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鋼鉄の勇者 ヴァレッド  作者: 島下 遊姫
大地に聳える紅の城
97/117

反撃

アーマードコア、クリアしたけれどスチームクリーナーからのシースパイダーの流れが初心者殺しなのほんま酷い

 街の外へ出れば何もない荒野。街の中で戦ってしまえば建物の倒壊など何かしらの被害が出てしまうが、ここであればそんな心配はなく、思う存分戦える。 


「行くぞ、ヴァレッド! 第二ラウンドだ!」


『おう!』


 構えを取ると同時にディカーが襲い掛かってくる。

 そして、強烈な右ストレートをかます。

 エクスヴァレッドは最小限の動きで回避する。しかし、ディカーも闇雲に攻撃しているわけじゃない。

 こちらの回避を読んで、間髪入れずに右足の蹴りを入れてくる。こちらは咄嗟に左肘をディカーの太腿に叩きつけ、抑える。

 決め手にはならないがディカーの動きを止めることはできた。その隙を逃さず、エクスヴァレッドはディカーの顔面にパンチを決める。


「グギャァ!」


「効いたか!」


 このパンチはかなり効いたようでディカーは呻き声を上げながら、一気に後方へ跳び、距離を取る。

 完全に守りの姿勢に入った。逆に攻め入る好機だと判断した時だ。

 ディカーが角からミサイルを放つ。


「ヴァレッド! ミサイルは耐えられるよな!」


『あぁ! しかし、全弾当たるのは流石にまずい!』


「なら、こっちもミサイルで迎撃! そして、その間に突っ込む!」


『了解した! ボードフィールドミサイル!』


 ここでミサイルに屈したこちらも逃げに回るのは相手の思う壺だ。勝つに相手の裏を書くしかない。例え、相応のリスクがあっても関係ない。

 こちらも負けじと大量のミサイルを放つ。

 一直線に放たれたミサイル同士が直撃し、エクスヴァレッドとディカーの間が爆炎と煙で何も見えなくなる。

 だからこそ、その中にエクスヴァレッドは突っ込む。普通ならばこんな視界不良の中で攻め込むなんてことは考えない。

 煙の中を突き進み、光が見えた。その先にいたのはゆっくりと後ろに進むディカーだった。


「そんな消極的でいいのかよ!」


 攻め込むと思っていなかったのだろう。ディカーは慌てて、頭の角を振るい、迎撃する。

 しかし、悔し紛れの甘い攻撃など当たらない。ヴァレッドは跳躍して回避。

 そして、空中で思い切り回転し、勢いをつけた回し蹴りを決める。ヴァレッド渾身の一撃がディカーの顔面にクリーンヒット。

 ディカーは盛大に地面に叩きつけられる。


『上手くいったな!』


「あぁ! このペースでいくぞ!」


 一度、着地した後、エクスヴァレッドは再び跳躍し、ディカーの上を取る。


『アームドガトリング!』


 弾をばら撒いている以上、ディカーはミサイルを放つことは難しい。なぜなら、そのまま迎撃されるからだ。ならば、自慢の角で弾を弾きながら攻めるほうが確実だろう。

 だから、次の一手は跳躍し、その角での突撃だとヴァレッドは戦闘前のブリーフィングで予測していた。

 ディカーは無数のガトリングを受けながらもゆっくりと立ち上がる。そして、手痛い一撃を与えてくれた俺達を激しい怒りに満ちた目で睨みつけながら、膝を曲げた。跳躍の準備だ。


「ビンゴ!」


 ヴァレッドの予測通り、ディカーは俺達に向かって、跳躍した。

 ならば、このまま作戦通りで行く。

 確かにディカーの突撃は早い。反射神経だけで簡単に避けられる攻撃ではない。

 だが、来るとわかっているなら話は別だ。


「こっちだって……成長すんだよ!」


 思いきりペダルを踏むとエクスヴァレッドの肩や足などにある姿勢制御用ブースターが火を噴く。

 エクスヴァレッドは小さな円を描くように空中で移動。その円の中心に跳躍したディカーが現れる。

 移動したエクスヴァレッドはディカーの背後を取っており、そのままディカーの体を抱きかかえる。

 そして、背中を反らし、お互いの頭が下に向く。その瞬間、バックパックから思いきり火を吹かしと一気に地面に向け加速。


「叩きつけろ!!」


『うおおおおおお!!』


 ディカーは激しく藻掻くものの、エクスヴァレッドの死に物狂いのパワーに対して、簡単に抜け出すことはできない。エクスヴァレッドはディカーを地面に投げつける。


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