表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/9

第8話 いざ、面接へ!!

 ピピピッ 2番目に可愛い子

 はいはい。ポケベル鳴りました。


 《もう来ていいですよ〜》

 クマがGOGOしてるスタンプ。



 さて行くか。と、その前に爺ちゃん達に挨拶をしておこう。


 ーー男、サブロー。これから面接に行って参る!!



 ジャスティスハウスを出ると爺ちゃん達が親指を立ててくれた。


「サブローちゃんファイトじゃぞ!」

「普段通りじゃぞ!! 落ち着くのじゃ!」


 爺ちゃん達にエールを送られる。

 こういうの良いなぁとしみじみしていると、


 ピピピッ 2番目に可愛い子

 《既読無視ですか〜?》

 クマが怒ってる。



 クッ。受信は出来るが送信はできない。

 ちょっと待っててね。あと五分など伝えることすらできない。


 それなのに、向こうに既読はつく。見てます起きてます。はいとも簡単に伝わってしまう。


 もうっ! こんなのひどいよ!!


 とりあえず爺ちゃんたちに「行ってきます」をして、人目のつかないところで瞬間移動をっと。



 ピピピッ 2番目に可愛い子

 《あのぉ、どれだけ待たせるつもりですかぁ?》

 クマが呆れてる。



 ──ポケベル……めぇ。



 


 パチンッ



 ◆


 〝シュッ〟


「あれ? この感触……」

 2番目に可愛い子の顔が真上に……?


「はぁ。毎回なんなんですか? 今日は膝枕ですか?」


 ベッドに座る彼女の膝に都合よくテレポートしたらしい。なんと言う事だ。しかし落ち着く。

 俺は静かに瞳を閉じ、この幸せに浸った。


「あの! あの!! 聞いてます?離れてください」


「あ、ごめん!」

 俺はハッと我に返り体を起こす。



「おじさん、不可抗力だと本気で思ってます?」

「え、違うの?」

 蔑んだ目で見ていたかと思えばため息をつき、その先を話す事は無かった。



「じゃあ行きましょう!」

「そうだね!」



 …………。


「いやいや、テレポートして下さいよ!」

「あ、はい。」


 2番目に可愛い子の派遣会社!

 パチンッ!


 ◆


 シュッ


 壁・ドン!


「またですか。しかもなんであたしが毎回ドンする側なんですか」

 最近殴られなくなった。諦めているのか、慣れてきたのか、呆れているのか正直わからない。


「あはは、ごめんね! ほんとこの能力はダメダメだなぁ」


「はぁ。さっ行きますよ!!」


 やっぱり可愛いなぁ。バイト帰りとは服装も違う。初めて見るワンピース姿。体のラインがくっきりしていて、まるで天使だ。

 俺の隣に居る事が似付かわしくないのは言うまでもない。


「ほーら! 行きますよ?!」


 俺は辺りを見回す。結構すごいビルだ。エレベーターに乗り衝撃を受ける。ボタンの多さ!100階を超えているのだ。


 しかし、これから向かう派遣会社は7階だった。


 ピンポン。すぐに到着した。


 ーーーー


「指パッチンの事は絶対に秘密です。これだけは約束して下さい」

 入り口前で思い立ったかのように話出す。


「わかってるよ!」

「ならいいんですけど! あ、おじさん! ネクタイ曲がってます」

 小さな手で直してくれた。


 俺はありがとうと言い頭をポンッとした。


「な、な、な、何してるんですか?!」

「あ、ごめん。嫌だったよね。つい……。」

「べ、別に嫌では無いですけど……やめて下さい。反則です」

 いつもの威勢の良さが消え、少し頬を赤く染める彼女を見て、悪い事をしてしまったんだなと反省した。



「ほらっ! なにボーッとしてるんですか! 頑張ってきて下さい!!」


 背中を叩かれ、我にかえる。



 ──よぉーしっ! 職にありつくぞぉ! 無職脱却してやるっ!!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ