第116話 老師に報告
モチベーション維持の為 高評価 ブクマ登録
よろしくお願いいたします
そして ユウキ達は レミュに会うため 兵士たちが 最も恐怖する巡回ゾーンに入る
そこで レミュ老師の部屋の曲がり角で 佇んでるマルコに出会う
ユウキ
「あ!マルコさん!お久しぶりです」
マルコ
「………ん?ユウキさんじゃないですか!帰って来たんですね!!」
ユウキ
「はい なんとか」
マルコ
「いやー…驚きましたよ!………おっと 色々とお話ししたいですが レミュ老師も 首を長くして 待っています ご機嫌斜め最高潮ですが ユウキさんが 顔を出してくれたら 機嫌は 絶対良くなります!ぜひ 顔だけでも!お願いします!!」
ユウキ
「ハッハハ…ご機嫌斜め最高潮ですか…それで マルコさん 外にいるんですね…もちろん そのつもりで来たんです 今日は 挨拶とちょっとだけ話をして また後日 改めて来ますよ」
マルコ
「ええ!そうして下さい!!」
マルコは 無邪気な笑顔で 何度も頷く
サヤカ
「じゃあ 入りましょう」
ミナ
「あ!じゃあ ここで待っています」
ユウキ
「え?……んー…あ…老師の噂かな…分かりました すぐに戻って来るので 待っててください」
ユウキとサヤカは ミナに声をかけ レミュの待つ部屋に入っていった
ミナ
「…………」
マルコ
「………へー…君は オロス村の…ミナ…だね?」
ミナ
「!!え!?な…なんで…わか……」
マルコ
「……今 この場所 どういった場所か分かる?……ここは 本当に限られた者しか 入れないところなんだ……だから 君は この場で 消されても仕方のない行為をしている…もちろん 君だけじゃないよ 村ごと全部ね」
マルコは 通路全体を 凍りつかせるような 禍々しいオーラで包む
ミナ
「!!ひっ!…」
マルコ
「……って 言うのは冗談」
マルコは ミナに微笑む …が 目は笑っていなかった
マルコ
「……君は ユウキさんが連れてきた客人 一体 どういう経緯で ユウキさんと知り合えたか分からないけど その幸運 手放さないようにするんだよ?」
ミナ
「!!あ…あの!…あの方たちは…い…一体…」
マルコ
「…そうだねぇ…ここ帝都の者 全てが味方についたと思えばいいよ………いや それだけじゃないな…サヤカさんには 影もついている……っていうことは………まぁ とにかく強大な力だよ」
ミナ
「………強大な…力…」
場所は変わり レミュの部屋
ユウキ
「こんにちは ユウキです」
レミュ
「…………おお!ユウキとサヤカじゃないか!?帰って来たんだね!」
サヤカ
「はい 戻ってきました…って…え…なに?何が…あったの……」
サヤカが見たもの それは 部屋の床に よくわからない何かの破片や液体など あらゆるものが散乱していた
レミュ
「ん?ああ これかい?別に気にしなくていいさ 後で マルコにでも掃除させるからさ」
ユウキ
「………マルコさんに…か……なるほど…ご機嫌斜め最高潮とは このことか……」
レミュ
「………ったく 汚したら ちゃんと掃除しろって きつく言わなきゃならないねぇ…」
レミュは 床を見周しながら ボヤく
サヤカ
「………ねぇ…ユウキ…マルコさんがしたみたいな事言ってるけど…マルコさんが するわけないよね…これ…」
サヤカは ユウキの耳元で囁く
ユウキ
「……ああ…マルコさんがするわけがない……絶対 レミュさんだろ…」
ユウキとサヤカは 同じ気持ちで 苦笑いを浮かべた
レミュ
「それで?結局 世界樹の実は あったのかい?」
サヤカ
「実際 世界樹の実 なのか 正直わかりませんが それっぽい物を 取って帰ることが出来ました ………えっと…はい これです」
サヤカは 散乱しているテーブルの隙間に 世界樹の実を置く
レミュは 当たり前のように 世界樹の実以外を 床に無造作に手で払いのける
ユウキ
『……うわぁ…』
さらに 床に散らばる残骸 ガラスのような物も落ち ガッシャ―ンと盛大に響く しかし レミュは気にすることなく 言葉を続ける
レミュ
「…まあ 名称なんて 時とともに変わるものさ……へー…確かに…得体が分からないね…」
ユウキ
「……他にも色々とあったんですが 今日 帰って来たばかりなので また 後日 ゆっくりと話をさせてもらいます」
レミュ
「…………」
レミュは 世界樹の実を見つめ ボーっとしている
ユウキ
「…レミュさん?」
レミュ
「……ああ そうだね だけど 少しだけ待ってもらえるかい?」
サヤカ
「はい 大丈夫ですけど どうかしたんですか?」
ユウキも 頷く
レミュは 2人の了承を得て ニコッと笑い 大きく息を吸う
ユウキ
「???」
レミュ
「すぅー……マルコ!!!入ってきな!!」
レミュは 地響きのような けたたましい声で マルコを呼ぶ
ユウキとサヤカは 思わず耳を塞ぐ
マルコ
「……!!!は!はいぃ!!……君は ここを動いちゃ駄目だよ もし 巡回中の者が来たら マルコの名前を出してね それでも 駄目ならユウキさんの名前を出すんだ わかったね?」
ミナ
「は!はい!分かりました!マルコさんですね それと ユウキさんですね 了解しました!」
マルコ
「今!!行きます!!」
マルコは ミナに早口で答え 急いで レミュの部屋に行く
ミナ
『……あ…ああ…こ…怖い…今の声…な…なんなの…ど…どうしよう…か…帰りたい…帰りたいようぅ…』
ミナは 身体を震わせ 早くここから離れたい気持ちで一杯だった
マルコ
「お呼びですか!!」
レミュ
「早くこっちに来な!トロい奴は 嫌いだよ」
マルコは 入口からダッシュで向かう
ユウキ
「………マルコさん…」
レミュ
「マルコ これが 例の世界樹の実だそうだ あんたの眼で見て どう思う?」
マルコ
「………これが……あ!はい!分かりました!」
マルコは眼を閉じる そして ゆっくりと眼を開けると 左目が どんどん黒くなっていき 白目部分が 全く無くなっていく
サヤカ
「え……」
サヤカは どす黒くなっているマルコの眼を見て 恐怖を感じる
レミュ
「……こいつの眼は ありとあらゆるものを 見破れるのさ ただ…」
マルコ
「…………くっ…」
マルコの額から汗が出てくる…
レミュ
「………どうやら マルコの眼でも 見破れないみたいだね…マルコ…もういい…そんな予感はしていたからね」
マルコ
「………くそ…な…なんで……」
マルコは さらに真っ黒に染まった眼を 大きく開く
レミュ
「もういい!!それ以上 無理しちゃ!!」
マルコは その後 大きく後ろに吹っ飛ばされる
マルコ
「………ハァ…ハァ…ま…まさか…」
マルコの眼が 元に戻る…が…
サヤカ
「え!?マ…マルコさん?……髪が…真っ白に?………って…あれ?」
マルコの髪が 真っ白に変わる しかし それも数秒で戻った
サヤカは 目を擦る
サヤカ
「………見間違い?…か…な?」
マルコ
「…………弾かれるとはね…すみません レミュ老師…」
レミュ
「……ああ いいさ…それより サヤカ その世界樹の実は あんたが大事に持っときな」
ユウキ
「……大丈夫ですか?マルコさん…」
マルコ
「……大丈夫 問題ないですよ」
レミュ
「ユウキ サヤカ あんたたちの帰りを待っている人が いるんだろ?こっちは また 今度来な」
ユウキ
「ええ 分かりました じゃあ 今日はこの辺で…」
サヤカ
「……そうだね」
ユウキとサヤカは レミュとマルコに挨拶をして 部屋を後にした
続きが気になる方 高評価よろしくお願いいたします
今日は 後 一本投稿します