第57話 勅命の儀 無事終了
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城の門に続く階段の前に 馬車が止まり 付き添っていた兵士が 階段の左右に陣取る
馬車から ガータが降り ユウキとサヤカが続く 周りの観衆が歓声を上げるが ユウキとサヤカは微動だにせず 堂々とガータに続く
観衆に混ざって様子を見ていた バールとヒデオとヒトミ
ヒデオ
「おお!!な…なんて 堂々としているのだ…我が息子は…うう…」
ヒトミ
「2人とも かっこいいわよ!……あーぁ 全然気づいてないわね…残念」
バール
「仕方ない これだけ人集りができれば 気付くのは難しいであろう…しかし 勅命とは…一体 ユウキ殿とサヤカ殿は どんな勅命を受けるのであろうなぁ…」
ヒトミ
「うーん…なんだろうね?なんだか 急に決まったみたいだし……私たちも 第5の塔の保守から帰ってきたばかりだからさぁ…聞いてないんだよね…」
バール
「そうであったのか…第5の塔の保守とは…天使が また 攻めて来たのか…」
ヒトミ
「本格的じゃなかったけどね…こっちの戦力でも分析したかったんじゃない?」
ヒデオ
「この勅命 たんなる勅命ではあるまい…必ず ここから 大きく動く事になるだろう……その中心は 間違いなく我が息子!!…おお!……うぅ…」
ヒトミ
「そうね…この勅命の儀は なにかが 動き出す前兆と考えて 間違いないわね……ってか ヒデオさん そんなに感動しなくても…」
バール
「……なにかが 動き出す前兆…か……」
バールが 何か考えていると 周りから ヒソヒソと声が聞こえてきた
犬型の商人 A
「おいおい 聞いたか?なんでも 世界樹の実を取りに行くんだってよ」
犬型の商人 B
「本当か!?あんなとこどうやって行くってんだ?無理だろ?」
バールは 冷や汗を流し 慌てて話をしていた商人に詰め寄る
バール
「お…おい!い…今の話は 本当か!」
犬型の商人 B
「ひ…ひぃ…な…なんだ あんたは…」
バール
「すまぬ 驚かしてしまった ところで さっきの話は 本当か?」
犬型の商人 A
「さあ?俺も噂でしか 聞いただけだし…事実かと言われると…」
ヒトミ
「どうしたの?バールさん?」
バール
「いや どうも噂で ユウキ殿の勅命は 世界樹の実 を取りに行くこととなっているらしいのだ…」
ヒトミ
「世界樹の実?」
ヒデオ
「ん?どこかで 聞いた事が…そうだ!たしか ハデス王が 何かそのような事を ユウキに言っていたような…」
ヒトミ
「そういえば…言ってたね…バールさん なにか知ってるの?」
バール
「いや わしもあまり詳しくは分からないが…とんでもない禁忌の場所らしいのだ 誰も近づく事も不可能とだけ 知っているくらいだ…」
ヒトミ
「……ふーん でもアモンちゃんが あの2人に無茶はさせないと思うけど…」
バール
「……アモン王子は 一体何を考えているのだ……」
ユウキとサヤカは 門の入口に立ち 開門を待つ
ゆっくりと 門が開き 玉座に向けて歩を進めた
玉座のある扉の前で ガータが 書面を取り出し 読み上げる
ガータ
「これより 勅命の儀を行う ユウキ サヤカ 両名は前へ」
玉座に続く扉が開き ユウキとサヤカは ゆっくりと歩を進めた
玉座の隣に立つアモンの元へ 一歩ずつ近づき ユウキとサヤカは アモンの前で跪き 頭を下げる
アモンは 隣の者が持って来た剣をとり ユウキとサヤカの前に立ち 剣を掲げる
アモン
「今より 獄帝 サタン の名において ユウキ サヤカ 両名に勅命を言い渡す 両名は これより 秘宝 世界樹の実 の奪還を 見事達成せよ」
ユウキ
「はい かしこまりました 必ず 秘宝 世界樹の実 を奪還し ここ帝都に届けます」
ユウキとサヤカは ゆっくりと立ち上がり 振り返り 玉座の間からでる しかし ここで練習とは違う事が起きた
アモン
「…………ユウキ!サヤカ!頼んだぞ!!」
ガータ
「!!!なっ!!」
ユウキは 振り返らず 少し笑みを浮かべた後 片手を大きく上げ 声高らかに宣言した
ユウキ
「ああ!!任せろ!!」
ガータ
「………ふぅ…まあ…よしとしますか…」
ガータは しきたり通りにしなかった アモンに度肝を抜かれる結果となったが 周りは大歓声で盛り上がり ガータはため息混じりの笑みを 浮かべる事となった
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少し 短いですが キリがいいのでここで