第122話 ミナとスキア
モチベーション維持の為 高評価 ブクマ登録
よろしくお願いいたします
ミナの村の事情を 聞いたユウキとサヤカは ミナと少し離れた所で 話し出す
ユウキ
「……鉱山の収入が 思っている以上に低いな…」
サヤカ
「…そうね ああいうのってもっと高値で取引してると思ってた…」
ユウキ
「……それに いくら辺境の地とはいえ 食料品関係が物凄く高いな…あれじゃあ 食べていくだけで ギリギリなんじゃないか…」
帝都の周りは 食料品の供給やその他嗜好品など かなり充実しているが 少し離れると 必要な物さえも 手に入らない事を知る
サヤカ
「……たしかに 足元見られてるよね…でも こればっかりは 流石に……政治の問題になちゃう…」
ユウキ
「……ああ わかっているが…ここは 大体の者が 飛行できるから 道の整備がほとんどされていないからな それで 運搬費用が上乗せされて さらに 食料品が高くなるんだろう…悪路も関係なく走るのもいるが そんなの利用出来るのはごく一部だしな…」
サヤカ
「ユウキが言いたいことは分かるけど 私たちが出来る事は限られてるよ まずは ファレーナアントとかいう魔物を どうにかすることだけ 考えた方がいいわ」
ユウキ
「…あ…… 危うく本来の目的をはき違えるとこだったよ…そうだ…そうだよな…まずは 村を元に戻さないと!」
ユウキとサヤカは そっとミナを見る ミナは お腹いっぱいになったからなのか またウトウトしだし 隣にいた グミにもたれかかっていた
グミ
「………むぅ…」
ユウキ
「…ハハ グミ 動くなよ ミナさん 起きちゃうからな」
グミ
「……チッ…まぁ…いいか…」
グミは 舌打ちしながらも 満更でもない顔で グミは じっとしていた
そして ミナが自然に目を覚ます
ミナ
「…………うーん……はっ!え!?」
ミナが 目を擦りながら 目覚める そして そっと下を見ると まるでクッションになっているグミを発見する
グミ
「……ふぅ…やっと 起きたか…」
グミは ミナが起きたのを確認すると 大きく息を吸って 元に戻る
ミナ
「!!あ!ご…ごめんなさい!!」
グミ
「別に 構わねぇよ 気にするな」
エミリ
「あ!ミナちゃん 起きたね!もういつでも 行ける準備出来てるよ」
ミナ
「……あ!も…もしかして…ミナが 寝ちゃったから 待ってたですか?」
サヤカ
「いいえ 大丈夫 違うよ ちょうどミナさんが起きた時 用意あ終わっただけよ ね ユウキ」
ユウキ
「ああ そうだ」
ミナ
「ほ…本当ですか?」
エミリ
「ほんと ほんと!じゃあ みんな 準備出来た事だし ミナちゃんの村に行こ!」
サヤカ
「ええ 行きましょう」
ユウキ達は 左隣にいる スキアの元に向かった
ミナ
「あ…あの 一体どうやって向かうですか?」
サヤカ
「ミナさんは どうやってここに来たの?」
ミナ
「ミナは 歩いてきました」
エミリ
「!!!あ!歩いて!?あの距離を!?馬車とか利用しなかったの?あそこは 商人が 帝都と往復を何度もしてるから 相席ぐらいさせてくれると思うけど?」
ミナ
「……そんなに 硬貨ないから…馬車に乗れるほど 持ってないです…」
ユウキ
「…………」
サヤカ
「……ユウキ 気持ちは分かるけど 今は 抑えなきゃ…」
ユウキ
「……ああ わかってる…」
エミリ
「じゃあ ミナちゃん 帰りは スキアに乗って行くからね すぐに着いちゃうよ!」
ミナ
「すきあ?」
エミリ
「スキアっていうのは ブラックドラゴンの事なの 背中に乗って 向かうんだよ」
ミナ
「ぶらっく?………ドラゴン!!ド…ドラゴンに乗るですか!?」
ミナは ドラゴンと聞いて 後ろに一歩下がり プルプル震えだす
ユウキ
「大丈夫だよ ミナさん スキアは頭が良くて とても優しいドラゴンなんだ だから安心して」
ミナ
「わ…分かりました…」
ミナは 震えながらも 頷く
そして…
エミリ
「はい この子が スキアだよ 可愛いでしょ!」
ミナは 辺りをキョロキョロしだす
グミ
「…あ…そっか………ほらよ」
グミは ミナに可視化の魔法を使う
サヤカ
「あれ?私 始めから見えてたけど?なんで?」
グミ
「スキアと面識があり スキアが許可した者は 不可視状態じゃなくなる……ってか 今頃気付くか?」
サヤカとグミが 離していると ミナがスキアと目が合う
ミナ
「………!!あ!……ひ…ひぃ…」
ミナがスキアと目が合うと 声にならない声を出す
しかし スキアは ミナを見つめた後 ゆっくりと頭を下げ ミナが触れる事が出来るほど 頭を近づけた
ミナ
「…え?……ご…ごめんなさい…怖がってしまって……あ!…そうなんだ…あ!名前は ミナって言います」
ユウキ
「!!……え…ミ…ミナさん?も…もしかして…スキアと意思疎通出来るんですか!?」
ミナ
「え?…はい 何を話しているか 分かります 先程 挨拶してくれました」
サヤカ
「……す…すごい…ねぇ!エミリ!」
エミリ
「…………」
サヤカ
「エ…エミリ?どうしたの?」
エミリ
「……スキアの心が 一瞬で開いた…確かに この子は 頭がとてもいいから 状況判断した上での行動だと…思うけど……それでも……ね…ねぇ ミナちゃん?ドラゴンと接触したのって 初めてだよね?」
ミナ
「はい……ミナは ドラゴンを初めて見ました…」
エミリ
「……うん 凄い才能ね……あ…そっか…ミナちゃんも ユウキさんに…なるほどね…」
ユウキ
「ん?今 呼んだ?俺が どうかした?」
エミリ
「ううん なんでもないよ ………ん?…っていうことは…私も…その一人ってこと?…うーん…」
エミリは 急に頭を捻り 難しい顔で唸る
サヤカ
「どうしたの?エミリ?」
エミリ
「導く方は気楽だけどさぁ…導かれる方は 大変なんだぞ!サヤカ!それから 特に ユウキさん!!」
エミリは ユウキとサヤカに 説教じみた声で 怒鳴る
ユウキとサヤカは 前触れもなく エミリに怒られてしまい 訳が分からず ユウキとサヤカは お互いを見つめ合いながら こちらも首を傾けた
エミリ
「さて!この話は とりあえず後でって事で ミナちゃんの村に行くよ!さぁ!みんな スキアに乗ってね!」
エミリの威勢のいい声で スキアは 頭を上げ かわいい声で一声鳴く
エミリ
「よし!みんな準備はいいね!じゃあ…スキア!お願い!」
エミリは いつもの定位置の頭に乗り ユウキ達は 背中に乗る ミナは 帽子を深く被り 手で押さえる
こうして ユウキ一行は 鉱山に向かって飛び立って行った
続きが気になる方 高評価よろしくお願いいたします