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拝啓 地獄に行ったけど楽しくやってます  作者: みるきーうぇい
第12章 鉱山の村 オロス村 後編
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第150話 勝敗の行方

サヤカ

「あ!ちょっと待ってよ!ユウキ!」

サヤカも ユウキの後を追いかけるが すぐに ガムラの元に戻って来る

ガムラ

「ん?どうかしたかのう?」

サヤカ

「忘れてました えー…コホン この度の勝敗ですが ゴムドさんの方が早く着きましたが ガムラさんも頑張りましたので この勝負 両名とも勝ちです」

ガムラ

「シシシッ そうかそうか」

ゴムド

「む…ま…まあ…別に 勝敗など どちらでも良いが…」

とは言ったものの ゴムドは納得いかない顔で チラッとサヤカを見た

サヤカ

「ガムラさんは マイナスポイントがありましたが ゴムドさんが 先に手を出しちゃった事のマイナスポイントの方が大きかったですね それに 勝敗は 私の独断で決めるって言いましたしね」

ゴムド

「……う…それを 言われると何も言えぬ…」

サヤカは 伏し目がちになったゴムドの顔を覗き込み 笑顔を見せた後 ユウキの後を追いかける その途中で また 振り返り

サヤカ

「あ!あと もう喧嘩してはいけませんよ!」

ガムラ

「シシシッ 安心せい もうせんよ」

サヤカは笑顔で頷き ユウキの後を追った


ガムラ

「シシシッ…まこと 面白き者たちじゃ……さて そろそろ帰るとするか ゴムドよ そろそろ帝都から 部隊がこよう 事の説明しっかり伝えよ」

ゴムド

「は?何故わしが そんなことをせねばならんのだ わしは 今はただの商人じゃ」

ガムラ

「わしが そんなことをしないことは お主が一番知っていよう ではな」

ガムラは フッと浮き 立ち去ろうとする が ゴムドは ガムラの右足を掴み 逃がさない

ガムラ

「………む?えぇい!離せ!!こんな無駄なことに 時間を使えんのだ!!」

ゴムド

「ふざけるな!誰が離すか!!」

ガムラとゴムドが睨み合っていると アルマが小さく呟く

アルマ

「………あーあ…これは…ケンカやな…サヤカにチクろうっと…」

ガムラとゴムド

「!!!」

ジト目で見るアルマに対して ゴムドは 言い訳をするが

アルマ

「それを決めるのはうちやない うちは事の事情を ありのままサヤカに報告するだけや」

ガムラ

「……わ…わかったわい…部隊の対応は わしがする しかし 鉱山の復旧の指示は お主がしろ」

ゴムド

「……むう…わかった…」

ガムラは 嫌々ながらもゴムドに話す ゴムドもまた 渋々ながら承諾する

アルマ

「………ふーん…よっぽど サヤカが怖いんやな…」

ガムラ

「シシシッ…否定はせんよ…あの膨大な魔力をぶつけられると思うたら 身体が震えるわい して ゴムドよ あの2人 お主はどう見る?」

ゴムド

「……わからん…まず 両名とも底が見えん……ユウキ殿に憑いている鬼神さえも 底が見えないと言っておった…満更 嘘ではなかろう……ただ…」

ガムラ

「…シシシッ…よい やはり お主でも底が見えなかったか さて…これからどうなるか…アモンが 色々と動いておるようじゃが わしは 離れた所で見ていようとするか…ゴムド お主は これからどうする気だ?」

ゴムド

「………わしは 第一線から離れている者だ わし自ら動く事はない」

ガムラ

「シシシッ…そうか…お主が望む望まないは別として ユウキは お主を歯車のひとつとして 見ておるようじゃがな…シシシッ…」

ゴムド

「歯車?どういうことだ?」

ガムラ

「……さあな?…わしにはわからんよ…もちろん ユウキもわかっておらんだろう…なんとなく…そう…なんとなくじゃ…シシシッ…」

ゴムド

「……ふん…相変わらず 歯切れの悪い言葉ばかり 並べよる…」

ガムラ

「シシシッ…して そちらのお嬢ちゃんは……おっと こんな言い方は失礼になるか? 姫と呼んだ方が良いかのう?」

アルマ

「!!!な!なにを!!」

アルマは ガムラの発言で 不意に身構える

ゴムド

「………どうしてわかった?」

ガムラ

「シシシッ…わしを誰だと思うておる まあ…あまり興味はないがのう して ゴムドよ 例え 力を全て取り戻せたとしても お主でも辿り着けぬじゃろう?」

ゴムド

「……すべてを知っている様な言い方をしおって…」

ガムラ

「…シシシッ…ゴムドでも不可能だったあの地 ユウキとサヤカなら たどり着けるとふんでおるようじゃな…それで ユウキに近づいたということか?」

アルマ

「!!!そ!そんなんちゃう!ユウキとは 偶然出会っただけや!」

ガムラ

「偶然?………シシシッ…クッ…ハッハハハ!」

ガムラは 大きく目を開いた後 大きく笑い出した

アルマ

「な…なんや…急に…」

ガムラ

「では ユウキと出会ったのは ゴムドが何かしたわけではなく ユウキが聞きつけて来た訳でもないということか?」

ゴムド

「……そうだ わしとユウキ殿と出会ったのは ただの偶然じゃ」

ガムラ

「…シシシッ…なるほど…面白い!実に愉快!……うむ 少し興味をもったわい…せっかくじゃ ヒントをやろう」

アルマ

「……ヒント?」

ガムラ

「シシシッ…そうじゃ はっきり言って 今のユウキとサヤカでも 辿り着くことは出来ぬ」

ゴムド

「…………」

ガムラ

「ただ…今のユウキとサヤカという事 両名とも少しずつじゃが 覚醒が始まっておる もう少し時を待つんじゃな………ん?やっと来おったな ではな シシシッ」

ガムラは 遠くを見た後 ゆっくりと浮遊し 飛び立って行った

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