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『半壊していく綴じ環』





齲蝕(うしょく)されたボールペンは虹の聲で矢を撃つ

対空内に(つづ)まるテガミは体内時計を網羅し

根を張りつつ貼り付ける暗黙知にさわやぐ


輸送すべき半死体は紙のツノをはやした己

輸液すべき予知夢は冷凍血液以前の不毛さ

其ればかりの縹渺つるみはてた(カズラ)を祓う晩


おしころした文身(ブンシン)すら半壊していく綴じ環

左脚と右脚の舞踏が多元宇宙の緑陰を紡ぐ

ヒルナミンを罫線上にかまえ照準を躱わす


ちまなこの流れおちる先は小溟(おぐら)いギヤマン

四面硝子漬の皮膚が花序をわすれてゆく故

あたたかい湯に浸かり鋲螺を洗うまた胎芽


シャワー室はあかい水鳥で糢糊といっぱい

ペダンティックに眠る人間ハナビ刃傷沙汰

無影症となり凹凸を落葉させゆく自壊構造


だれの色をうつしているのかと鏡片を(つんざ)

被葬のわたくしは春のひかりを彫琢する迄

すべての影に烽火していくだろうそれも愛


LOVE


其れだけのはなし





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