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拝啓 地獄に行ったけど楽しくやってます  作者: みるきーうぇい
第12章 鉱山の村 オロス村 後編
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第149話 鉱山開放へ

ガムラ

「シシシッ…なんじゃ もう 帰ってきおったか…」

ガムラが振り返ると 仁王立ちしたゴムドと面倒くさそうに立つアルマが立っていた

ゴムド

「ふん… ユウキ殿 第2鉱山にいるファレーナアント 全て排除した 第1鉱山も ほとんど排除は終わっておるようじゃ 直に 第1鉱山も終わり 戻って来るじゃろう こやつは 信用ならんが 実力は残念ながら 認めねばならん…」

ガムラ

「シシシッ…しかし 勝負はわしの負けか…3人の召喚では足らんかったか…全ての能力が 半分になったとはいえ 流石じゃな ゴムド…シシシッ…」

グミ

「は!?ゴムドの能力が半分!?ど…どういうことだ?」

ガムラ

「先ほど話したように わしらと唯一対等として敵対していた部族は 2将を失い 実務経験豊富な兵も 大半を失った この機会を当然我らは 見逃さず 戦を仕掛けた 戦いはあっけなく決着がつき 形式上ではあるが ここ地獄もついに ひとつにまとまった」

ユウキ

「統一したってこと?おお…すげぇ…」

ガムラ

「ただ 形式上と言ったじゃろ?部族同志の争いは 今もあるように まだまだ まとまった訳ではなかった なのに こやつは 第一線から退くと言ってきおった」

ガムラは ゴムドをチラッと見ながら言う

ゴムド

「何を言っておる?お前がずっと 第一線でやっていたみたいな言い方をしおって…お前は それ以前から何もしておらんかっただろ」

ガムラ

「ふん お主が知らないだけで わしは 影でずっと支えておったわ 公言したこともないしのう とにかく お主は退くと言った日 わしのところに来て 力を封印したいと来たであろう」

ゴムド

「よくも 本人がいる前で デタラメを言えるな わしは 力を封印してほしいなど 言っておらん 振り分けする能力を封印して欲しいと頼んだんじゃ」

ガムラ

「そうじゃったかのう?まあ 良い それで わしは 良い実験台…じゃなかった ゴムドの気持ちに答える為 日夜休まず そして 完成させたんじゃ ゴムドの力…じゃなかった ゴムドの振り分けする能力を 封印することが出来る物をな」

ユウキ

「……あー…なんか…読めてきたぞ…」

ゴムド

「こやつの作った 訳の分からない椅子に座らされたわしは どんどん能力を吸い取られていった だが 肝心の振り分けする能力は残ったまま」

ガムラ

「こういうものは 何度も失敗を重ね そして 成功するもの なのに こやつときたら たった3回でキレてのう 4回目に作った自信作を 壊して立ち去った」

ガムラ

「当たり前じゃ 3回の失敗で わしの能力は半分になった……まあ…別にもう 今となっては どうでもいいがな…」

ユウキ

「……ん?…力を吸い取る…なんか聞いたことがあるな……あ!! ちょ…ちょっと待って…も…もしかして カイさんが言っていた 魔力を献上するってこの事なんじゃ…」

ガムラ

「ん?ああ そうじゃ わしが作った物が 気が付けば刑罰となってしまったのう…シシシッ…」

ユウキ

「も…もしかして 吸い取るだけで 元に戻せないってこと?」

ガムラ

「今の所はな 直に戻せるようになるわい もう 理論は完成しておる ゴムドよ 暇が出来れば わしの元に来い お前の力を戻してやろう 力を吸い取る君24号が完成間近じゃ」

ゴムド

「うるさい!!誰が信じるか!!」

アルマ

「……なんや…その名前…力吸い取るって言うてもうとるやないか…」

ガムラ

「理論は完成しておるといっておるだろ 少し改造すれば力を戻す君24号になるんじゃ …む? やっと帰ってきおったな」

ガムラとゴムドが また 言い争いになりそうになった時 第1鉱山の方角から 隊列しながら 小さな侍が 戻ってくる


ガムラ

「どうじゃ?一匹残らず 駆除出来たか?」

3人の小さな侍は 力強く頷く

ガムラ

「うむ よくやった ……しかし 残念じゃが 勝負には負けてしまったわい」

その言葉を聞いた小さな侍は 誰が見てもわかりやすくショックを受け 落ち込む

ガムラ

「よいよい 第1鉱山の方が広いからのう 充分健闘した それに 今回は 流石に相手が悪すぎた もう 戻ってよいぞ」

ガムラは 3人の侍に労いの言葉をかけたが 3人の侍は しょんぼりしながら ガムラの持つランプに戻っていった

ガムラ

「さて ユウキよ 第1鉱山のファレーナアントの駆除は 終わったぞ」

ゴムド

「………うむ 第1鉱山 第2鉱山ともに 卵さえもひとつも残っておらんな 全て 終わりましたな」

ゴムドは 第1鉱山と第2鉱山を見つめた後 ユウキに振り返り話す

ユウキ

「おお!さすが!だったら 早く 村長に知らせないと」

ガムラ

「うむ そうするがよい ただ 随分と放置しておったのじゃろう 坑道の老朽がひどいようじゃ 崩落の危険が高い場所もある もうすぐ帝都から兵が来る そやつらを使い 坑道の整備をするがよい」

ユウキ

「そんなことに 兵士を使っていいの?」

ガムラ

「別に構わん それに この鉱山の村を帝都の直轄にすると アモンは言っておったしな」

ユウキ

「ちょっかつ?なんだそれ?それっていいこと?」

ガムラ

「さあのう?まあ…悪い話ではあるまい 帝都の一部となるわけじゃからな」

ユウキ

「うーん…それが良い事なのか悪い事なのか 良く分からないなぁ…とにかく 村長に話してみて 意見を聞くよ なんだか束縛っぽいし…」

ガムラ

「束縛?…シシシッ!なかなか面白い発想じゃな まあ良い このままで良いなら 直轄の件は 無かったことに出来るよう わしが取り図ろう」

ユウキ

「わかった じゃあ 俺 村長に話してくるよ」

ガムラ

「うむ ただ 先程言ったように 鉱山にはまだ足を運ぶな まず 兵に補修させよ わかったな」

ユウキ

「うん わかってる じゃあ行ってくる!」

ユウキは 早く村長に知らせたくて 村長の家に走り出した

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