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鈍感な幼なじみと恋する方法 ~アピールする度に上がるスルースキル&嫌われ度  作者: 夢咲 アメ


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3/7

逃げちゃダメだ ――前は地獄で、隣は天国?



「逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ……」


決められたばかりの座席に座り、某14歳の少年のような台詞を翠はエンドレスで繰り返している。


その姿は、かの有名なアニメの1シーンの様で…


ーーだが安心してほしい。


彼女が乗せられているのは人型決戦兵器ではなく、ただの学校の椅子なのである。




席替え。それは人間関係を新しく再構築する上でもっとも重要な出来事だ。自身のコミュニケーション能力が試され、特に入学して初めの席替えというのは、今後の人間関係に大きく影響する事もあり、さらに後のグループ活動や行事などにも多少なりとも影響を及ぼす可能性がある。


つまり、最初の席替えで自分の今後が決まるかもしれないという




ーーー言わば人生をかけた戦いなのだ




それなのに




「なぁ、まだ独り言終わんねーの?嬉しいのは分かるけどさー、俺いい加減上半身だけ後ろ向くのキツイんだけど」




「そのまま上半身360度捻って使い物にならなくしてやろーか。こっちはアンタと言う使徒よりも最悪な人の形をした汚物と前後の席になって絶望してる途中なの!!あぁ私の人生、お先真っ暗だぁぁあ」




「おい情報量多すぎだろ、誰が汚物だ。ツッコミどころ満載すぎて追いつかねーだろ」




前でそんなバカな事をゆってる汚物の声が聞こえるが無視だ無視


私は負けてしまったのだ。それはもう100人がいれば全員が頭を縦に頷くくらい。




(さよなら私の幸せな学校生活。そして、こんちには。地獄の学校生活………。)




心の中でそう呟いていると不意に声を掛けられた。


「白川 翠さんだよね?如月と居るとめっちゃ毒舌じゃん。面白すぎ。あっ俺、隣の席になった小坂 健太。よろしく!」




なんて事だ。




「地獄の中にも一筋の光があるってホントなんだ…」




「へ」




絶望に打ちひしがられて隣を見てなかった。前を地獄と言うなら隣は天国だ。アイツと違い腹黒いとは程遠い程のにこやかな笑顔…そんな笑顔に私は…




「小坂君…小坂君は私の唯一(の光)だよっ」


「えっ」


「はっ!?」


そう言った。昔から毎日の如く嫌味を言ってくる幼なじみが前の席にいる。その事実だけで絶望が凄かったが、こんなにいい笑顔の明るそうな人が隣に居るんだ。もう前なんて見ないで横を見ながら授業してもいいんじゃない?むしろさせてほしい。アイツの腐った頭を見るよりも何億倍もマシじゃないか。そう思ったからこそ呟いたのだがーーーーーーー

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