第90話 盲目の長老
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その頃 ヒデオは…
ヒデオ
「……聞いた話だと…この辺りのはずだが……ん?結界?なるほど…ここからは 歩いて行かねばならないようだな…」
ヒデオは 地面を降り 徒歩で 結界の中心に向かう
ヒデオ
「……ん?あれは……転移の門か…」
2本の柱の中心を通ると 小さな集落が見えた
ヒデオ
「……ほう…ここが…剣の達人がいるところか…意外と 殺風景だな…もっと こう 砦のように頑強にしていると思ったが……なるほど…攻めも守りも 己の腕か…フッフフ…面白い!!」
村人
「………おや?んーっ見たことないなぁ…誰だろ?」
村人は トコトコ歩いて ヒデオに向かって行く
ヒデオ
『……クッククク…早速 来たな!……しかし 剣を持っていないな……!!!も…もしや…不可視の剣か!?…フッ…不可視なぞ すぐに 見破ってくれる!………よし!これで 見えるはず…!!な!?見…みえないだ…と…』
それも そのはず なんせ剣を持っていないからだ
村人
「こんにちは! ここは 初めてですか? 何か御用事でも?」
ヒデオ
「ああ もちろん 用事があって来たのだ ゴホンッ……修行をしにきたのだ!ぜひ ご教授願いたい!」
村人
「修行?……ああ!なるほど わかりました では 付いてください」
ヒデオ
「皆まで言わなくても 分かっている…そう簡単に 剣術など 教えまい…って…え!?い…今 付いてこいと言ったか!?」
村人
「ええ どうぞ 付いてきてください」
村人は ニコニコしながら ヒデオに背を向け 歩いて行く
ヒデオ
『……な…なんて 無警戒なのだ…い…いや もしや…俺には知らない能力を隠しているのか…スキがあるように見えて 実は ないの…か?』
ヒデオは 警戒を解かず 村人の動きに 細心の注意を払いながら ついていく
ヒデオは 周りを見渡すと 畑があり みな 笑いながら 農作業に 精を出していた
村人
「どうかしましたか?」
ヒデオ
「…いや 平和な所だな…」
村人
「そうですね 我々は 食べる必要など ないのですが それでも 暇を持て余すより 畑を耕す方が 性に合っているんですよ」
ヒデオ
「ほう……と いうことは 元人間なのか?」
村人
「いえ 分かりません 気が付いた時には ここで 倒れていたんですよ ここにいる者達 ほとんどです」
ヒデオ
「奇怪な出来事だな…それまでの 記憶がないということか?」
村人
「ええ そうです だから 最初は 大変だったんですよ」
ヒデオ
「そうであろうな…しかし 一朝一夕で出来る村では あるまい…年数は結構経っているように 見えるが?」
村人
「えっと…確か……今から 大体200年前ぐらいだった筈です」
ヒデオ
「…そうか…随分と苦労したんだな…」
村人
「そうですねぇ…でも みんな同じ境遇でしたから すぐに打ち解ける事が出来ましたので 皆で協力して ここを 作ることが出来たんですよ あ! さあ 着きましたよ ここです 中に ここの村のラゼン長老がいます」
ヒデオ
「…そうか 長老…か…」
ヒデオは アモンの言葉を 思い出す いきなり斬りつけられても 防げるよう 極限状態を維持
ヒデオ
『右からなら こう防ぐ 突きなら……こうだな…左からなら 少し分が悪いか……まぁ 何とかなるだろう…!!!いや!!ま…まて!も…もし すでに 俺の弱点を把握していたら…フッ…その時は 覚悟を決めねばならんな』
覚悟を決め 堂々と 扉を開ける
しかし 誰も斬りかかって来なかった
???
「やあ お客人とは 珍しい」
ヒデオは 少し唖然とした 声をかけてきたのは 中心にいる 小さな少年だったからだ
ただ ヒデオは見た目で判断してはならないことを 思い出し すぐに気を引き締める
ヒデオ
「……ここの 長老は…あなたで 間違いないかな?」
ラゼン
「はい そうです 私が ラゼン と言います 初めまして」
ラゼンは ヒデオに対し 敵意のかけらもなく 微笑んだ
ヒデオ
「俺は ヒデオ という 帝都で 特別遊撃隊 に所属している ラゼン殿 単刀直入に頼む ぜひ ご教授願いたい」
ラゼン
『………なるほど…確かに 偏った成長をしていますが…うん…才能は 非常に高い…』
ラゼンは 無言のまま ヒデオを見つめた しかし ヒデオは ラゼンと 目が合っているのか 合っていないのか 違和感を感じる
ヒデオ
「……もしや あなたは 目が…」
ラゼン
「はい 私は目が見えません ですが ご心配なく 目が見えている方より よっぽど周りが 見えていると自負していますので」
ヒデオ
「……うむ 確かに…お主に見られていると 全てを見られているような 錯覚に陥っている…」
ラゼン
「ひとつ よろしいですか? ここを 紹介したのは アモン王子ですか?」
ヒデオ
『………ほう…敵対関係でも 相手に敬意を表すか…出来た方だ…』
ヒデオはラゼンを見つめ 力強く 頷く
ラゼン
「やはり そうですか…あなたは 今の段階でも かなりの強者です しかし 成長の伸び方が いびつな形になっています まずは そこを直していきましょう」
ラゼン側近
『な!?……ラゼン様が 会ったばかりの者に 直接指導だ…と……い…一体いつぶりだろうか…それほど 才能があるというのか……しかし 見た目は どう見ても 剣士なんだが…』
ヒデオを 追いかけていたヒトミは……
ヒトミ
「………えっと…西っていってたよね……西って左だよね…でも それは あくまで 私が 北を向いている前提なんだよね…うー…帝都が あっちだから…こっちが…西!!かな?とにかく 行ってみて 誰かに会えば 聞けばいいだけだし…」
ヒトミは 自覚のない方向音痴だったので ヒトミは ヒデオがいる村の 真逆に向かって行った
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