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蛇に転生しました。勇者か魔王になろうと思います。  作者: 松明ノ音
【野性編】■■■は魔性の蛇になった。
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《三角蹴り》




「あ、そっか」


 そうだそうだ。逃げる方向がわかれば、確実に捕まえられるのだ。


 いくら相手が素早いといっても、俺の《突進》よりは遅い。中距離走なら全く敵わないが。


 なら、二回《突進》すればいい。初めてを大物で試すのは賭けだが、何もしないよりはずっといい。見ている時間が長ければ、気づかれる可能性も逃げられる可能性も増す。


「……集中しろ」


《驚異の集中力》のスキルが発動したのが分かった。時間がゆるりと流れる。


「ポイントはずらすなよ……」


 自分に語り掛ける。狙うタイミングはいつもと変わらない。小さくネズミが歩いて、止まった瞬



    《身体操作》《突進》



「キキっ!」


 俺がネズミがいた場所に着地した時には、すでにネズミ2体分離れていた。逃げたのは2時の方向。


「ここからッ!」



    《身体操作》《瞬発LV1》

    《突進》《噛みつき》



「キィ――!」


 俺ががぶりと尻に噛みつくと、小魔鼠LV5は断末魔の鳴き声を上げた。


 一撃で仕留められると思っていたが、さすがにこれまでよりレベルが高いだけある。これまでの獲物を俺がレベル1だった時に殺す以上の時間、噛みついていた。


 しかし、逃げられるわけもなく、絶命した。



    スキル《三角蹴り》を獲得した!



「蹴り? 確かに三角跳びではあったけど」 


 俺は今《瞬発》と《噛みつき》を使わずに一度《突進》した。ネズミがいた場所に着地して即、今度は《瞬発》を使って《突進》《噛みつき》を行った。


 こうすることで、今度こそ小魔鼠を直線上で捉えることができ、結果捕らえた。


「名前はともかく、このスキルは便利だ」


 レベルや《瞬発》が上がっても、ギリギリでしか捕らえられなかっただろう。しかし、同じ直線状で捉えられる《三角蹴り》なら、余裕を持って食える。


 レベルがもっと高く、知力も高いネズミであれば蛇行したり逃げながら曲がったりするのだろうが、当分は大丈夫だろう。




 予想通り《三角蹴り》はネズミ狩りに効果大というか特効で、その後に見かけた三匹を難なく捕食した。


 さすがにLV5はあの一匹だけで、LV2とLV3だった。俺がこれまで食っていたのも、おそらくこのレベルだ。




   てれれってってってー!

   レベルが上がった!

    各基礎能力が向上した!

    スキル《噛みつき》を獲得した!

    《噛みつき》は《噛みつき》に統合される!

     《噛みつきLV1》に上がった!




 LV5の小魔鼠の経験値が大きかったのだろう。案外早いレベルアップだった。




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