戦闘開始
閃光のハサウェイ……再延期……
もうアデレードの官僚を粛清しに行くわ
「成功……したのか!」
「ソウダ! 成功シタ!」
しっかりと大地に脚を付け、ヴァレットは立っている。
モニターに映るメルフェスと目線が合う。合体したことでヴァレッドの体長はメルフェスと同等になり、まさに『巨大合体』の名に恥じない佇まい。
一か八かの賭けに俺達は勝ったんだ。
でも、まだ戦いに勝ったわけではない。あくまで舞台に立つことができただけだ。
「そうか……それなら……こっからが本番だ! 行くぜ! ヴァレッド」
「アァ!」
俺は気合を入れ、操縦桿を固く握り締める。
「グギャア!」
メルフェスは叫びを上げると同時にエクスヴァレッドに襲い掛かる。
思い切り、尻尾を薙ぎ払い、エクスヴァレッドを建物に叩きつけようとしてくる。
「ペダルヲ踏ンデクレ!」
「あいよ!」
エクスヴァレッドの命令通り、俺は咄嗟にペダルを踏む。すると、バックパックから火が噴き出し、エクスヴァレットは遠く後ろにジャンプする。
「お前、勝手に動けるのに俺が操縦する意味ってあるのか」
「イヤ。戦イナガラ、出力ノ管理ヲスルノハ難シイ」
「なるほど。AIでもキャパはあるもんなぁ!」
どんな高性能なAIやシステムでも一度にやれることに限界はある。
AIで処理しきれないものを代わりにパイロットが処理して、バックアップをするのがこの合体システムの真髄なのか?
AIだけで賄えるのであればわざわざブレイブジェットにコックピットなんて設置しないだろう。
「ヴァレット! 武装はあるのか?」
「アァ! パネルニ表示シテアル!」
パネルを確認すると武装名らしき文字の羅列が六つ程並んでいた。
攻撃方法も選択するのも俺の役目か。
「距離を取ったんだ! これしかないだろ! ヒートキャノン!」
音声入力を使用して、俺は武装名を叫ぶ。
肩の横から砲身が現れるとヴァレットの叫びと共に赤い砲弾が発射される。
砲弾はメルフェスに命中する。
「ギャアァ!」
メルフェスを悲鳴を上げながら、よろける。
この隙を見逃すわけにはいかない。
「よし! 今がチャンスだ! 突っ込むぞ!」
「オウ!」
べダルを踏み、出力を上げる。バックアップからブーストを吹かせ、メルフェスと一気に距離を詰める。
「ぶん殴れ! アイアンフィスト!」
今度は俺の命令に従ったエクスヴァレッドはその鋼鉄の拳をメルフェスの顔面に叩きつける。
メルフェスの外皮も十分に硬いはず。だが、正義の拳は比べ物にならない程強固であり、一方的にメルフェスの外皮を砕き、左の眼球を潰す。
拳は一発だけでは終わらない。
残った拳で腹部にダメージを与える。
衝撃でメルフェスは後方に吹っ飛ばされる。




