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拝啓 地獄に行ったけど楽しくやってます  作者: みるきーうぇい
第12章 鉱山の村 オロス村 後編
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第152話 直轄のお話

ユウキ

「コホン…えっと…ロポス村長 それで ファレーナアントの殲滅は 終わったんですが 鉱山内は 随分と荒廃しているみたいなんです」

ロポス

「長い間 閉鎖していましたから それは 仕方ない事です」

ユウキ

「それで 元の状態に復旧しようとすると どうしても人手が必要じゃないですか?」

ロポス

「確かにそうですが ファレーナアントがいなければ どうにでもなります 任せて下さい」

ユウキ

「でも 時間がかかっちゃうでしょ? で 俺たちがここに来たのは あくまで個人として来たので 帝都の依頼で来た訳じゃないって はじめに言ったじゃないですか?」

ロポス

「ええ 覚えております」

ユウキ

「それがですね……どうも帝都側にばれちゃったみたいで……」

ユウキは 頭をポリポリと搔きながら話す

ロポス

「え?……そ…それって…も…もしかして 何か…お咎めが…」

ユウキ

「おとがめ? いえ そういう訳じゃないですよ 復旧作業に 人手がいるから それの手伝いをしてくれる人を 派遣してくれるみたいなんです」

ロポス

「帝都から派遣?……復旧作業で?………あ…あの もしかして帝都から来る派遣って…兵士でしょうか?」

ユウキ

「え?はい たしか…余っている部隊があるって言ってたから 多分 兵士で間違いないと思います」

ロポス

「!!や…やはり…こんな辺鄙な村に 兵士を派遣するということ それは即ち…我々を取り締まる為…ああ…どうすれば…」

ユウキ

「へ?そんなこと無いですよ ただ 手伝いに来てくれるだけですって」

ロポス

「そんなことありえないんです!わざわざ 帝都から 鉱山の復旧作業ごときで 兵を派遣するなんて ありえない…ありえないんですよ…あ…ああ…やっと 鉱山の開拓をし 4等民から3等民になれたというのに…」

ロポスは 頭を抱える

サヤカ

「……ロポス村長 あなたが心配するのはわかります ですが そんな心配いりません」

ロポス

「……な…なぜ そんな断定が出来るのですか…」

サヤカ

「それは 帝都から兵を派遣するって言った人が アモン王子だからですよ ね!ユウキ そうでしょ?」

ユウキ

「ああ アモンが直接俺に言ったんだ 間違いない」

ロポス

「アモン?……!!ちょ!ちょっと待って下さい!アモンって…あの…あのアモン王子の事なのですか!?」

サヤカ

「ええ そうです 今 帝都で指揮をしているアモン王子です」

ロポス

「ま…まさか…で…でも どうやって…アモン王子と…」

ユウキ

「ん?…ああ…えっと…俺は 直接 アモンといつでも連絡出来るんですよ まあ 今回は 向こうからですが」

ロポス

「な!?ユ…ユウキ様…あ…あなたは…一体」

グミ

「だから言ったろ? こいつはいつもヘラヘラして頼りなさそうだし 実力も大したことなさそうに見えるが 実は とんでもなく顔が広いんだぜ しかも ほとんどが ここ地獄の中で 指折りの権力者ばかりだ」

ユウキ

「……なんだか けなしてるのか褒めてるのかよくわからんぞ…でも…そういえば…そうだなぁ…」

サヤカ

「そんなことより ほら あの事も話さなきゃ」

ユウキ

「え?……あ!そうだった ロポス村長 あとですね」

ユウキは ロポスに アモンがここオロス村を 直轄にしたい事を伝える

ロポス

「ちょ!ちょっかつ!?そ…それって つまり…帝都の一部にするという事ですか!?」

ユウキ

「はい 多分 そういうことだと思うのですが ただ確定ではなく……って?村長?」

ロポスは ユウキの言葉を上の空で ほとんど耳に届いていなかった そして うつむき小さく微笑み 乾いた笑い声を出した

ロポス

「……ハハハ…この村を直轄…そして…兵の派遣…なるほど…そういう事でしたか…」

サヤカ

「……ロポス村長?」

ロポス

「………ようやく理解しました……我らは…追放ということですね…」

ユウキ

「へ?…追放?」

ロポス

「……一体何が目的かわかりませんが ここを帝都の一部にするなら ここにいる鬼子である我々は 居てはいけない存在 だから 兵を派遣したのでしょう……いや…追放ならまだしも…最悪…我々は…」

ユウキ

「な…何を言ってるんです?」

ユウキは まさかロポスが そんなことを言ってくるとは 微塵も思っていなく 気が動転してしまう そんな中 ロポスはユウキに近付き 足元で懇願する

ロポス

「お願いです!ユウキ様!どうか…どうか…子供たちだけでも あなた様のお力で 命だけでも助けて下さい!」

ロポスは ユウキの足元ですがりついた

サヤカ

「ちょ!ちょっと待って下さい!ロポス村長!」

もちろん サヤカも そんなふうに受け止めるとは思っていなく 意表を突かれていた


その後 ユウキはミナに そんな事にはならないことを 説得してもらっていた頃 場面は変わり アモンの要請により オロス村へ向かっている部隊


副長

「………そろそろ 見えてきますね ヒガン様」

ヒガン

「……ああ そうだな…」

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