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借りパクのパジャマ 70

 非常口とは、その名の通りの非常時に使う出口のことを伝える。


「では、勝手口ということですね?」


「そうだね。入るか!」


 非常口は、全く安全に罠も無くスラスラ行ける。ホメタ達はウロウロしていて分かったのだが、非常口から入ると丸い塔の三分の一が私室の様な安全な部屋になっていた。

 安全な部屋とは、あるときは畑だったりあるときは洋服専用部屋だったりと罠があるとは考えられない部屋だった。


 塔に入るとき皆に『隠しカメラがあるかも知れないから、大きな声とか走ったりしないこと』を言い聞かせる。

 だけど


「おい見ろよ!あのロボット……って、ラジコンじゃんか!?すげぇ。」

「エデンーー、エデンーー!ちょっ来てぇ。見ろよこの戦闘廷!すげぇカッコイイじゃん。」


 という感じで一番騒がしくしているホメタは、戦闘廷もそうだが畑でなっていたホウレン草やTシャツを何枚かパクる。

 ガサ入れしていると見つけてしまった。妹のクローン達を!


……

「爆破しよう……」


 そう告げたのだが、周りを見ると多種多様のクローンが見える。そこには、オヒメや美人なエルフや美人な人魚がいた。

 あまり見ない、エルフと人魚を見ていると


「エルフや人魚に興味あるのですか?」


 聞いて来たのは二人の騎士団だった。その二人は、兜を脱ぐとエルフと人魚だった。


「興味というか、前世ではエルフとか人魚には憧れがあったので。」


 二人は『どうぞ堪能あれ』と言い近くに寄ってきた。


 エルフは、想像どうりで耳がピンッてなってはいるが少し斜め下に向いている。金髪美人の言葉がよく似合う格好で意外に緑の服は着ておらず、騎士団らしい軽装備でローラとはまた違う雰囲気がある。エルフの名前はフィンという。


 人魚は目は、白目が無い。目を覗き込むと、キラキラしているのかウルウルしているのかよく分からない目になっている。こっちも軽装備で、人魚なのにヒレがない。腰から足にかけて鱗がついている。人魚の名前はレーナという。


「こんな近くに、いたなんて知らなかったし。レーナは、ディアより鱗が断然に柔らかいなぁ。」

「フィン!耳を触るぞ。……おお、作り物みたいな形なのにツンツンしてそうで、でも柔らかいんだなぁ。」


 レイナのクローンは、馬のリザリィに命令して以前エデンが夫婦の城として作った所へ運んで頂いた。


「……遊んだし……帰ろうか。」


「ホメタ?なにバカな事言ってるの。」


 そういうのはエデンである。『もう中に入れたのでしたら、スターを撃ち取りましょう!』と意気込んでいる。更に


「ホメタもドベイが半壊されていく様子を見て、怒りをあらわにしていたでしょ?」


 エデンに優しく促されながら上り詰める。やはり非常口だからか、全く敵兵器らしい奴等が出てこない。


(防災時に、退路に要らないものを置いてはいけないって教えがあるから敵も出ないんだな。)


 ホメタ達は頂上に付いた!


「あれ?いないなぁ。どこだろう?」


 非常口から、永遠に続いているのか?と思うくらい続く階段は、騎士団の馬に乗って移動していたので苦にはならなかった。

 展望室になっていた操縦席には、一望できる大きな窓がありSFっぽいTV画面もある。


 そこで気付いた!

 一大陸に、一機舞い降りているのを。


「エデン!アレ見ろよ。」


 エデンは見た!……ドベイにも大型戦艦の塔が立っていた。王国の方にも、うっすらと塔が見える。


「コレって、もしかして……」


「はめられているわね。十日間と三日は単なる時間稼ぎですわ。」


「せめてドベイだけでも救えないかなぁ。」


 ホメタがそう言った瞬間、エデンが魔法を繰り出した。ドベイに立つ塔に超巨大隕石が迫る!


「おっしゃぁぁ!イッケェ……時間停止か!?」


「大丈夫」


 そう言うと、再びエデンは魔法を唱え出す。再び同じ超巨大隕石が降って来たかと思ったら時間停止が解除された……しかし塔に当たる直前に停止する。


『ああ、やはり停止中にマナが動くと時間解除になるのですね。』


 二つの超巨大隕石が、ホメタ達帝国領土から見てもドベイ領にある塔の目の前にあるように見えている。

 目前!となったとき、ドベイの塔がゆっくりと動き出しているのが見える。


「エデン!あいつ逃げようとしているぞ!?」


 ホメタが言い終わる前に次の超巨大隕石が出現したと同時に当たった。帝国にいるホメタ達からでも見える、爆発して煙が立ち上っているのが。

 

 ホメタは大声を出して喜んでいた。……が、エデンとポポはあまり嬉しそうではない。エデンとポポが話し合っている。


「ポポ、私の考え聞いて。スターは、無作為にこの塔を立てていないわ。」


「おそらくそうね。」


「この塔の下には、ダンジョンがある。では、ドベイに立っていた場所……」


「あの場所は、ドベイで唯一の地下ダンジョン。位置も、帝国側にある。」


「それで考えたんだけど、王国にある塔もダンジョンの上にあるにはあるが……帝国のは偽物ね。」


「ダンジョンが崩壊していた上に塔を作るなんて、ただの塔。ダンジョンのシステムが機能しないっていうことか!……じゃあ本体は??」


「帝国領土の塔が偽物ってなら、別の地下ダンジョンは」


「無いね」


「あんた本当にドラゴンを束ねる女王なの?」


 エデンはハァーとタメ息をついて話し出す。


「帝国城の地下!アレもダンジョンなのよ。知らないの??」


 [帝国の地下]という言葉が出た途端にスターから映像が出現し話し出す。


「君達のいう通りだよ。帝国には目をかけてやったんだがね。どうやら、裏目に出たようだ……」


 『では、帝国城で待つ!』と言うと通信が切れたと同時にアナウンスが聞こえて来た。


「爆発まで10秒……」


「へ!?普通二時間位あるだろう!?」


……

 爆発に巻き込まれたホメタは、借りパクしていたパジャマが燃え尽きた。

 エデンはと言うと、王国にあった塔を試行錯誤してドベイの塔を破壊した方法とは違う手法で破壊に至る。



 ちなみにホメタが攻略した塔が爆発によって怪我人は出てない。だが、冒険者達のテントがぶっ飛されたのは間違い無いだろう。


「レイナァァォァァァ……」


 突然兄にハグされるレイナは寝起きで訳が分からない。ホメタは、全裸なのでレイナに気を使って顔のみ出して透明になっている。スケスケではない!触れれる体がある。


「レイナ聞けぇぇい!」


 それからホメタはレイナに説明する。

 これから俺は、命をかけて旅に出る!……等々。


「このハグは、もう会えないかも知れない!だから今日だけは良いだろ!?」


 兄を拒否せず抱き締めてくれた。ホメタには時間なんて分からない!何分経過したのか分からないでいた。ホメタがハグしている周りには、31騎士団とエデン達もいて勢揃い集結している中でリザリィが


「あれ?もう、開いちゃったんですか?」


 リザリィの発言をした後、ホメタは慌ててハグを止めて格好良く『では行ってくる!』と言いそそくさと出発しようとする。


「待て」


「ダメ!俺は世界をレイナを守るんだー!」


 逃げるように走るホメタを追いかける妹は……早かった。


「お兄ちゃんは危なっかしいもん。私もついていくわ。」


 御用となり帝国城へ向かうことになる。






 


こんばんは。本当に私の幼稚な物語を継続して読んでいただき嬉しいです。

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