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『だれも其の孤独の息の根をとめないなら』
ただぎざぎざモンテカルロ法と循環小数
ひたひた減数しゆく一斗缶は迎光を燈し
うちたたく内腔は雫状の薔薇組織を溢す
血路を滑る靴が幻視するアルミ製の涅槃
カドミウムグリーンの毒素がまわる聖画
骨粗鬆症の聖骸布から浮かぶ迷宮の序数
繰り返しくりかえし折り畳み広げていく
パノラマの手乗りパラダイスは粘膜沙漠
とりあえずは地下鉄をのりついで八王子
だれも其の孤独の息の根をとめないなら
だれか其のことに気がつくはずと嘆息し
孤独なる獣の寄生虫であるわたくしに愛
LOVE
其れだけのはなし