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見知らぬ空
ふと、空を見る。知らない赤い色の中に月ならば、見事な満月と表現すべき物が2つ浮いている。
これは、夢なのだろうか?視線を空から落とし目の高さで周りを見渡す、その時改めて自分の状態を少なからず認識していく、背中を木に付け、足を伸ばし腰を下ろしで居るようだ。
目に入る手の平や身体を見渡し、簡単に傷や怪我がないかを確認する。自分の身体のはずなのに違和感を感じるのは、何故だろうか?「ちょっと、大丈夫なの?」
声に気付きそちらを見ると
小柄な少女の姿か目に入る。問いかけに答えずに居ると、軽快な足音と共に段々その容姿が見えてきた。
長く尖った耳に金色の髪に金色の瞳、人ではないエルフだろうか、しかし背も小さく、幼い顔ハーフエルフかもしれないと思い返事をしようと口を開こうとするも意志に反して動こうとしない。それを不思議思い、手に力を入れて指先を動かそうとするも反応がない。何とかしようとしているうちに身体を揺すられる動きに意識が覚醒していく・・・・