第56話 勅命の祭典
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一方 その頃アモンは…
アモン
「…………」
ガータ
「………アモン王子 今 よろしいですか?」
アモン
「…ん? ああガータか…今日は 急ですまなかったな あの2人はなんとかなったか?」
ガータ
「ええ 問題ありません とてもいい子たちでしたよ」
アモン
「………そうか」
ガータ
「……此度の 勅命の儀を無事終了したら 塔の奪還に動き出すのですね」
アモン
「……さすがだな ああ…こんな好機は 滅多にないからな あの2人が 帰ってきたら 第3の塔の奪還 そして 第2の塔に進行し 両塔奪還作戦を決行するつもりだ」
ガータ
「……そうですか して 成功する可能性は どの程度と予想しているのですか?」
アモン
「…………どうだろうな……しかし 失敗しても構わない…」
ガータ
「……なるほど 炙り出し…ですね… これ以上は 発言を控えましょう…では お忙しいところ お邪魔して申し訳ありません…では…」
アモン
「………ああ 明日 よろしく頼む」
そして 次の日…
ユウキ
「…うぅ…全然 気が休まらなかったよ…休む必要ないけどさ…ふぅ…駄目だ…緊張してきた…」
サヤカ
「…私もよ…ねぇ…ところで 服装って このままでいいのかしら?イメージしたら 服装を替えれるけど どんなイメージにしたらいいか検討もつかないわ…」
ユウキ
「あ…そういえば…この服装じゃ みすぼらしい冒険者みたいだもんな…でも 何も言われてないし いいんじゃないか?」
ガータ
「いいわけないでしょ!玄関前にいます 服装の件で イメージ出来る様に 絵を持ってきました すぐに準備をしますよ」
サヤカ
「!!な…なに!?ガータさんの声が聞こえたんですけど き…気のせいよね…」
ユウキ
「いや 確かに聞こえた…玄関前にいるって言ってたけど…」
ユウキは 恐る恐る玄関前に行き そーっと玄関を開けると やはりガータが腕を組んで仁王立ちしていた
ガータ
「入らせてもらいますよ いいですね」
ユウキ
「あ…はい どうぞ…」
ガータは 早速リビングに立たせ それぞれに絵を渡す
ガータ
「この服装は 私があなた方の身長等 配慮した結果に基づいて 作成した絵です この絵の通りにイメージして ドレスアップしてください」
ユウキ
「こ…この服装ですか…わ…わかりました…」
サヤカ
「うわ…こんな服装したことないから イメージが難しいです…でも 素敵なドレス…」
サヤカは 照れながらも満更でもない感じで 見事に絵の通りのドレスアップをしたが ユウキは 左右ちぐはぐで 中々絵の様に出来ない その様子を見ていたグミは腹を抱えて笑い出す
グミ
「ぶひゃははは!!ヒーッヒヒヒ…な…なんじゃそりゃ!無茶苦茶じゃないか!……ブッ…ぶひゃははは!!は…腹いてぇ…ぶひゃははは!」
グミは 短い手を床に叩いて 転げ回っていた
ガータ
「なぜ 左右違うのです?もっと絵をよく見てイメージしなさい」
ユウキ
「……すみません…もう一度 イメージしてみます」
しかし ユウキの服装は全く変わらなかった ユウキがイメージしたのは グミの躾だったからだ
グミ
「ぶひゃはは?……ん?……グ…ぐぎゃあああぁああ!!!」
サヤカ
「グミちゃん 笑いすぎよ…って あれ?笑い転げてるような?のたうち回っているような?」
ユウキ
「さぁな?…とりあえず イメージ…イメージと…んーっと…こんな感じか?…ありゃ?えっと…」
それから 悪戦苦闘しながらも なんとか絵のようなイメージにドレスアップを成功する
ユウキ
「ど…どうですか?」
ガータ
「うーん…まだ 左右のバランスは悪いですが まあ…良しとしますか…では 外に馬車を用意しています 行きますよ」
ユウキ
「え!?ガ…ガータさんも 一緒に行くのですか!?」
ガータ
「なんですか?もちろん私も一緒に行きますよ それとも 私が一緒では嫌ですか?」
サヤカ
「い…いえ 全然平気です はい もちろん ありがたいことです…」
ガータ
「何か 棘のある言い方ですね まあ いいでしょう では 行きますよ」
ガータを先頭に 玄関を開け 憂鬱な気持ちでユウキとサヤカとヘロヘロになったグミは 後に続く
しかし 扉を開けた先に 見えた馬車を見て 憂鬱な気持ちは吹き飛んだ
サヤカ
「う…うわ…な…なんて 豪華な馬車なの…」
ユウキ
「す…すごいな…ん?お…おい…な…なんだ…この人集りは!?」
ユウキ達の家の周りには 一目見ようと人集りが出来ており さながらお祭り状態になっていた
サヤカ
「わ…本当だ…なんだか 恥ずかしいね…」
馬車に乗り込むと グミはフラフラしながら ユウキの身体に入っていこうとするが ユウキは両手で止める
ユウキ
「一体 どこに行こうというんだい?」
グミ
「…ご…ごめんなさい…もう…笑いません…だ…だから 休ませて…」
ユウキ
「…ったく」
ユウキは 仕方なく グミを身体で休ませた
そうこうしているうちに 馬車は動き出し 人集りの中をゆっくりと進む
馬車を中心に 数十人のきらびやかな鎧を着た兵士が 行進をする
サヤカ
「…なんだか 夢の中にいるみたい…勅命って 本当に凄いことなんだね…」
ユウキ
「…………」
サヤカ
「って 聞いてる?ユウキ?………ユウキ 滅茶苦茶緊張してない?」
ユウキ
「………え!?…ああ 滅茶苦茶緊張してる…最初どうするんだっけ?…えっと…」
ユウキとサヤカの向かいにいた ガータがユウキに話しかけた
ガータ
「ユウキさん 緊張することは 悪い事ではありませんよ 充分に練習はしてきました 問題ありません あまり難しく考えず 堂々としていなさい ユウキさんはユウキさんを演じれば いいのですよ」
ユウキ
「…俺が 俺を演じる?…なるほど ありがとうございます 少し 緊張がほぐれました」
ガータは ユウキに少し微笑んだ後 また いつもの厳しい顔に戻った
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