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拝啓 地獄に行ったけど楽しくやってます  作者: みるきーうぇい
第11章 鉱山の村 オロス 前編
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第136話 本丸到着

アルマ

「……話は終わったんか?どうするんや?」

ユウキ

「もちろん 大元を叩く」

アルマ

「そうか… ほな 行こか」

大元がいるであろう 第3鉱山の最奥へ一行は向かって行く

そして 一行はゴムドが指示する道を進み どんどん奥へ進む しかし ファレーナアントは 1匹も姿を現さなかった…

そして エミリは壁や天井を見ながら 呟く

エミリ

「……おかしいわ…卵が ひとつもない……」

ゴムド

「……うむ わしも注意して見ておるが ひとつもないのう…しかし 縄張りの入口に ナイト種がおった時点で もはや 常軌を逸しておる……して ミナ殿 この奥は どうなっておる?」

ミナ

「この奥ですか?……たしか この奥は まだ 開拓が終わっていなかったはずです こんな奥まで 採掘しなくても 充分 受注分は取れていましたから」

ゴムド

「……なるほどのう しかし この奥…大きな空間がある……先程の空間に匹敵するほど広い…」

アルマ

「ふーん…ってことは…ファレーナアント自ら広げたっちゅうことか」

ユウキ

「……そういえば 天井も壁も地面も 随分粗い作りだな…」

ゴムド

「………大元はこの奥じゃ…間違いあるまい…」

グミ

「それと ミナ この先見る光景は……お前には 辛い光景になる」

ミナ

「……わかっています なんとなくそんな気がしていました……失踪する前に ミナに 人数減っちゃったけど 頑張ろうって 声をかけてくれた方が 次の日 いなくなってましたから…」

グミ

「………そうか なら 何も言わねぇ…」

ミナ

「それに もしそうなら 見届けなきゃいけないと思っています ミナは 村長ロポスの娘ですから」

ミナは 強い眼差しで 先を見つめた


そして ついに 大元のいる空間にたどり着く


グミ

「……ナイト種が こんなにいるとはな……」

ゴムド

………天井にも 隙間なくおるのう…これ程の群れ…見たことも聞いた事もないわい…」

ユウキ

「……ああ…って言いたいが…グミ…全然見えねぇよ…」

グミ

「あ…そっか…じゃあ…照らすぞ」

グミは 大きく輝き 空間全体を照らす

ユウキ

「………うわ…な…なんて数だ…」

天井には 隙間なくファレーナアントが埋め尽くし 地上には 敵意むき出しのファレーナナイトが100匹近く浮遊している

そしてその奥 尻尾が異常に大きく肥大した ひと際大きなファレーナアントが鎮座していた

グミ

「……やはり いやがったな…あいつが ファレーナアントの大元 ファレーナクイーンだ…」

サヤカ

「……あ……足元……ひどい…」

サヤカが目にしたもの それは 朽ちた人の形をした者 生命活動を停止して間もない者など ファレーナクイーンの足元に転がっていた

ミナ

「…………」

ミナにとって 目を背けたくなる光景だったが そんな残酷な情景を 黙って見つめる

グミ

「……ミナ……チッ…とにかく こいつらをどうにかするぞ」

ゴムド

「………ほぅ…なるほどのう…いくらなんでも数が異常過ぎると 思うていたが…ようやくわかったわい…」

グミ

「どういうことだ?」

ゴムド

「見よ……ファレーナクイーンの頭を…」

グミ

「………なるほど」

ユウキ

「どうした?何かわかったのか?」

グミ

「…あの中心にいるファレーナクイーンの頭……パッと見じゃ分からねぇが 意思を取られちまってる 奴は ただ 卵を産み続けるだけになっちまってるんだ」

ゴムド

「ここまで 縄張りを大きくする必要はないからのう それに そもそもファレーナアントは 森にいるのが大半じゃ 稀に 洞窟に巣をつくる事もあるが その場合は 規模はかなり小さくなる だから わしは疑問に思っておった 何故 鉱山に巣を作ったのか そして この数のナイト種じゃ…せいぜい2匹か3匹いるのでも 大きな巣になる さらに ナイト種は 本来 女王のそばから離れる事はせんのだ…」

ユウキ

「ちょ…ちょっと待って…意思がないって…そんなこと自然になるのか?」

グミ

「……自然になるわけないだろ?…何者かが 意図的にしたんだよ なんの目的か分からんがな…」

ユウキ

「……ど…どういうことだ…」

グミ

「その辺のことは後だ……あいつ…こんな状況でも 卵を産んでやがる…」

ゴムド

「……ナイト種が 敵意をむき出しておるし アント種も警戒の羽音を鳴らしておる…なのに 奴は 未だ卵を産んでおるのか……」

ファレーナクイーンは この異常な状況でも 構わず卵産み続けていた それを 1匹のファレーナアントが近付き その卵を運び 壁にくっつけている

エミリ

「………え?ファレーナアントが卵を運んでる?どういうこと?」

エミリは困惑する エミリのしっているファレーナアントとは かけ離れているからだ 本来 ファレーナクイーンは 縄張りの中を動き 壁に 自ら貼り付ける 産んだ卵は誰にも触らせない もちろん 同胞にもだ

ゴムド

「……もはや ただ 卵を産むだけになっておるな……さて とにかく アント種とナイト種をどうにかせねばならんのう……」

ユウキ

「……しかし いくらなんでも多すぎる……これじゃ…」

ユウキは ミナとエミリを見る

ユウキ自身とサヤカは いくら攻撃を受けても 問題ないことは理解している それに グミ ゴムド アルマの3人は 問題ないと思うが この2人は別だ これだけの敵が 一気に来たら さすがに守り切れるとは思えなかった

グミ

「……攻撃魔法が使えりゃ 一網打尽なんだが………チッ…この足枷がうぜぇな…」

ゴムド

「……うむ 致しかねんのう……仕方ない……わしも クイーンと同じになるか……鬼神よ ミナ殿と主人を守れ 後は わしがなんとかしよう…」

グミ

「……クイーンと同じになる?……どういうことだ?」

ゴムドは グミの頭を 2回ポンポンと軽く叩き 1番前に出た

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