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拝啓 地獄に行ったけど楽しくやってます  作者: みるきーうぇい
第12章 鉱山の村 オロス村 後編
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第165話 一兵卒の正体

ユウキ

「え?はい どうぞ」

ゴムド

「………ん?…お前は!?」

「……今 気付かれましたか 私の幻術もまだ錆びついてはいないようですね」

そういうと 一兵卒のような姿から すらっとした長身の美男子に変わっていった

ゴムド

「……シェルか?」

シェル

「ええ 生き恥を晒しております 今は…ゴムドと名乗っておいでなのですね お久しぶりです ゴムド様」

ゴムド

「……うむ して お主…なぜ…」

シェル

「今は その話はよろしいでしょう ユウキ様 私は 少し ほんの少しですがあなたの力が分かります………いえ…やはり分かっていないのでしょう それほど ユウキ様あなたの力は異質… 元々 私はこの派遣には参加する予定ではなかったのですが アモン王子 そして閻恐王 さらに 現場には けん…いえ ゴムド様も関連していると……これを聞き 大人げなく少し興奮してしまいまして こうしてこっそりと付いてきてしまったのです」

ユウキ

「………は…はあ…」

シェル

「おっと また横道に逸れてしまいました 申し訳ありません 私の悪い癖です」

ユウキ

「……い…いえ…」

シェル

「では 改めて 今から……そうですね…大体半年ほど前になりますか…私はその場にいなかったのですが 人伝で聞いたのです 帝都で勅命が出たと…」

ゴムド

「勅命じゃと!?」

シェル

「はい 勅命の内容は 噓か真かわかりかねますが なんでも世界樹の実の奪還と…」

ユウキ

「ああ そのことですか」

シェル

「……ほう そうですか やはり あなたが勅命を受け 世界樹の実の奪還に向かったのですね そして 今 あなたはここにいる……ということは…」

ユウキ

「うーん…なんというか…それっぽい所で それっぽい物を取ってきたとしか…」

シェル

「……そうなのですか…確かに世界樹の実は実際良くわかってないことですからね…」

ユウキ

「………あのう せっかくなので 見ます?」

シェル

「え!?い…今 お持ちなのですか!?」

ユウキ

「はい サヤカ 出してくれる?」

サヤカ

「うん わかった」

サヤカは ブレスレットに入れていた世界樹の実を取り出すと 小さな太陽の様に輝いていた

ユウキ

「そうそう それそれ………ん?そんなに光ってったっけ?まあ…いっか…」

ユウキは 少し首を傾げながら サヤカから受け取る

ゴムド

「な…なんと…」

ゴムドは ユウキの手で輝く世界樹の実を見て 目を丸くする

ユウキ

「あっ!ゴムドさん これなんですけど もしかして…分かります?」

ゴムド

「……凝縮された…魔力の塊?……いや…違うな…申し訳ありませぬ わしには わかりませぬ…」

ユウキ

「……あ…そうですか…」

シェル

「す…素晴らしい…それが…あの…世界樹の実…」

ユウキ

「いえ まだよくわかっていないですよ ここで伝わっている事が 世界樹の実 っていう固有名詞しかなく これと言って確証がないんです」

それでも シェルと兵士の顔は ユウキの見る目は変わっているのがわかった

ユウキは これで もしかしたら 全員ではなくとも 少しは手伝ってくれるかもと淡い期待を抱く

ユウキ

『おっ なんか反応いいな!……世界樹の実 出して正解だったな』

ユウキは手ごたえを感じながら サヤカに返そうとするが……

世界樹の実

「……僕の力が必要なんだね」

ユウキ

「………あ!ごめんごめん 起こしちゃった?」

世界樹の実

「……えっと…んーっ…そうだなぁ…まぁ…この程度なら 僕の力はそんなに使わなくても大丈夫だね」

ユウキ

「……は?どうした?急に……何言って?」

世界樹の実の声は ユウキとサヤカにしか聞こえないので 周りには急にユウキが独り言を話しているようにしか見えなかった

ゴムド

「………どうかしましたか?ユウキ殿?」

見かねたゴムドは ユウキに語りかける

ユウキ

「え?あ…いえ…これ 実は話す事出来るんですよ って言っても どうやら俺とサヤカにしか聞こえないみたいで 俺と繋がっているグミさえも聞こえていない様ですし…もしかして ゴムドさん 聞こえます?」

ゴムド

「…いえ 申し訳ない…全く…そういった反応も微塵も感じませぬ…」

ユウキ

「…そうですか やっぱり…」

世界樹の実

「ねぇねぇ どうするの?戻すの?」

世界樹の実は 何も気にせずユウキに問いかける

ユウキ

「いや だから どういう意味?全然わからないぞ?……なぁ…サヤカ どういう意味かわかる?」

ユウキには 世界樹の実が言っている意味を理解出来ず サヤカに助けを求める

サヤカ

「…………うーん…」

サヤカは 少しうつむき考える

ユウキ

「……どうしたんだ?サヤカ?」

サヤカ

「………あ…もしかして…」

サヤカは 何かをひらめいた後 椅子から立ち上がり 周りを見渡した

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