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耽美奇譚

カニバリ

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

豚の描写で心が痛くなった作者です。

耽美奇譚に突っ込もうと思います。


貴方とディナーを共にするのは何時ぶりかしら? あら本当に? まぁ些細な事ですわ。

あぁ、そう。貴方と食事をするに当たって、どうしても見ておきたい洋画が御座いましたの。貴方のように自ら腕を振るい、フルコースを仕立てる描写が脳裏に焼き付いておりますの。お出しされる料理はどれも美しいとは思いましたよ。けれども美味しそうとは思いませんでしたわ。

それは何も料理が悪い訳では御座いませんのよ? いけないのは……いいえ、宜しいのは演出ですわ。

ふふふ。普通、料理というのは視覚から欲を誘い、口内で転がし、胃で満たされるものです。故、レシピ本はより美味しそうに見えるよう、湯気を立たせ、食材に艶を出すのが鉄板ですわ。けれどもその映画派そうでは御座いませんでしたの。

照明が薄暗く、灰色のフィルターを通したように血の気がない。肉も野菜も腐りかけの様に、何処か濁っている。ご使用なさっているのは、全て生々しいものばかりですのに。

とても良い演出かと思いましたわ。だって使われているのは、世間一般ではとても受け入れ難いものですもの。まぁ私達にはそんなもの、些細な事では御座いますが。


君が先日紹介していた洋画、僕も拝見させて戴いたよ。とても面白かった。彼は僕らと同族、つまるところ鬼でしかない。

ねぇ君。僕は生きた豚が嫌いだ。思いのままに貪り、肥え太る様が醜くてならない。ガーガーと鳴く様が醜くてならない。けれども屠殺(とさつ)された豚は好きだよ。美味しいからね。殺してより良い物に生まれ変わろうとしている物を僕は誇りに思う。それこそ丁寧に、丁重に料理をするのを厭わない程に。

結局のところ生死を境として感情、物の見方が大いに変わるんだ。息をしているか、していないかの違いだがね。それは何も僕たちだけに限った話ではないだろう?

血の通った輩は慈しむが、骸と化した輩は蛇蝎(だかつ)の如く嫌う。それを違う否定する輩は全く持って受け入れ難い。血抜き死体にして、料理の元にしてしまいそうな程。

ところで君、本日の料理のお味は如何かな? そう。薬を使うと肉に影響が出るんだ。不意打ちにした甲斐があったよ。


夜の貴族が二人、一つの映画に着いて別の観点から話を続けていく。女性は口に運ぶ側、男性は料理を生み出す側。ただ屠殺されたものは肉でしかない。


本日はご招待どうも。あら、もう御用意が? では早速、これは何のお肉?

主人公の気持ちを理解する為、R15のサイコスリラーの料理シーンを見ながら、厚切りベーコン食べました。

結果、肉は肉でしかなかったです。普通に美味しかったです。


色々あって、疲れているのかも知れない。



元ネタはとある非常に有名な洋画。

美しいけど全く美味しそうに見えない演出。

なんの気持ちも持たずに殺害し、手塩にかけて料理する。

それはこの物語に物凄く合致していると思いました。


そこで興味持って、フラフラ調べてちょっとソワッとした事が。


愛すべきものでさえ手に掛けてしまうから、殺人鬼は社会から完全に断絶されます。故に永遠に孤独なのだそうです。

これはこの元ネタ映画に限らず、有名なライトノベルでも言われていること。


だから執着心も人一倍強いのだと思います。


もっと人間を知りたいと思いました。

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