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 同刻

「あーもう!!どうして、男子は、あぁなのよ!!もー何言ってんのか分かんない!男でしょ?!言いたいことがあるならはっきり言えば?!」

彼女は紅坂朱音。今、男をフってきたところである。

「『傷付けたくないから、お前とはもう・・・会えないよ・・・。』ですって?

何言ってんのよ!隠れて夏美と会ってたくせに!!私が分かってないとでも思っていたのかしら?!」

 単純に言うとこうである。朱音の片思いの男性が友人の朋美が付き合っているという噂を聞いて、それを今日、に問い詰めたら、その事実を彼が認めて、会わないほうがいいと言う話を切り出してきたから、こちらの方から振ってやったと言うことである。

 彼女の名誉の為に言うが、振られたのではなく、彼女が振ったのである。

「クソッ・・・傷つけたくないから、だなんて・・・もう充分すぎるくらい傷ついてますって・・・」

 そう、分かっているのだ。相手には、朱音の思いが重たすぎて苦しくなってしまったのに。その相談を友達の夏美にしていたことも・・・。

 あぁ、また、1から仕切り直しか・・・朱音はそう思う。

 明日から、夏美とどう顔を合わせよう・・・いつも通りの顔していられるか、順平とはどうしよう・・・、別に付き合っていたわけではないし・・・二人で色々言ったりもしたけど、付き合っていたわけじゃないし・・・。彼とはどう顔を合わせよう・・・。

 苦しいんだろうな、悲しいんだろうな・・・辛いんだろうな・・・

朱音は一人そう思う。

あームカつく。何にムカついていいか、わからないけどムカつく。

憤りのないムカつきに対し、失恋の憂さ晴らしに奮発して買って来たポテチ十袋も、もう空き袋の残骸である。

 床の間でゴロゴロのたまっているうちに、不意に木像と目が合った

 この木像は代々紅坂家に伝わるものらしく、元々はどこかのお寺いあったものらしいのだが、巡り巡って紅坂家の先祖の手に渡り、その後、大切に扱われてきたものらしい。なんでも、この木像に頼めば何でも願いが叶うとか・・・

「何でも願いが叶う・・・か・・・」

 朱音は溜息をついた。なんせ、自分は大切なつながりを一度に二つも失ってきたばかりなのだから・・・

「何でもさ・・・、願いが叶うんだったらさ・・・、私の・・・大切な人間関係返してよ・・・」

 とり止めもない事を木像に願う。そんなこと不可能に決まっているのだ。勿論、願いが叶うという伝説だってデタラメであろう。例え願いが叶って、ご利益があったとしても、それは願った本人がそれ相応の努力をして、その結果叶っただけなのだ。努力をしている時挫けそうになった時、木像に祈って更に努力をしただけ、ただそれだけであろう。なのに・・・

「ねぇ・・・、願いかなえられるんでしょ? ねぇ・・・」

自分ってホント、ヤな奴だなと朱音は思った。

いつもは神様になんて頼らない癖に、こういうどうにもならない時に限って神様に頼りたくなる自分に。もしかしたら、順平や夏美にもこういったところが出ていたのかもしれない・・・そう思うと、余計に腹が立つ。同時に、自業自得か・・・と嘲笑したくなる。

「ねぇ、何とか言いなさいよ!」

自分の馬鹿さ加減に嫌気が差す。勿論何も言わない。訳もない。なんせ、相手は木像なのだから。しかし、その日の朱音は居所が悪かった。大切なものを二つも無くしたところだったのだから。

「ねぇってば!!」

そう言って、自分の手元にあったクッションを木像に投げた。それも思いっきり。そうでもしないと彼女の気が晴れなかった。クッションは神棚に命中、神棚はぐちゃぐちゃになり木像もバキっという音を立て床に落ちた。

「ヤバッ!!散らかしちゃった! あーもう!!片付けなきゃ!」

面倒臭そうに立ち上がる。が、散乱した破壊現場を見て、朱音は血の気が引いた。

「あーやっちゃったか~。 この木像、壊れてるじゃない!どうしよ・・・」

無理も無い。2mを越える場所から落としても大丈夫なように古来の人間は木像に耐震構造など施していない。砕け散った神棚の残骸、先祖代々伝わってきた木像、その2つをどうすれば、許して貰えるであろうか。修理にだすとして、代金はどれ位になるだろうか・・・

そのときである。

「えっ・・・何・・・?」

急に木像が煙を吹き、光り出したのだ。

「ちちちょっと!・・・何よ!?わたし、オカルト系とか、信じないタチなんだけど!」

朱音の動揺を余所に、光はますます激しくなる。そして、視界が見えなくなる位眩しくなり、鼓膜が割れるような爆発音がした。そして・・・



「いやはや、やっぱり、○ャナちゃん最高! ○河たん萌え~針宮信者の私としては、うん。時代はツンデレ」


変な青年が出てきた。


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