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abracatabra

bracatabra

racatabra

acatabra

catabra

atabra

tabra

abra

bara

ara

ra

a



全部こいつが悪い





+++



背中と目と口から羽根を生やしたターコイズ色の天使はこう言った。


『あなたは手違いで死んだのです。運命はまだその時ではありませんでした。何か能力を与えて、別の世界で生き返らせてあげましょう。お詫びの印として』


そいつはどこかで聞いたことがあるような話だった。


『どんな能力がよいでしょうか。リクエストはありますか』


俺は少しだけ考えると、こういった。


「じゃあ、剣と魔法の世界で、無詠唱で魔法使える魔術師でお願いします」


『それは駄目です』


駄目か。


「じゃあ……ちょっと変わった魔物……スライムとか、蜘蛛とかに転生して、どんどん強くなってくっていうのは」


『それは駄目です』


これも駄目か。


「じゃあ……召喚された勇者的な存在で、魔王を倒しに行くってのは? これだったら大丈夫だろ」


『駄目です』


これはいいだろ。こういうのあるだろ。じゃあ何ならいいんだよふざけやがって。俺は抗議の声をあげた。


『こんなのはどうです』


天使は手のひらに持っている塊を■■に見せた。それは薄汚い土留どどめ色の生臭い肉塊だった。それは未知の生物の胎児の死骸のようにも見えた。それは明らかに何かのゴミのようだった。その肉塊には黒の油性ペンでこう書き殴られていた。


『これはどんな攻撃も効かない無敵の身体です』


天使は屈託なく笑った。

俺は、何とも言えない嫌な気分になった。


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