まで本当に!」


「貴女の努力と、イレンカの賜物です。誇って下さい」


「――は、はい!」


 カンナは喜びのヲモヒを満面に浮かべ、八卦の首飾りを丁重に受け取った。感極まりし故か、その眼から、喜びが大量の滴となり頬を伝い流れ落ちていく。


「良かったですねカンナさん♪」


「ヤチホコさん――ありがとうございます! この八卦のレクトゥンペと共にでしたら、ゼストさんを助けられそうです!」


「あのチカラ、ちゃぁんとカムイ=エウン(顕現)出来たら、カムイに届きますよ! さっすが、カンナ=サㇻ=(天の尾を)トゥィエムス(切る儀刀)さんね!」


「ミチヒメさんありがとうございます! 私自身がエムスにならなくても、この様な方法で、ヤィコ・トゥィマ(前乃世)のチカラを御せるとは! とても、とっても良きです!」


 優しく頷いていた向津日霊女ムカツヒルメは、ヤチホコ達へ向き直ると険しい表情で話し出した。


「――二人は、カンナさんよりも、ずっと辛く、苛酷となりましょう。ヤチホコ、ミチヒメさん、それでも挑まれますか?」


「あ、は、はい! このチカラの素晴らしさと凄まじさは、この幾何かの刻でも大いに実感しています! ヤィコ・トゥィマ(前乃世)も、知らない過去があったとしても、全部自分だと――受け入れてみせます!」


「たとえ、耐え難く、許し難き事が待ち受けようとも、観ないで、知らないで歩むクスル()もあるのですよ……?」


 ヤチホコはその言の葉を聞いた途端、何故か全く分からないが、激しく胸が高鳴り、身震いしてうまく動けなくなり、ふり絞るように声を出し尋ねた。


「そ、そんなに……も、ものすごく、た、大変なのでしょうか?」


「ええ……。恐らくはどなたであろうと耐え難きモノであろうかと……」


「う~ん……。」


 向津日霊女の言の葉を聞き、うなりながらヤチホコはその場で考え込む。


(そこまで、まだ僕が知らない、大変な事があるのですか……! 前の刻、あのシ=ヤィピㇻ(絶望)のイレンカは凄まじかったですよね……。スセリちゃんと、互いにウコサムペ=ピリカ(慈しみ合う)して、やっとの事で耐えて、立ち直れた……それと同等か、それ以上の……。確かにそこまでの辛酸を舐めてまで、僕は何の為にチカラを得んと欲しているのでしょうか……?)


「ヤチホコや……あなたが真に望まぬのでしたら、タアン=ラマトゥ(今世)はここまで、そう言うクスルもありましょう……」


 向津日霊女ムカツヒルメは、およそ彼女らしからぬ、消極的な言の葉(イタク)を発し応えてきた。先々の艱難辛苦(かんなんしんく)から護らんばかりに。


「――そうか、そうでしたか! 僕が神威に至らない訳……解ったかもしれません! 僕……目的がありません! 使命も、信念も、護るべきモシリ(クニ)……いずれはそうなりますが、今はまだまだイレスミチ(お義父さま)もご健在ですし、錬するのは……僕自身の、『してみたいなぁ』と言う好奇心、そのイレンカしかありませんでした。だからです! 必要十分なチカラは、すでに僕の内に宿っていると思います。でも、遣う僕のイレンカが――境涯が、全く足りませんでした! 僕は……今は止めておきます……! カンナさんの様に、己のすべてと向き合ってでも、チカラを欲す程の強き信念となるイレンカも、ウォラムコテ(愛おしい)方へのイレンカも、ありませんでした! 僕はすべてを受け入れるつもりでしたが……信念無きイレンカでは、到底超えられる訳の無い事だと、そうラム=アサム(心の底)から観じました……!」


 滅多に観せない満面の笑みを携えて向津日霊女ムカツヒルメは応える。


「おっしゃる通りでございます! ア=オマプポ(愛すべき我が息子)、ヤチホコや、良くぞそのイレンカに至れましたね! 今のあなたは……危険を省みずチカラを得んとする刻ではありません。あなたのその刻には……恐らくウォラムコテ(愛おしい)な存在すら喪う事も厭わぬマク=ケ=サム=ア(意を決する)のイレンカが必要です! 学ぶべき事残りし今は、その刻ではありません」


「はい……。いつか、僕自身の……タアン=ラマトゥ(今世)の真なる目的、使命、見い出せし刻……すべて喪うマク=ケ=サム=ア(意を決する)のイレンカの元、なおチカラ欲せねばならない刻、その刻こそ、挑みに参りますね!」


 向津日霊女ムカツヒルメは大きく頷き、優しく、そして包み込むようにヤチホコを抱きしめた。


「……おかあさま……? あたたかく……厳しく……悲しい……イレンカ?」


「……イレンカ(ヲモヒ)は隠せませんね。そうです……。わたくしの知り得る予見へと……イレンカ廻らせると……運命の皮肉さに対し、憤りと悲しみが湧き上がってしまいます……!」


 いつになく感情を露わに向津日霊女ムカツヒルメは応えた。


「ヤチホコや……これから先の……あなたの向かうべきクスルは、想像を絶する壮大さと苛酷さが待ち受けております! 今の健やかな、愛すべきあなたには……大いなる運命を知りしわたくしでさえ……歩ませ難きモノでございます……!」


「……今の、僕には、ですか?」


ヤィコ・トゥィマ(前乃世)のあなたにでしたら、それも因果による運命かと……そのようにお伝えしたかもしれません。しかし、すべてをコヤイラム(忘れる)し、このモシリ(世界)にやってきたあなたは……とても優しく、愛らしく、健やかなイレンカの持ち主でした……。ここであなたが試練を受けぬ事も、わたくしの知る運命とは異なる流れとなります。それがどの様な結果を導くか、それはわたくしにも解りません。ですが、きっとわたくしの知る先の刻を超えて征く――そう信じます!」


「そっか……ヤチホコくんは今は止めておくんだね。うん、それも良いかも、ね! わたしはヤチホコくんと違う。コタン(集落)を、モシリ(クニ)を滅ぼし、すべての災厄を陰で操るあのジェスター! アイツを追う為に! イワン=コカナ=アン(六欲天)を駆け昇れるようになれないとダメなの! だから強くなりたいの!」


「そうでしたか……目的と信念のイレンカがございましたか。でしたら挑まれる意義もありましょう。恐らくは……過去の辛酸を再度味合わされると思いますが、そちらはすでに乗り超えられていますし、問題ないでしょう。万一ヤィコ・トゥィマ(前乃世)が出た場合……驚かず……受け入れて頂ければと思います!」


「ヤィコ・トゥィマはオドロイちゃうのですね、わかりました! 覚えておきます!」


 意を決し挑まんとヲモヒ廻らせているミチヒメに対し、念を押すように向津日霊女ムカツヒルメは伝える。


「重ねて申し上げますが……ミチヒメさん、今のあなたこそ、とても素晴らしき存在で、そのラマトゥ(たましい)自体は誰でもない、貴女自身である事、お忘れなき様に挑まれて下さい!」


「わかりましたぁっ! よぉっし、いっちゃおっかなっ!」


 言の葉の如く跳ねる様にミチヒメは八卦図(バーグァトゥ)の中央、太極円(タィジィユゥェン)へと駆けていった。


ヤチホコもミチヒメも、それぞれらしい選択ですね……!

※ムカツヒメ→向津日霊女(字の文):ムカツヒルメ(会話文)としました。

※この倭より記号表記は普通っぽくしてみました(^-^;

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ