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「赤穂寺くん、いつも頑張ってくれるね。」
紅坂秋信、ここ、紅坂工房の親方である。そして朱音の親父殿でもある。
「いや、それほどでもございません。親方がいつも親切にしてくださるからであって・・・」
「煽てても、朱音はおぬしにはやらんぞ?」
ハッハッハと白い歯を見せて笑う。いつもの工房である。
「それより、あんちゃん、うちの思春期娘のことなんだが、何かきいてはおらぬか?」
「何かあったんですか?」
「いや、詳しくは解らぬ。だが、わしの第七感の朱音ちゃんセンサーが、ピッキーンしておるんでな。」
第六感はどこに行ったんだよ、とか、娘に対してピッキーンとか、頭に蛆虫わいてんじゃなかろうか、など思ったのはおいといて。
「全くあてになどならん母さんも、実は気になっていたらしいし、母さんが話を聞こうとしても『何でもない!ほっといてよね!母さんには関係ないでしょ!』の一点張りでな。あかねちゃんはああ頑固に見えて、実は、脆いところがあってな。もし、あかねちゃんに何かあったとしたら、パパ、もう生きていけない・・・。あかねちゃん、大丈夫かなぁぁぁびぇぇぇぇん。」
ドンだけ親バカなんだよ。と若干親父殿に引きつつ、相槌を打つ我。
「はぁ。」
「だから、年も赤穂寺くんのほうが近いし、何より朱音ちゃんがキミを私の弟子か聞いてないかなと思ったんだがな。」
「聞いた事ない。力になれず、申し訳ない。」
ホントはあなた方の方が娘さんと年齢近いのだが・・・というのが喉まで出ていたのだが、これは胸に奥にしまっておくことにして、
しかしなんだ、朱音の様子がおかしい?
我からすると、彼奴の様子はいつもおかしいでいつも通りなのだが。
「ふむ、しかたない。調べてみるか・・・」
「な・に・を調べるって?」
どうやら、親父殿の第七感に触れたらしい。親父殿ドス黒いオーラをワナワナと放ち始めた。
「言っておくが、貴様に朱音はやらんぞ!」
「いや、私は何も・・・」
「これだけは言っておく!もし、いま朱音ちゃんが苦しんでいる事に貴様が万が一関与していたり、最悪、貴様が朱音ちゃんに気に入られている事を良い事に、手を出そうものなら、私は八百万の神に誓って許さんからな!必ず貴様の腸を引き摺りだいて切り刻んで、犬畜生の餌にしてくれる!そして!この世と思えんありとあらゆる苦痛苦行を与えて、貴様の×チ×ツをクレーの的にして粉みじんにした後、貴様の××の××からト××フ突っ込んで乱射した後、某国の××××に括り付けて、オホーツクの藻屑としてやるから、覚悟しておけ!」
こうなってしまった親父殿の暴走を止めることは、神の私でもお手上げである。
「イ・・・イエッサー!」
「ふむ。よろしい。では、私は少し出てくるが、その間、店番頼んだよ?分かったね?」
「イエッサー・・・。」
「声が小さい!」
「イエッサー!!」
と不敵な笑みを描きながら親父殿は外に出て行った。
さて、どうしたものか。朱音がおかしい?はて。




