第77話 我が名は エクリクス
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ユウキ
「うおお!しゃ…しゃべった!しゃべったぞ!聞こえたよな!グミ!」
グミ
「あ…ああ 聞こえたな…」
ユウキ
「やばいな…興奮してきた……あ!そうだ こんにちは」
ユウキは 巨大なサラマンダーの挨拶をする
巨大なサラマンダー
「…………うむ で お前たちが 我が領域に…」
ユウキ
「え?も…もしかして 俺の言葉も 分かるんですか?」
巨大なサラマンダーの言葉を遮り 質問をする
巨大なサラマンダー
「………もちろんだ で 我が領域に…」
ユウキ
「うおお!こ…言葉も通じるなんて…ようやく…ようやく 本格的な現実離れした出来事がぁ…」
ユウキは 興奮したまま 天を仰ぐ
ユウキ
「あ…あの やっぱり あなたが ここの頂点に君臨する 主というか長 みたいな方なんですか?」
巨大なサラマンダー
「……いや 我は ここ マグマの領域の長だ 世界樹の長は 我とは違う… で 我が領域に…」
ユウキ
「えええ!!ち…違うんですか!?そ…そんなに立派な姿なのに?で…でも ここのマグマの長なんですね! だよなぁ…明らかに 強者 って感じだもんな…まず 威厳が凄すぎる!後 話し方!!なあ!サヤカ!」
ユウキは 興奮したまま 後ろにいるサヤカに振る
サヤカ
「!!ここで 私に振る!?……えっと…え…ええ そうね いにしえからいるような威厳に満ちているわ……ふぅ…」
『………やっぱり ヒデオお義父様の息子ね…根っこは同じだわ…』
巨大なサラマンダー
「……威厳…そんなに 威厳があるように 見えるのか?」
ユウキは 満面の笑みで ウンウンと 頷く
グミ
『………なんだこれ……なんだか 訳分からない変な空気になってきたぞ…』
巨大なサラマンダー
「……そうか…我は いつの間にかそんな風格を 持つようになったのか…」
巨大なサラマンダーは べた褒めするユウキに 好意を持つようになってくる
巨大なサラマンダー
「……して このような場所に 何しに来たのか?」
ユウキ
「ところで 名前は 何と言うのですか?」
巨大なサラマンダー
「……名前など 我にはない………そろそろ 我の問いに答えよ…」
ユウキ
「……名前ないのか…残念だな…それだけの威厳がある存在なのに…もったいない…」
ユウキは 頭を下げ 項垂れる
巨大なサラマンダー
「なに!?な…名前とは それほど重要なのか……まて…そうだな…たしか 遥か昔だが 我の事を こう読んでおったな……エクリクス?と……その時は なんとも思わなかったが こういうのが 固有の名前?というものなのか?」
ユウキ
「それそれ!いいですよ それ!………名前をつけた人センス完璧だ…な!サヤカ!」
サヤカ
「そ…そうね いい名前だわ…」
巨大なサラマンダー
「そ…そうか! よし 今より 我が名は エクリクス と名乗ろう…」
ユウキ
「エクリクス…… いい響き…」
エクリクス
「うむ なんというか 名前で呼ばれるというのは 少々恥ずかしくもあるが なんとも 気持ちの良いものだな!」
ユウキ
「そうそう やっぱり 長 なら名前がないと…名前があるのと無いのでは 格が違う感じがしますからね!」
エクリクス
「うむ!確かに!言われてみれば そんな気がしてきたぞ……そうだ す…すまんが もう一度 名を呼んでくれぬか?」
巨大なサラマンダーは 少し照れながら わざと ユウキに背を向ける
ユウキ
「………エクリクス!!」
エクリクス
「……呼んだか…」
巨大なサラマンダーは ゆっくりとユウキに向き直る
ユウキ
「おお……いい…すごく…いい…エクリクスさん!!最高ですよ!!」
エクリクス
「フッハハハ!!………うむ お前の事 気に入ったぞ!!」
ユウキとエクリクスは 完全に打ち解け 2人?で笑い合う
サヤカ
「……なんだか……物凄い事になってない?」
グミ
「……だな…こういうときって…力を示せ みたいな事になるんじゃなかったか?まぁ…下手に戦闘になるよりマシだが……なんだかな…」
サヤカとグミが 困惑する中 ユウキが 満面の笑みで戻って来る
ユウキ
「エクリクスさんが 対岸まで 送ってくれるって!サヤカを紹介したいからさ!ほら 行こう!」
サヤカ
「………う…うん わかった…」
ユウキは サヤカの手を引っ張り エクリクスの前に 立たせる
ユウキ
「エクリクスさん さっき話したサヤカです!」
エクリクス
「ほう お前が サヤカ だな?」
サヤカ
「あ!はい よろしくお願いします エクリクスさん」
エクリクス
「うむ して ユウキよ こやつも 我が背中に乗っても大丈夫なのか? 我の背中は常に 炎を纏っておる 出来るだけ 炎を出さないようにするが 少なからず炎が出てしまうのだ…」
ユウキ
「多分 大丈夫だと思うけど…そうだ!サヤカ ちょっと 一度 マグマの中に足を入れてみて」
サヤカ
「ええー…本気?」
ユウキ
「大丈夫 大丈夫 極毒さえ 受け付かなかったのに マグマも問題ないと思うよ?」
エクリクス
「ほほう…こやつも 極毒は問題なしか…ならば 我が炎は 問題なさそうだな…」
サヤカ
「……それでも マグマの中に わざと足を入れるのは…怖いわ…」
グミ
「何言ってんだ…さっき 頭からマグマかぶったじゃねぇか…」
サヤカ
「それは そうだけど…大丈夫かな?」
サヤカは そーっと マグマに足をちょんとつけた サヤカは熱さをほとんど感じられなかったので 意を決して ゆっくりと足を入れてみる
サヤカ
「……?熱くないね…ちょっとあったかいぐらい?かな?」
エクリクス
「ハッハハハ!!ユウキの連れは全くもって素晴らしいのう!!マグマに足を入れ あたたかいで終わるとはな! それならば 我が背中の炎など 問題あるまい! さあ 向こう岸までだが 送ろう!」
ユウキ達は エクリクスの大きな背中に乗る
エクリクス
「では 行くぞ!!おっと…確か それほど急ぐ旅ではないんだったな…のんびり 向かうとしようか」
まるで マグマの上を遊覧船のように ゆっくりと進む 時折 サラマンダーが 所々で飛び跳ねる その光景は イルカショーでも見ているようだった
ユウキ
「おおお!今のサラマンダー見た? あんなに高く飛べるんだ!」
サヤカ
「ほんと…何かのショーをしているみたい…あ!あの子見て!手を振ってる!わぁ!」
グミ
「………くっ…サヤカも ついに 落ちたか…」
そんなゆるゆるの状態だったが グミは警戒を緩める訳にはいかなかった いつどうなるか 見当もつかない もはや グミの長い時の中で こんなことになるなど 想像もしなかったからだ
まぁ…残念ながら グミの警戒は無駄に終わり 対岸に難なく着いたのだった
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