第55話 ガータの指導
モチベーション維持の為 高評価 ブクマ登録
よろしくお願いいたします
サヤカ
「わ!ネ…ネコだ…か…かわいい…」
ガータ
「ん?なんです?あなた方は?」
サヤカ
「う…こ…声は 随分と ご立派で…」
ユウキ
「…やっぱり ここじゃ 見た目で判断しちゃいけないな…」
アモン
「どうした?何かあったか? まあ いいが…それで ガータ 明日 急だが勅命の儀を行う すまないが この2人に 勅命の儀のやり方を 一から教えてやって欲しいんだが」
ガータ
「勅命!!……わかりました このガータのお任せ下さい」
アモン
「よし 頼んだ では ユウキ サヤカ オレは明日の準備があるから わからないことは ガータに聞いてくれ」
アモンは ユウキとサヤカに 片手を上げ 部屋を後にした
ユウキ
「あ…あの ガータさん どうぞよろしくお願いします」
サヤカ
「あ!よろしくお願いします!」
ガータ
「…………うむ ユウキ殿ですね…少し腰が曲がっていますね 腰を引き 胸を張るように立ちなさい」
ガータは 見た目とは裏腹に かなり礼儀に厳しそうな印象だった
ユウキ
「は…はい!!こ…こうですか?」
ガータ
「………うむ 立ち姿ひとつで全体の印象が変わる しっかりと意識しなさい それから サヤカさんですね…… あなたは ユウキ殿の 半歩後ろに下がることを意識しなさい 淑女としての 気品を常に意識しておくこと わかりましたか?」
サヤカ
「はい わかりました」
ガータ
「ゴホンッ……それでは 勅命の儀 について これから 立ち振る舞い 心構え 言葉遣いなど 色々と指導していきます ただし あまり時間がありませんので 形だけでも出来るようになって下さい よろしいですね?」
ユウキとサヤカ
「はい よろしくお願いします」
そして ガータの指導が始まり 数刻がすぎた………
ガータ
「………まあ 60点ってとこですか…いいでしょう…一応 合格ということにしときましょうか…当日は 緊張せず頑張りなさい それから ユウキ殿に忠告を…あなたは 緊張すると 早口になる傾向がありますので 常に頭に入れておくことです ただ あまり意識すると ゆっくりになりすぎます 何事も限度がありますから 聞き手が聞き取りやすく かつ ゆったりと…すこし 難しいかもしれませんが これからしっかりと意識すれば 自然と身に付きます 分かりましたね それから…」
それから 指導という名の 小言が続いた……
ユウキ
『……な…なげえぇ…………こ…これは…辛すぎる…』
グミは ユウキの身体の中に入れることが出来たようで ガータの教育が始まって数分で ユウキの身体に逃げた
ユウキ
『………お…おい!…グミ!お前 卑怯だぞ!返事しろ!』
グミ
『……すー…すー…ん?終わったのか?……終わってねぇじゃないか…終わったら呼んでくれ…そもそも 俺には関係ない事だろ?…俺は 魔力回復に専念する…すー…すー…』
ガータ
「……ウキ殿…ユウキ殿!ちゃんと 聞いているのですか!恥をかくのは あなただけではないのですよ サヤカさんも恥をかくことになるのです それから もちろん指導した私の責任になるのです 練習で出来なければ 本番では 必ず失敗しますよ!」
ユウキ
「はい!き…聞いています!」
ユウキは そーっとサヤカを見ると 明らかにサヤカは生気が無くなっていた…
それからも ガータの小言 指導は続き ようやく終わりをむかえる
ガータ
「………なのです わかりましたか?」
ユウキ
「はい わかりました 本日は 本当にありがとうございました」
ガータ
「……まあ 一応 形だけは出来ましたし 良しとしますか…では 明日 使いの者が 直接伺います 家の玄関を開ける前から もう始まっています しっかり意識しなさい 私も 明日の準備があるので ここで 退出いたします」
ガータは ユウキとサヤカに一礼をし そそくさと部屋から退出した
サヤカ
「…………はぁーっ…や…やっと…やっと終わった…う…うぅ な…何回 同じことするの…」
ユウキ
「ふぅ…きつかった…でも おかげで明日は何とかなりそうだ…グミ…終わったぞ サヤカ 帰ろうか…もう 疲れたよ…」
その言葉を聞き グミは ひょっこりユウキのお腹辺りから 頭を出し 左右を確認した後 ユウキの身体から出てくる
グミ
「やっと終わったか…帰ろ 帰ろ」
ユウキとサヤカは ふらふらになりながら 部屋を出ると
マルコ
「あ!ユウキとサヤカさん 今 お帰りですか?」
ユウキ
「あ…マルコさんでしたね …あ…そうだ…すみません アモンに伝えるの忘れていました…申し訳ないです…」
マルコ
「あ!大丈夫です ちょうど アモン様と会えましたので問題ないですし ってかそもそも 今 アモン様からユウキさんに使いで来たんですよ 今 アモン様は色々忙しいので 好きな時に帰ってくれ だそうです」
ユウキ
「あ…そうだったんですか…わかりました ちょうど 今から帰るとこなんです」
マルコ
「はい わかりました そのように伝えておきますね」
ユウキ
「色々ありがとうございます では よろしくお願いします」
ユウキとサヤカは マルコに帰宅することを伝え 城を後にした
そして 城から家路に向かう途中…
ワニ型の兵士
「………ならぬように!繰り返す 明日 勅命の儀を行う!城への立ち入りは禁止 勅命の使者がこの通りを利用する 道中 進行の妨げにならぬように!繰り返す……」
ユウキ
「!!!え?今…あの兵士…勅命の儀って言ってなかったか?」
サヤカ
「え?そ…そうなの?てっきり 内密で行うと思ってたわ こんなに大事にするなんて…もしかして 私たちが考えている以上にとんでもないことなの!?」
グミ
「ふーん…なるほどね この勅命の儀を利用して 一つにまとめようとしてるってことか ユウキ サヤカ これは失敗できないな」
ユウキ
「………これは 本当におおごとだ…家に帰ってからもう一度 おさらいしなきゃ…」
注目が集まることがほぼ確定している状況に ユウキは緊張したまま 帰路につく
続きが気になる方 高評価よろしくお願いいたします