2日目 地下の旅
ぐんぐん、ぐんぐん、わたしは地面の深いところへともぐっていった。
まあるい土の粒が、下に行くにつれて、だんだん小さくなっていく。まわりの土は、つめたくて、静かなにおいがした。
「あら、あなたはだれ?」
とつぜん、わたしの目の前に、にょろにょろとした生き物が、ぬっと顔を出した。
「ぼく?ぼくは、ミミズだよ」
ミミズは、のんびりとあくびをしながら言った。
「今から、地上に出ようとしてたところなんだ。きみもいっしょに来るかい?」
わたしは言った。
「せっかくだけど、えんりょしておくわ。またどこかで会いましょう!」
わたしはふたたび土の粒をかき分けながら、下へ下へともぐっていった。
ぽちゃん!
やがて、わたしは水たまりに落っこちた。
「あら、地面の下にも、水たまりがあるのね。」
わたしは、水たまりをつきぬけて、もっと下に行こうとした。でも、水たまりの下の地面はとても固くて、とおりぬけられなかった。
「なんだかつかれちゃった。すこしねようかしら」
わたしは、水にゆらゆら、ゆられながら、ゆっくりと目を閉じた。水は、ゆっくりとどこかに流れているようだった。
「ふわー、よくねた」
わたしが目をさますと、土の中にひかりが差していて、土の粒があたたかな金色にそまっていた。
ザァザァ、どこからか、水の流れる音が聞こえる。
「どこにいくのかしら」
ゆらりゆらり、わたしがひかりかがやく小さなあなを通り抜けると、ぱっと目の前が明るくひらけた。
青い空、白い雲。あさつゆにぬれた若草、ゴツゴツした大きな岩。
「外に出たんだわ!」
わたしは、とうめいな川となって、つるつると丸い石ころの上を流れていった。
すてきな旅のよかんに、心をドキドキと高鳴らせながら。




