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拝啓 地獄に行ったけど楽しくやってます  作者: みるきーうぇい
第14章 お祭り 前編
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第201話 エミリ部隊 論外

ゴムド

「どうでしたかな?ロポス村長?」

ロポス

「……か…完璧です こんな短期間で……もう問題ありません 全ての鉱山……完全復興です」

ゴムド

「それはよかった して そちらは終わったか?」

ヒガン

「はい こちらも終わりました ただ……いえ こちらになります」

ヒガンは 数枚の紙をゴムドに渡す

ゴムド

「うむ ご苦労………で…トップはと……リクという鬼子が率いる部隊か………たしか…まだ子供だったはず…素晴らしいな……ん?……この部隊も子供が率いていたな……この部隊も…む?…この部隊もだ……なんと 上位の半分は子供が率いた部隊とは!…………?……ん?…おや?そういえば…エミリ殿の…部隊は…」

ゴムドは呟きながら パラパラと書類をめくっていく

ゴムド

「…………あった……な!?ろ…論外?……これは どういうことだ?ヒガン?」

ヒガン

「実は……」

ゴムド

「……そうか…それで…」

ゴムドは チラッとエミリを見る

エミリは 体育座りでユラユラ揺れて 恨めしそうにブツブツ呟いていた

エミリ

「……どうせ……私なんて…」

「し…仕方ないですよ…あまり気を落とさず…」

エミリ

「……ふん…どうせ…あなたたちも私について 大失敗だったと思ってるんでしょ…」

「いえ 目的地が分からなかっただけで 目的地にたどり着きさえすれば 私たちが上位に入れたはず 今回はたまたま運が悪かっただけですって」

エミリ

「………その目的地を案内するのが 私の役目だったんですけど?」

エミリは ジト目で兵を睨む

「あ……あの……その…」

エミリ

「……ふん…どうせ…わたしが悪いんです……」

すねるエミリに 兵たちはなんとか励ましていた


ゴムド

「………まあ 時間が経てば少しはマシになるじゃろ……では ヒガン 約束通り上位の成績を収めた兵士にこの剣を配ってこい」

ヒガン

「はい かしこまりました ………ですが 本当によろしいのですか?…こんな貴重なものを…」

ゴムド

「かまわん」

ヒガン

「はっ!では!」

ヒガンは ゴムドの用意した剣を 上位の成績者に剣を渡していく


剣を受け取った兵士は 各々厳かに受けとり 歓喜し周りに見せびらかす者 天にかざす者 大事に鞘に納め両手で握りしめる者など 皆 ゴムドの褒美に大いに喜んだ


ゴムド

「さて わしらの仕事はこれで終わりだな………ふぅ…思った以上に時間がかかってしまったな…」

アルマ

「……せやなぁ…」

ゴムド

「……では 帰るか…」

アルマ

「……で そこでスヤスヤ寝とるキツネの兄ちゃんは どうするんや?」

ゴムド

「……おい シェル もう目覚めておろう」

シェル

「…………おや?やはりバレてました?ハハハ…」

バツの悪そうに ゆっくりと立ち上がる

ゴムド

「………全く 簡単に見境なくなりおって……何故 わしがお主らの尻拭いをしなければならなかったのだ……」


時は遡り ゴムドが ちょうど拳武帝の名を名乗り マルコと手合わせしていた所まで戻る……


マルコとゴムドの戦いは 数値こそマルコの方が圧倒的に上だが ゴムドの戦いの経験値は段違いだ マルコのあらゆる攻撃は ゴムドの経験によりほとんど無効になってしまう それどころか 逆に反射までされ マルコ自身がダメージを受けることがあるほどだ


そして 結局 マルコの良いところは全くなく ただ時間だけが過ぎていき ついに タイムアップとなる……


そして 時間が過ぎたことを告げる為 シェルは2人の元に向かう


シェル

「……タイムアップですね……なんとなく分かっていましたが まさか ここまで手が出ないとは……流石は拳武帝といったところですか……しかし ゴルドラ様は もはや 限界……」

シェルには分かっていた ゴムドが何故圧倒しているかを……


ゴムドは マルコの攻撃を捌くたびに 魔力を消費していた さらに ゴムドは自らの意思を保つ事にも 魔力を消費している 膨大な魔力を保持しているゴムドだが わずか5分で魔力枯渇してしまう これが5分間しか戦えない理由だ


シェルは 両名の間に入る


シェル

「これまでです!!」

ゴムド

「む?………そうか もうそんな時間か…」

ゴムドは大きく息を吐いた後 両手をゆっくりと降ろし始める……だが……マルコは お構いなく拳を振り下ろした

ゴムド

「!!!」

ゴムドは 慌てて防御する

シェル

「マルコ君!!時間です!戦いをやめなさい!」

だが マルコの目は血走っており マルコの耳にはシェルの声は全く聞こえておらず シェルを弾き飛ばしてしまう

シェル

「!!な!?」

ゴムド

「マルコ!!止まれ!!」

マルコは シェルを弾き飛ばした後 すぐに ゴムドの襲いかかる

ゴムド

「ちっ!……いい加減に……せい!!」

ゴムドは ここにきて 初めてマルコを攻撃して遠くに吹き飛ばした

マルコ

「…………!!ぐっ……がああ!!」

しかし マルコは止まることなく ゴムドに向かって行く

ゴムド

「ぐぬ……見境が無くなっておる…」

ゴムドは グッと構え直す

マルコが拳を振り上げながら ゴムドに突撃をしていく が……

マルコの拳を振り下ろす瞬間 横から キツネの姿になったシェルがマルコを蹴り飛ばした

ゴムド

「おう シェル 助かった とにかくマルコを止めるぞ………おい?聞いているのか?シェル?」

シェルは 青白い炎を宿し ゴムドに振り向くことなく マルコに襲いかかっていった……

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