モ……ミ 53
30の騎士団に伝えると、ガガンボさんへ手紙を書き船の木片に突き刺して投げ武器として空の彼方へと飛ばす。目指す場所は、昨夜のダンス会場である。
手紙の内容は、「大怪獣を倒しましたが、船が半壊しました。大怪獣の証明は、一夜干しでお渡しします。できれば、4~5人用の小舟で良いのでめぐんでください。」と書いている。
ガガンボさんに伝える事が出来たので、海中をバシャバシャ泳ぎながら一人帰る事にした。バシャバシャと帰る意味は、魚臭いので汚れを落とす為に暴れ泳いで帰る意味である。
時間が経過する。
ホメタはあることに気付く。長時間、海を泳いでいるのに全く船との位置が一緒なのだ。そう、ホメタが進む方向に船を進ませていた!ただそれだけである。情報の伝達と連携が取れていない!ってのは、この事を差す。
その後もホメタは「何故!俺について来るんだ!?」と思いながら必死に泳いでいた。相手は船であり、なおかつ浮上魔法で浮いているので波の抵抗は無い!だから、音もなくスイスイとホメタの後を追っていく。
流石に飽きたし、何より面白く無い……というか一人ホメタが海中をバシャバシャしていたので虚しさを感じる様になっていく。エデンやポポは、ホメタの側を付き添ってはいるものの海上に浮いていた。
本当は、浮いている彼女達を置き去りにしたい思いで華麗なる泳ぎを見せつけたかったのだが!空に浮いている奴等の方が普通に早いので、はた目からは『何を遊んでいるの?』と言われてもおかしくはない。
虚しさを感じたホメタは泳ぐのをやめ、青い空を見上げる。
『どうしたのですか?そんなに、空を見つめてボーとしていると遭難してしまいますよ。』
「うん。なあ?魚臭いの落ちた?」
ホメタの問に、エデンは首を振る。
青い空を見上げていると、良い発想が舞い降りてくる。そして、それをエデンに伝える。
……
「やぁ!レイナよ。船酔い大丈夫か?」
『……』
「ほれ!魚臭くないし、そして海水の臭いもしないんだ。」
『……いや。近寄らないで!キモッ!』
「大丈夫だよ。大事なところは見えない様にスケスケになっている私用になっているだろう?コレこそ究極の防御スキルなんだな。」
「究極のスキルに対してキモッ!は酷いんじゃないのかなぁ?」
現在、ホメタの大事な部分は透明になっていた。もっと的確に言うと、セクシーな部分だけがステルスになっている。
実の妹から、絶対的な拒否があったので「これでは、いけない!」と感じたホメタは色々なヴァージョンを取り組んだ。スーツ姿・法被姿・野球姿・囚人姿と変化していく兄を眺めているレイナは次第に涙を浮かべ始める。そして、泣いた。
因みにホメタがしたのは、ステンドグラスの様な!切り絵の様な服を型どって表していた。
……
ホメタが何故全裸に?
「俺の魚臭いのさ、エデンの腹の中に入ったら綺麗になるんじゃないのかな??」
『ああ。初めてホメタと出会った時を思い出すわぁ。』
エデンが『では、どうぞ』と言い、グァバァと腹の口を開ける。ホメタは、ヨイショ!という感じで入ろうとした時、舌がでろんと出てホメタを掴み引き込んだ。
それから「本当に、ココ腹の中?」って感じでエロい時間が始まった。そんなこんなで、腹の中でシットリ!スッキリになり出て来たわけだ。
……
「しょうが無いだろ!洗ったら溶けたんだよ!お前が臭いって言うから無理言って入ったんだ。」
(エデンは、ウェルカムだったけど。)
『どこに??』
その質問に対して「レイナがどうしても教えて欲しいと言うのなら、教えよう!」と全て言う前に『じゃあ、いい!』と即返事が来る。
そんなやり取りとしていると、だんだん周りから声が聞こえて来る。
港町には、ガガンボ師匠の他に町の人達が集まっていた。ガガンボさんがチョイチョイと手招きしていたので近寄ると内緒話をされる。
今のホメタは、魔術が得意なコトの魔導士服を借りて着ている。ホメタが「貸して」と言うと貸してくれる。現在コトは、魔導士の服の下に魔導士の服を着ていたので裸では無い。
『ホメタちゃん!こんな場所でごめんなさいね。でも凄いわ!ありがと。今日は、アタシの家で泊まって言ってね。それと、船だけどホメタちゃんの言う小さな船は褒美として小さいからせめて二艘にしたから』
『これで、筋肉を鍛えながら海を渡れるわよぉ。キレイナちゃんも、シェイプアップ出来るからお薦めよぉ。』
城でのお泊まりは、別段特に無く過ごす。
出発の朝が来た。ホメタは、ガガンボさんの停泊している備え付けのパジャマをゲットしたのでコトの服を返す。返した時「ああー!コレがホメタ様の臭いですね」とか言って、くんかくんか臭いを嗅いでいた。
ぶっちゃけ、ソレ!ほぼエデンの胃液の臭いだぞ!……と思いながら心にソッと納める。
……
小舟が二艘あった。誰が何処に乗るか!で、中々出発出来なかったホメタ達。結局、レイナとパクとディデが乗って行くことになる。残ったホメタは、渋々ポポとエデンで乗ることになった。
「なぁ?エデン。レイナは俺と乗るの嫌だって言うのは、一般家庭では普通かな??」
『キレイナ様も女性なのです。きっと、思春期なのでしょう。ホメタを、異性の男性として見ている節がありますよ。』
「ま!そうだな。思春期なら仕方ないな。」
出発をしようとした際、乗ってくる人影が見えるた!……ヘルである。ヘルは、一礼をした後
『私、心機一転してホメタ様に使えようと思います。どうか、何卒よろしくお願いします。』
「……」ホメタは、ボーと眺め周りを見渡す。ポポとエデンは、特に反対意見は無かったので頷いて了解の意を出した。
オールを持つ担当は、ヘルで行くことになった。
……
「なあ?これ、帝国へと進んでいるんだよなぁ?」
ホメタはイライラこそしていないが、全く景色が変化無いしレイナも見当たらないし……で、オール当番を交代することにした。
時間が経過する。
「エデン!本当に魔法使ったら駄目なの??」
『もし、使ってバレた時どうします?』
ハイ!そうです。そのとうりですぅ。
エデンに交代してもらう。エデンが、オールで漕ぐとハリウッドの様な胸の開いた服はヤバかった。服がくの字になり、オッパイが自由自在に動くのだ。
ホメタが、オッパイに視点を集めていると
『ギャラリーが居ますが、触っても良いですよ』
「じゃあ、頂きます」
くの字になった服に、スルリと手を入れるホメタ。モミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミ……。
「よし!ご飯にしよう。エデンとポポはチェンジだ!」
「エデンは、船を転覆させないように固定しといて。ヘルは……」
ヘルには、ホメタが海中を覗くので落ちないように持ってて頂く。泳いでいる魚に、ナイフを投げつけ採る。ナイフには、ケンイチから出ている切れにくい紐がくっついている。
ナイフに刺さった獲物の鱗を取って魚を捌いていく。ホメタが作ろうとしているもの!それは、刺身である。
皆でつついて食べていると、直ぐに無くなったので次!と思って覗く
(よし!次は、もっと大きな奴にしよう。)
(……あれ?なんだあれ??)
(これって……マッコウクジラかな?……いや!?でかいよ!!)
ホメタが見ていたのは、海に一つの点である。まさに、飛空挺でのフラッシュバックである。
ホメタは、バッ!と顔を上げると両脇にいるヘルとエデンを抱き締める。
(この小舟に突撃してくる!くる!くる!)
ある程度時間が経過したが、海は穏やかである。ホメタはというと、ヘルとエデンをギュッと抱き締めビクついており、今か今かとドキドキして待っていたのだが……来ない。
対照的に、エデンは喜びヘルは膠着していた。ポポは『誰だ!タイミング読まない奴は!』と何かにキレていた。
何故これほど、ビクついているのか?それは生前のホメタ……日本で生きていた時の名は成二というが、成二には苦い思い出がある。それは、低学年の時海水浴にて泳いでいる最中に下に海藻が群がっている物をジーと眺めていると、海藻が人の顔に見えて来て恐ろしくなり海を中断したことがある。そんな、苦い記憶が甦る。
だが今は、ホメタであること!異世界であること!ということで、勇気を出して海中を覗いて見ることにする。
覗くと、ディデ級の大きさの鯨がそこにいた。鯨は、海の底に沈んで行き、底から猛ダッシュでホメタの温もり船へ猛突進していたが!!見えない壁にブチ当たり止まっていた。何度も!何度も!ブチ当たる。
(もしかしてコレは、魔法結界かな?)
「なあ、エデン!船の下に何かおるの知ってる?」
頷くエデンは、ホメタが言った「船が転覆しないように……」を忠実に守っていた。
更にホメタの質問は続く
「アレなに?」
『この気配は[海神]ですね。もともと、海神というのは陸に生きていた竜人なの。自称ポポのライバルらしいわよ。』
「ポポの方が、体でかいだろ。鱗の大きさが、半分しか無いじゃん!」
『まあ!よく御存じで』
「今度、ポポの全体像を見てみたいなぁ」とホメタが提案すると『なんでしたら、今なりましょうか?』と言ってくれる。
目の前には、空色の鱗がキラキラとして輝いていた。快晴の時は、逆に空と溶け込み見えなくなる色である。
「綺麗だなぁ!」
ホメタが手で撫でている。エデンは、デスエクサバイトでブス!ブス!と刺していた。撫でる!刺す!撫でる!刺す!を繰り返す。
『エデン!刺し過ぎよ。せっかく、私の柔肌を見せているのに。ああ!エデンの本体は、こんな柔肌ではないもんねぇ?』
瞬間海が凍る。エデンは、ユラッと姿が揺らめきながら起立する。激変したエデンを見るなり、ポポは直ぐに人化して
『こわーい!エデンこーわーいー』
(やっべ!やっべ!!久し振りに見たよ。ここは、ホメタの後ろに隠れるのが良しね。)
ポポの言い方は、ウザくムカついた発言である。
『ホメタ!後の女、出して!』
「……エデンお前の本体見たいなぁ。見たいよ。どうせ、化け物なんだろ?見てみたい!!」
『……分かりました。』
こんばんは。では、どうぞです。




