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『延長鋭敏柔肌観音』
極限に嫌気する羽毛のメロス佇む蒼穹
モノクロの虹に点眼器は皓々と破裂し
踵だけの死海文書印字されたレシート
草野球をすなる捨象の群れはハライソ
うつくしき女神たちの恵む毒素は鳶色
膠着して延長鋭敏柔肌観音の潤む薩来
キリトリ線へんびょうしプチョヘンザ
慎ましく千年間すりへらす大聖堂の庇
ガーゴイルのピンヒール蠕く針の残像
ふうらいぼう真円をみくらべたら深淵
だけれど最果ての先のさきに千切れ雲
蜘蛛のいとは銀に闢く頰の涙つまり愛
LOVE
其れだけのはなし