第105話 極毒の生命体はカニ?エビ?
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時は少し戻り ユウキ達がまだ 極毒エリアの頃…
ユウキ
「…ふぅああ…極毒エリアは ほんと なんにもないなぁ…」
ユウキは 大きく背伸びをしながら あくびをする
グミ
「仕方ないだろ?このエリアで 生息するのは ほぼ無理なんだしな」
サヤカ
「そうなの?じゃあ ここにはなにも生命体は いないってこと?」
グミ
「それはわからねぇ なんせ 極毒なんて 滅多にあるもんじゃないしな…」
ユウキ
「……ってことは もしかしたら 何か 生息している可能性もあるってことか………何か…いないかな…」
ユウキは わざとバシャバシャしながら 沼地を歩く
グミ
「おい!そんなに 音をたてながら 歩くなよ」
ユウキ
「いやー…何か いないかなって」
グミ
「……あのなぁ…もし 何か出てきたら どうするんだよ この極毒エリアに生息できるって事は かなりヤバい奴だろ? わざわざ探す必要性が どこにある?」
ユウキ
「………あ…そっか…」
ユウキは 少し残念そうに あきらめるが それでも 何かいるかもしれないと 地面をチラチラと見ながら 歩き出した
サヤカ
「あれ?………あれなんだろ?」
サヤカが 地面を見つめ つぶやく
その声が聞こえたユウキは サヤカの元に駆け寄る
ユウキ
「え!?なになに?サヤカ 何か見つけたのか!?」
ユウキは ワクワクしながら サヤカに問う
サヤカ
「ほら……あそこ…沢山 穴が空いてるよ?」
ユウキ
「………ホントだ…なんだろ?」
ユウキは 穴の空いている場所で しゃがみこんで 様子を見る
グミ
「おい!不用意に近づくな!」
グミも ユウキの隣に行く
ユウキ
「………なぁ…これ グミ 何か分かるか」
グミ
「は?………ん?これは…いや…そんなはずはない…極毒エリアで生息なんて…」
ユウキ
「え!?なになに?」
グミ
「……いや…たまたま 穴が空いていたんだろ…行こうぜ」
ユウキ
「おいおい そんなわけないだろ だって見ろよ 穴の大きさは バラバラだけど こんなに沢山の穴が 自然に出来る訳ないぞ………間違いない 何かいるはず!!」
ユウキは グミの心配をよそに 穴にそーっと手を入れてみる
サヤカ
「あ!危ないよ!ユウキ やめなよ」
ユウキ
「大丈夫!大丈夫!………うーん…相当深いな……でも…何もいないか………あ!やべ!!」
ユウキは 手を深く入れてみたが なにも発見できず 残念そうに手を抜くが 手が抜ける直前に 何かに手を掴まれ ユウキは慌てだす
グミ
「おい!早く手を抜け!!」
ユウキ
「……ぐぬぅ……やばい…何かに手を掴まれた………ち…力…つえぇ………あ!」
ユウキは 抵抗を続けたが 相手の方が力は強く 肘辺りまで 引きずり込まれる
グミ
「!!!お!おい!なにやってんだ!」
グミは 慌てて ユウキの身体を引っ張り上げようとするが ユウキは どんどん引きずり込まれていく
ユウキ
「くそ……引きずり込まれ……あ!そうだ!サヤカ!!俺を火の魔法で包んでくれ!」
サヤカ
「は?な…何言ってんの!?」
ユウキ
「穴に向かって火を放っても どうせ逃げられるし もしこいつを倒せてもこの穴は相当深い 落ちちゃったら こいつの正体わからないからな!…………よし!俺もこいつを掴んだ!これで こいつは逃げられない!……ん?この形状……もしかして…カニか?」
サヤカ
「かに?……カニって…蟹のこと?」
ユウキ
「多分な!グミ!巻き添えを喰らう前に 俺の中に入れ!サヤカ!早く!逃げられる前に!!」
グミ
「なんだかよくわからんが もし こいつが 俺の知っている奴なら 火に弱いはずだ ユウキの意見に賛成したくないが サヤカ 火の魔法で穴ごと 火炙りにしてやれ!」
グミは そういうと ユウキの中に入っていく
グミの引っ張る力が無くなり さらに ユウキは グイッと 引きずり込まれ ついに 肩まで引きずり込まれる
ユウキ
「サヤカ!は…はやく!」
サヤカ
「う…うう…どうなっても…知らないからね!」
サヤカは 火の魔法を10回程重ねた火の玉を いくつか出し そのまま ユウキに火を点けた
ユウキ
「……よし!指先まで 火が回った!……うお!…悪あがきか!…あ!こいつにも火が回った!ハッハハハ!残念だが 離しはしない!」
全身 炎で包まれたユウキが 高笑いをする
ユウキ
「もがいてる!もがいてる!………お?これなら!………たぁーっ!!」
穴から 勢いよく ユウキを引きずり込もうとしていた者が ついに根負けをし ユウキによって 引っ張り出された
ユウキ
「ざまぁみろ!………ん?…カニ…じゃなかったか…これは?ロブスターか?」
そこに現れたのは 大きなハサミを持っているロブスターそっくりだった しかし 大きさははるかに大きく ハサミを合わせると 1m近い大きさだった
サヤカ
「だ…大丈夫?……って 大きい!なに…その 海老?」
ユウキ
「海老というより ロブスターだろ?こんだけでっかいハサミあるし」
グミが ひょこっと出てくる
グミ
「やっぱり こいつだったか しかし…なんで…極毒エリアに…」
ユウキ
「グミ 知ってるのか?なんだこれ?」
グミ
「ああ ラスピクラブだ もともと 普通の沼地に住んでいるんだが…極毒エリアに生息できるなんて 聞いた事もないな…もしかして 極毒を無効に出来るのか!?……ということは…その甲殻に何か訳が………あ…」
ユウキの持っているラスピクラブは 火に炙られ 鮮やかな赤色になっていた
グミ
「……あーぁ…これじゃ わかんねーな…」
ユウキは 真っ赤に染まったラスピクラブを見つめ 生唾を飲む
ユウキ
「…………これ…食べれるかな?」
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