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拝啓 地獄に行ったけど楽しくやってます  作者: みるきーうぇい
第14章 お祭り 前編
202/231

第198話 バロンの特性

アモン

「こいつは 少し厄介でな 知恵が回らねば解決が難しい さらに 裏に何があるか分からない もし何かあれば 生半可な武力では 太刀打ちできないかもしれない案件だ」

バロン

「おお!ぜひ やらせて下さい!」

バロンは アモンからの命を受ける事に 喜び勇む しかし シオンは 表情を崩さぬまま アモンに問う

シオン

「……アモン王子 何故 私たちなのでしょうか?」

バロン

「な!?シ!シオン!?」

シオン

「だってそうでしょう 今回の任務も はっきり言って失敗です バロン様 私たちは 今回で事実上3回連続失敗なんですよ 重要な任務を任せるに値しません 違いますか?」

バロン

「………そ…それは…」

アモン

「………オレは今まで 数値上の成果や能力を重視してきた 数字は嘘をつかないと思っていたからな だが それを指摘されたんだよ そんなもの目安程度にしかならないってな」

シオン

『……アモン王子に指摘!?………そんなこと出来る人物なんて…聞いたことがない…もし いるとするならば 獄帝ぐらいしか思い当たらないけど…今の口ぶりからして そういう風に聞こえない…だったら 一体誰が…』

アモン

「まあ それで一度 全て見直した 誰がどんな任務をし どういった経過で成功したか失敗をしたかをな……簡単に言ったが 頭がおかしくなるほど時間がかかったんだぜ」

アモンは 愛嬌たっぷりに笑う

アモン

「膨大な資料の中 妙な2人を見つけた シオン そしてバロン お前たち2人だ」

バロン シオン

「???」

バロンとシオンは お互い顔を合わせ 首を少し傾げる

アモン

「ああ お前たち2人の任務失敗の高さは 異常に高い」

バロン シオン

「!!あ…も!申し訳ありません!! 決して手を抜いていたわけでなく…」

アモン

「別に咎めている訳ではないからな オレが調べた内容は…えっと…お前たちは元々コンビを組んでいた訳ではなかった 個人個人で任務を受け……大体失敗…バロンは 時々成果を上げていたようだが シオンに至っては 簡単な任務しか成功していない……だよな?」

バロン

「……うう…返す言葉はありません…」

シオン

「…同じく…」

バロンとシオンは アモンの目を見る事など出来ず ずっとうつむいていた

アモン

「……ただ 2人組んでから 成功率は非常に高くなっている それだけでなく思いがけない成果もあげているな で 直近で失敗したのは ホムラ村への外交だな」

シオン

「あ!その失敗はバロン様が目的地を聞き間違いをして」

バロン

「あ!シオン!!てめぇ!!」

アモン

「いや あれはあれで正解だったんだよ もし バロンが目的地を聞き間違えず 辿り着いていたら ほぼ間違いなく お前たち2人は消されていただろう」

バロン

「え?」

アモン

「お前たちが失敗した後 2度派遣したが 結局 両方共帰ってくることはなかった」

シオン

「…………」

シオンは 少しムッとしてしまう

アモン

「……シオン 何か言いたそうだな まあ 言いたい事はわかる お前は 確か…Bランクだったな」

シオン

「はい」

アモン

「その後 紆余曲折あったが ホムラ村は こちらに降伏した形になった だがその時に ホムラ村へ向かったのが Aランクだ それも2人 もし 1人だったら 帰って来れなかったかもしれなかったんだ」

シオン

「Aランクが2人!?」

シオンは驚天する

アモン

「ああ そういうことだ だから バロンが目的地を聞き間違えて正解だったと言える」

バロン

「……でも それは ただの偶然で……」

アモン

「オレもそう思ったさ だが ある奴に このことを話したら これは偶然じゃない必然だって言われてな」

バロン

「……偶然じゃない?」

アモン

「そいつ曰く 持って生まれたもので 勝手に危険から避けられる体質だそうだ」

バロン

「…………」

アモン

「オレも嘘くさい話だと思ったんだがな お前がした任務全て事細かく見させてもらったよ お前が失敗した任務のほとんどが しょうもない理由ばっかりだったな 道を間違えたとか そもそも目的地を間違えた……後は…聞き間違えか…ほんとかよって思っちまう……ただ…」

バロン

「ただ?」

アモン

「お前が もし 目的地についていたら 今 この場にいなかっただろうな お前が失敗した任務 全て イレギュラーが発生し戦闘になった その戦闘はⅭランクはないと勝つどころか逃げることも難しかっただろう」

バロン

「……そ…そうだったのですか…」

アモン

「で?シオン お前はどう思う?一番近くにいたんだ なんとなく気付いていたんじゃないか?」

シオン

「……はい なんとなくそんな気がしていました」

バロン

「うそ!?そ…そうなの!?」

シオン

「…なんとなくわかってきました この任務 ただ単純に難しいとかではなく バロン様のイレギュラーを期待しているということですね それで アモン王子 私たちは一体どういった任務を?」

アモン

「おっと 大分話が逸れてしまったな お前たちにしてもらいたい任務は…」


アモンが 任務について説明を始めようとした時 部屋の扉が盛大に開いた

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