第二話 世界についての勉強中!?
俺、風間信玄が目を覚ましてからすでに3時間。
あのあとフローラに俺が異世界から来たかもしれないと言うことを話してみた。
俺の頭がおかしくなったのではないかと疑われると思っていたがあっさりと信じてもらえたようだ。
まあ、信じてくれたのはあくまでフローラさんだからだろう、それに俺もフローラさんじゃなかったら話していなかった。
それからわざわざ食事まで用意してもらい、今は食事が終ったこの世界の現状について説明してもらっているところだ。
「シンゲン様はまったく知識が無いようですから一から説明しますね。まず中央大陸と呼ばれているここローリア、ローリア大陸は現在東大陸と呼ばれている地図上右側のユージャ大陸、西大陸と呼ばれるヴェスファー大陸の三大陸で三つ巴の交戦状態です」
フローラさんは何も知らないであろう俺のために一からわかりやすいよう説明をしてくれていた。
「それぞれの大陸は大陸間戦争の間臨時休戦という形で連合を組んでいます、もともと大陸内で戦争続きだったためあまり仲良く言ってないようですけれども昔よりはずいぶん治安が安定したようです、世界の現状については大まかに言えばこんな感じです」
「あの、できればダキアについても説明がほしいんですけど」
「はい、ダキアは大陸の中央にある国で連合の中心になっています、連合の中心というだけあって町の大きさや数は大陸一です、といってもここはダキアの中でもずいぶん離れた場所ですからそんなに大きくないですけどね、他に聞きたいことは無いですか」
「とりあえず今は大丈夫です、また分からないことがあれば聞いてもいいですよね」
「私に答えられることならいくらでも答えましょう、ところでシンゲン様は別の世界から来たって事は住む場所も無いのでしょう、よければこの町に慣れるまでだけでも私の家で寝泊りされてはいかがでしょうか」
「本当ですか、願っても無い申し出です。ぜひ、お願いします」
「そのかわり我が家では働かざるもの食うべからず、代わりに家事は手伝ってもらいますね」
「それくらいあたりまえです、むしろそれくらいやらせて頂かないと申し訳ないくらいです」
どうやら俺は幸運なことに寝泊りする家を早速確保することに成功したようだ。
これを不幸中の幸いというのだろう。
ただ、いつまでもここに、いやそれだけではなくこの世界自体にいつまでもいるわけにはいかないだろう。
フローラさんには迷惑かけることになるだろうし日本にも急にこっちの世界に来たって事で家族や友人に心配かけているだろう……心配してくれているよね?
とにかく明日から元の世界に戻る方法も平行して探してみよう、大変そうだがわめいていても何とかなるわけじゃない、とにかく今はがむしゃらに頑張るしかない。