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拝啓 地獄に行ったけど楽しくやってます  作者: みるきーうぇい
第13章 帝都帰還
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第185話 封印の解除方法

サヤカ

「よーし…あと1個……あれ?」

後一つ満たせば 全て満たす所で 注いでいた魔力は霧散し 消えてしまう

サヤカ

「……あーあ…」

マルコ

「やっぱり駄目でしたね 気にしなくていいですよ 片手片足がなくても 戦闘にさほど影響はないですしね」

サヤカ

「……でも 本当…不思議… 魔法って色々あるんですね」

サヤカは 手をかざしながら マルコに話しかける

マルコ

「魔力は どんな形にもなりますからね 僕にも知らない魔法もあるはずですよ」

サヤカ

「へー…マルコさんにも知らない魔法…あ…でも レミュさんならたくさん知ってそうですね」

それを聞いたマルコは ビクッとした後 すぐにバッとしゃがみ サヤカの目の前にくる

サヤカ

「わっ!ち!近っ!!」

マルコ

「そうなんですよ!レミュ老師の知識は凄いんです!はぁー…やっぱりわかりますよね…なんてったって!あの頭の回転の速さ!!あんな方 絶対二度と現れませんよ!あと!それから!」


マルコは 目をランランと光らせ サヤカに向かいレミュの威厳部分を饒舌に語り出す その後 一段落したのか 勢い良く立ち上がり 天井を羨望した眼で見つめ 一呼吸置いた後 今度はレミュとの思い出話はなしだす 余程の事が無い限り終わりそうにない


サヤカ

『……マルコさんに レミュさんの事 話したらダメだったみたい… うーん…でも どうなんだろ?恋愛感情と同じ感覚なのかな?……ちょっと違う感じ…もっとこう…そう…尊敬しているみたいな感じみたいなのかな?レミュさんは マルコさんの事 弟みたいな接し方っぽいね 良く言えばだけど… 悪く言えば ちょっと召使いっぽいかな?』

そんなことを考えていると つい 含み笑いをしてしまう


マルコ

「それでですね!ほんのちょっと前に 一緒に散歩に行ったんですよ!あ!でも いままで一緒に行った事がないわけではないですよ まぁ…ちょっと…少し離れていましたけど…ほんの2キロ……あ!めちゃくちゃ遠いと思ったでしょ!?でも 僕にとって2キロなんて隣同士みたいなもんなんです いや そうじゃなくて 前はですね 本当に隣同士歩いて……えへへ…ん?べ!別に変な意味なんてないですよ?………??…どうかしましたか?サヤカさん?」

サヤカ

「ううん 別になんにもないですよ ちょっといいなぁと 思っただけです」

マルコ

「……そうですか?…あれ?そういえば…」

マルコは思い出したかのように 周りを見渡す

サヤカ

「??…あ…もしかして…ガータさんですか?」

マルコ

「ええ 見当たりませんが どこか行かれたのですか?」

サヤカ

「ガータさんなら 2階にいますよ なんでもここじゃ気が散るそうで」

サヤカはそう言うと 奥にある螺旋階段を指差す

マルコ

「そうなんですか まあ2階は書斎室になってますから落ち着けま………なんだ?…この音…」

2人は 終始にこやかに話していたが 急に マルコの眼が鋭くなり 警戒態勢をとる

サヤカ

「え?音?」

マルコ

「…聞こえませんか?甲高い音……少しずつですが 大きくなっている…」

サヤカ

「………ほんとだ……でも…どこから?」

サヤカも 耳を澄ますと キーンという甲高い音が聞こえてきた

マルコ

「………近い…というより……この音の出場所は………僕!?」

マルコは 音の発生源は自分ということに気付き 慌てて自分の左足を見る すると 綺麗に羅列してゆっくりと回っていたはずの文字が 乱れに乱れ 動きもガタガタ震え 今にも壊れそうになっていた


マルコ

「な!なんだ!?なんでこんなことに!?」

マルコには 初め 原因がわからなかったが すぐに判明する

マルコ

「……あ!サ!サヤカさん!!これ以上魔力を送らないで下さい!!」

サヤカ

「え?わ…わたし?な…何もしてませんけど?」


サヤカには 魔力を放出し続けている自覚はなかった ただ 何気に手をかざしていただけだ

しかし サヤカの魔力の質量は 常軌を逸している たとえ 本人が魔力を放出する意図がなくとも 手をかざすという行為だけで 魔力を放出し続けてしまうのだ

そのことを まだ知らないサヤカは 無意識のうちに 魔力を封印のひとつの器に 延々と供給し続けていた


封印の解除というのは 金庫のダイヤルを合わせ 開ける行為によく似ている ダイヤルが合わなければ 決して開く事はない しかし 開ける力が度を超す力ならどうだろう…例えば 火山を起こす程の力が ただ一点 鍵穴に集中したのなら 金庫の役割は果たせるだろうか?

今 まさに その現象が起ころうとしていた……

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