雨宮遊矢 (吹雪)
どうも、もう1人の作者、吹雪と申します。
すみません、僕の好きなファンタジーものにしてしまいました……。
お気に召されたら幸いです!
─魔術
それは大気中にある未知の概念、「魔力」を魔術式に変換する技術。魔力は霊脈と呼ばれる魔術的な地域から止め止めなく溢れている。
これは1人の魔術師の物語。
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俺は雨宮遊矢。17歳にして稀代の魔術師だ。
そして目の前で我が家の壁に穴を空けた男は、雨宮天也。
2つ上の兄だ。
俺たち兄弟は自発的にこの桜夜市の警備を行っている。
いわば正義のヒーローなのだ。
12月3日土曜日午前5時17分。
俺たち兄弟の朝は早い。早朝の警備を行うので、毎日朝は5時半頃には起きている。
「兄さんっ!?朝からそんな事のために魔術使わないでよッ!?怖いんですけどッ!?」
「ああッ?!誰のせいで壁に穴空いたとおもってる?」
「それは兄さ……ボゴッオ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!!!!!」
「もう一度言ってみろ……」
兄は拳を振り上げて俺を睨みつけた。
そう、魔術。
兄は魔術を使って壁に穴を空けたのだ。寧ろ素手で壁に穴を空けられる奴がいてたまるか!
「ヒイィィィ!!ヤメテヤメテヤメテッ!!!!!!」
俺は穴の空いた壁に背を向けて悲鳴を上げた。
「…………まぁいい。早く着替えて家出ろよ。あと、さっきお前を殴ったのには魔術使ってないからな…」
それでこの威力かよ!?そんな事を考えていたら脳筋の兄は部屋を出ていった。
「はぁ……壁、直すの俺なんですけど………」
独り言を呟きながら俺は穴の空いた壁に手を当てた。
「re:move…」
俺がそう呟くと右手が暖かくなり、光が輝いた。
その瞬間、穴の空いていた壁は何事も無かったように元の姿に戻った。
これが俺の魔術。reから始まる詠唱を行い、魔術式を展開すると、物体の変換・再生をすることが出来る。
壁に背を向けてクローゼットから服をおもむろに取り出すと着替えだす。そして部屋を出た。
この時の俺は10数分後あんな事が起きるとは思ってもいなかった。
どうでしたか?
零さんのキラーパスから繋ぐのが大変でした…!
では、零さん次をお願いします!
By吹雪