第108話 ハデス王との対面
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変わって すでに開けた広場で待つハデス
ハデス
「………!!ついに 完全に抜けました 全員 整列し ユウキ殿を迎える準備をしなさい エイガ あなたは 先に行って こちらへ案内をお願いします」
エイガ
「ハッ!では 行ってまいります」
ハデス
「頼みましたよ」
ハデスは エイガがユウキ達を迎えに向かうのを確認し ゆっくりと空を見上げた
ハデス
『……これで 地獄の連中は 一つにまとまる………アモン王子……変わりますよ……間違いなく……』
ユウキ
「………わわ!あ…あぶねぇ……」
ユウキは 木の根っこにひっかかりそうになる 泥の被害を大きく受けているユウキは ここの地域が一番辛い
サヤカ
「大丈夫?後 少しだよ 頑張ろう!」
ユウキ
「あ…ああ…しかし 皮肉だよな…誰も踏破出来ないところのほうが 進みやすいなんてな…」
グミ
「そんなのお前だけだからな そもそも この世界で 浮遊出来ない方が 珍しいからな」
ユウキ
「それそれ ほんといいよなぁ……」
ユウキは ブツブツと文句を言いながらも 一歩ずつ進んでいく
そして…
エイガ
「お待ちしていました ユウキ殿」
ユウキ
「……ん?あ!エイガ!久しぶり!なんとか 帰って来たよ」
グミ
「…………」
グミは やはり 警戒を強める
サヤカ
「エイガさん お久しぶりです」
エイガ
「みなさま ご苦労様です ハデス王は あちらで待っています どうぞ こちらへ」
エイガを先頭に 広場へ向かう
サヤカ
「わ!見て見て 道が整備されてるよ これなら ユウキも大丈夫じゃない?」
ユウキ
「あ!本当だ 助かるぅ…」
エイガ
「大した整備ではありませんが 少し時間がありましたので ユウキ殿が通ると思われる道だけは 整備しておきました ですが もう少しまともな道にするべきでした…申し訳ございません」
ユウキ
「いえ 本当にありがたいです 俺は ここのほうがキツイですからね 世界樹の道のりより…」
エイガ
「ハハッ ユウキ殿 それは いくらなんでも言い過ぎですよ」
サヤカ
「……ですよね そう思いますよね でも 本当なんですよ」
エイガ
「そうなのですか?…なるほど 世界樹の道が どれほど過酷なものか検討もつきませんが それは 本当の事なのでしょうな しかし それは ユウキ殿だからでしょうな」
エイガが ユウキが言ったことを疑わなかった 世界樹の道のりを簡単だと思えなければ 行って帰ってくることなど不可能と知っているからだ ただ 普通の道より簡単ということは 少々驚いたが ユウキならあり得ると感じた
そして ハデス王の待つ広場が見えてくる
グミ
「………とりあえずは なにもこちらに被害を加えようとは 思っていないようだな……」
ユウキ
「………!!え!?」
ユウキが 驚いたのは無理もない ハデス王が連れてきた500の者が 両脇に分かれ 全員 片膝をつき 頭を下げ ユウキ達を迎えていた
グミ
「………しかし ユウキ…何を考えているかわからねー…気を緩めるなよ……」
ユウキ
「……ああ……わかった…」
ハデス
「お待ちしておりました ユウキ殿」
ユウキ
「……わざわざ 迎えに来て頂いてありがとうございます ハデス王」
ユウキは 言葉と裏腹に ハデスに警戒したまま 答える
ハデス
「…おや?随分と警戒されているようですね ご安心を あなた方に 危害を加えるつもりはありませんよ? 今の所は…ね…」
グミ
「今のところは…か……チッ…いけすかねぇな…」
ハデス
「先の事は どうなるか分かりませんからね… 馬車を用意しました 帝都まで ゆっくりとお寛ぎください」
ハデスは 頭を下げ ユウキ達を 馬車まで誘導する
サヤカ
「……うわ…大きくて 凄い立派な馬車……というより ここまで大きいと家だね…」
グミ
「……ああ……それより……あ!おっと 忘れてた ほらよ!」
グミは ユウキとサヤカに 可視化の魔法を使う
ユウキ
「お?ありがとうな グミ…………!!うお!で…でかいドラゴンだな……そりゃそうか…これだけ大きな馬車を 引っ張るんだから それ相応のドラゴンがいるか……」
その言葉を聞いたハデスが ユウキに近づいてくる
ハデス
「我ら影に生きる者は ブラックドラゴンの存在は 非常にありがたいのですよ」
ユウキ
「たしか ブラックドラゴンの周りは 闇の領域が 強くなるって話ですよね」
ハデス
「そうです よくご存知で 特にこいつの闇の領域の濃度は 強烈です 他のブラックドラゴンと比べものになりません」
グミ
「………ふん!なるほどね…だから あのドラゴンをユウキに譲ったのか…どうせ お払い箱だしな」
サヤカ
「え?お払い箱?それって…どういう…」
グミ
「闇の領域を発生させているのは 翼からなんだよ 片翼が損傷したブラックドラゴンなんて不良品 必要ないってことだ」
ハデス
「ええ 確かにその通りです ただ ユウキ殿にお渡ししたドラゴンは 才能あふれるブラックドラゴンである事は 間違いないです そのまま 肉と血に分ける事も考えましたが あれほど知能を持ったドラゴンは 滅多にいません しかし 損傷したドラゴンを 置いておくわけにはいきませんし それに あなた方なら 大事にしていただけると思いましたしね それに ユウキ殿に 恩を渡しておいた方がよいとも 考えましたしね」
ハデスは ほくそ笑みながら 答えた
グミ
「……チッ…て…てめぇ…」
ユウキ
「やめろ!グミ!あのブラックドラゴンを 譲って頂いて 大変助かっていますよ 俺もサヤカも 移動手段限られていますので」
ハデス
「……そうですか では 約束通り 帝都まで お送りさせてください どうぞ こちらへ」
ユウキ
「……ありがとうございます」
ハデスは じっとユウキを見つめ 何度か 小さく頷き 馬車の中に 入っていった
ユウキ
「…………」
グミ
「……何を考えているのか 本当にさっぱりわからねぇぜ……」
ユウキ
「……とにかく 馬車に入ろう…」
ユウキを先頭に サヤカはユウキに ピッタリとくっつきながら 馬車の中に入っていった
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