第89話 アモン容疑者
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その頃 帝都では……
ダッダダダ……ドンドン!
激しく アモンの部屋の扉を叩く
アモン
「…な…なんだ…なんだ?今度は?…大丈夫だ!開けていいぞ!」
城に入って来て すぐにここに向かって来ている事を 考えると 緊急事態発生の可能性大 アモンは どのような報告であっても 冷静に判断することを誓い 扉が開くのを待つ
バーン!!と 盛大に扉が開くと そこには 顔を真っ赤にしたヒトミが 立っていた
アモン
「!!お…おう…ど…どうした?何があった?」
ヒトミは 部屋に入った途端 周りを鋭い眼で 見渡す
ヒトミ
「アモンちゃん!!ヒデオさん知らない!?」
アモン
「え?…ヒデオ?………ヒデオがどうかしたのか?」
ヒトミ
「………ちっ…ここにもいない…どこに行った……」
アモンは 明らかにブチ切れているヒトミの様子に 動揺してしまい 言いそびれる
ヒトミ
「エミリちゃんとこにも いなかったし…ユウキ達は 留守だから行くわけないし……後 考えられるとこといったら ここしかないと思ったんだけど……」
今度は しゃがんで 机の下を覗き込みながら アモンに問う
ヒトミ
「……さすがに ここにはいないか…ねぇ?アモンちゃん…ここにヒデオさん 来なかった?」
アモン
「………い…いや…見…見てないな…」
アモンは 何故か 嘘をついてしまう なんとなく 今の ヒトミの感情を見て ヒデオの場所を言ってはいけないと感じたからだ
ヒトミ
「…………ほんとう?…なにか…怪しいわね…」
アモン
「…と…ところで ヒデオを探しているみたいだが…何故 そんな血眼に探しているんだ?」
ヒトミ
「あの人ったら また 私に内緒で 剣 を買ったのよ!もう 無駄使いをしないって言ったのにぃ!」
アモン
「……な…なんだ…そんなことか…一体 何事かと思ったぜ…ふぅ…」
ヒトミ
「そんなこと?ちょっと アモンちゃん!聞き捨てならないわね…そんな事じゃないの!!私に内緒で買ったのは これで3回目なのよ!!」
アモン
「そうなのか…で いくらしたんだ?その分は オレが出すから あんまり怒るな」
ヒトミ
「お金の問題じゃないの!!内緒で買ったのが 問題なの!!」
アモン
「……内緒で 買わないと 怒られるからだろう?」
ヒトミ
「ちゃんと 言ってくれたら 怒らないわよ!!」
アモン
「ちゃんと 話せば 買ってよかったのか?」
ヒトミ
「それは 駄目!」
アモン
「だからだろう…言っても 許してくれないと思ったから 内緒で買うしかなかったんだ…ヒデオは どうしても 欲しかっただろ?」
ヒトミ
「………へぇ…随分と 肩を持つじゃない…」
ヒトミは アモンを流し目で 睨む
アモン
「…べ…別に 肩を持っているわけじゃないぞ…と…とにかく ヒデオを見つけたら 知らせるからさ それで いいだろ?」
ヒトミ
「……わかったわ お願いね……」
ヒトミは 扉から出ようとする その様子を見た アモンは ホッと 小さく息を吐いた しかし…
ヒトミは 部屋から出ずに また 戻って来る
ヒトミ
「……ひとつ いい?」
アモン
「!!あ…ああ…なんだ?」
ヒトミ
「……本当に 今の段階で 知らないのね?今の 段階で!」
アモン
「あ…ああ…見てい…ない」
ヒトミ
「……そう…ふーん…あくまで ヒデオさんを 庇うのね…」
アモン
「か…庇う?」
ヒトミは 明らかに 動揺しているアモンを見つめ 冷酷な顔で 薄ら笑いを浮かべる
ヒトミ
「……おかしいわね…門番さんが アモンちゃんに 会いに来たって証言があったのに どういうことかしら?」
アモン
「!!!…い…いや…そ…その…」
ヒトミ
「……それから ここに向かってくる途中の 兵士さんが この事件を解決に至る 重大な証言を聞いたのよ……『ヒデオさんなら 少し前に アモン王子の部屋に入り さっき出て行かれましたよ』って!!これは どういうことかな?」
アモン
「……………」
ヒトミは 慈愛の瞳で アモンに優しく問いかけた
ヒトミ
「………もう いいのよ…これ以上 悲しい言い訳をしないで……改めて 聞くわよ…で?アモンちゃんは 見てないのね!?」
アモン
「………み…見た」
ヒトミ
「ふぅ…やっぱりね…で…どこに行ったの!!さあ!白状してもらうわよ!!」
アモン
「…あ…ああ…わ…わかったが…そんなに ヒデオを しかっちゃダメだぞ…」
ヒトミ
「わかったわ!で 何処に行ったの?」
アモン
「……剣の達人に 会いたいって言ってたけど…」
ヒトミ
「剣の達人?また あの人は…」
ヒトミは 大きくため息をつく
アモン
「ああ…しかし…」
事の事情を ヒトミに話す
ヒトミ
「…確かに そうよね…わかったわ すぐに追いかけなきゃ!」
ヒトミは アモンの部屋から 出る寸前 アモンに振り返り
ヒトミ
「あ!そうそう…門番さんの話と 兵士さんの話は 私の作り話だからね!」
ヒトミは アモンにウインクをし 駆け足で 城から出て行った
アモン
「な!?……やられた…まてよ…そういえば…バタバタ走ってきたよな 冷静に考えりゃ 門番やら兵士に聞いている素振りもなかったよな…ハァーッ…ヒデオ…重ね重ね…すまん…」
アモンは 椅子に座り直り ヒデオに悪い事したなぁと 思いこんだ後 アモンは叫ぶ
アモン
「そもそも!!なんで オレが あそこまで 詰め寄られないと いけねぇんだよ!!!」
椅子を ひっくり返しながら 大きく叫んだ後 アモンは 一人 思い出し笑いをした
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