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拝啓 地獄に行ったけど楽しくやってます  作者: みるきーうぇい
第12章 鉱山の村 オロス村 後編
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第173話 ヒガンの見せ所

ヒガン

「ゴ!ゴムド様!!」

ゴムド

「おー!良い時にに来てくれた ヒガン」

ヒガン

「え?」

ゴムド

「お主の言いたい事はわかる 先程の異変じゃろ?後でゆっくりと説明してやる 今は わしの指示に従え」

ヒガン

「はい わかりました」

ヒガンは パッと表情を変え 先ほどとは別人のように勇ましく返事をする


それを見たゴムドは ここにきて ヒガンが何故 将になったのか 理解する

ゴムド

『なるほど 感情で動く者が大多数じゃが こやつはすぐに立場を理解し 物事の優越を瞬時に判断しておる…… 何故 この程度の戦闘能力で 近衛兵の将なのかわからなかったが…… うむ 実に理に適ったいい人選じゃ………わしも考えを改める時がきたようじゃな…』


ヒガン

「……?…どうかしましたか?」

ゴムド

「いや なんでもない ではヒガン」

ゴムドは ヒガンに復旧作業をするにあたって 注意事項を 兵士に伝えるように指示をする

ゴムド

「………以上じゃ 後の細かいとこは ヒガン お主も将ならわかっていよう そして もう一度言うが 案内役である鬼子を ないがしろにすることは許さん わかったな」

ヒガン

「はい 了解しました……それで…先程申された 褒美の剣とは?」

ゴムド

「ん?ここにあろう 数は 白絶鉱の剣 50本 それから この白絶鉱の剣には 多少劣るが 破黒鉱の剣も用意するつもりじゃ 数は…そうじゃな…200本ってところかのう」

ヒガン

「……白絶鉱の剣……これが…」

ヒガンは 白絶鉱の剣を見て 目を丸くするが すぐに頭を数回小さく振り 平静に戻る

ヒガン

「はい 白絶鉱の剣50本 破黒鉱の剣200本 了解しました ですが ゴムド様 わたしは鉱山の事は無知です 成績をつけようにも基本がわかっておりません」

ゴムド

「そこは安心せい 後で鉱山内を見て回ればすむことじゃ それより お主は 不正などせぬように 監視体制を整えよ」

ヒガン

「はっ かしこまりました では そのように…」

ヒガンは サッと頭を下げ すぐに頭を戻し 高台に向かった


高台に立ったヒガンは 副長に指示をする 副長は頷き 大きな赤い旗を上空に掲げた


兵士

「……あれは 赤旗……おい!みんな 赤旗だ!!」

兵士たちは それまでワイワイガヤガヤと騒々しかったが 赤旗に気付くと 高台に向き静まり返る


ヒガンは 兵士たちが 高台に向き直るのを確認すると 兵士3千に向かって叫んだ


ヒガン

「聞けい!帝都近衛兵よ!!」

ヒガンの声が 全体に響き渡る

ヒガン

「これより 鉱山の復旧作業にうつる しかし いくつか注意点を話しておかなければならない 心して聞け」

ヒガンは 兵士たちに注意事項を話す そして ゴムドに言われた通り 案内役である鬼子を丁重に扱う旨を 語尾を強くし 強調した

ヒガン

「……以上だ それから 此度の復旧作業にあたり ゴムド様より 好成績を収めた者には 褒美を出して頂けると仰せられた だが 先ほど言った通り 不正は許さない 帝都近衛兵の名に恥じぬ働きを見せよ」

兵士

「おおお!!」

兵士たちは 片手を威勢よく上げ 雄叫びをあげる

ヒガン

「では 皆の者 健闘を祈る それでは 鉱山内の担当箇所を決める為 すまないが案内役である鬼子50名 あちらに行ってくれ」

鬼子たち

「はい」

鬼子たちは返事をし ゾロゾロと指示された場所へ向かう その中で 1人だけ声色の違う甲高い可愛い返事が聞こえる


エミリ

「はい!はーい!」

エミリは その場でピョンピョン跳ねながら 返事をする

エミリ

「んじゃあ みんな行ってくるね!担当する場所をどう決めるかわかんないけど 出来たら 難しくてややこしい所がいいよね!それで 私たちが一番早く帰って来ちゃおう!」

「はい!いってらっしゃいませ!エミリさま!」

エミリ

「うん!じゃあ行ってくるね!」

エミリは 走りながら振り向き 兵士たちにブンブン手を振り 大はしゃぎで向かって行った


ヒガン

「部隊の担当が決まるまで 少し時間がかかる その場で待機し 英気を蓄えておくように」

ヒガンはそう言うと高台を降り 一度深呼吸をした後 ゴムドのいる場所へ向かう


ヒガン

「ゴムド様 これで よろしかったでしょうか?」

ゴムド

「うむ 見事であった」

ヒガン

「……あ…いえ…」

ヒガンは ゴムドに褒められ 少し照れながら頭を掻いた


その時 上空から パチパチと手を叩く音が聞こえてきた 

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