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王達の会合を見に行く




「…梅岡と十郎は復讐の達成…ミノルは悪神による世界滅亡の阻止など……それを達成したい欲望と業が程よく混ざり合う事により…【Sign of Over】に目覚める…しかしアキラ…お前はあの時…業が勝ってしまった……【Sign of Over】は欲望と業…どちらかが大きくなってしまうと容易く暴走する……あの時のお前は暴走し…業の圧を醸し出していたから…人々はバケモノだと恐れていたのだ…」

「……だからか…バケモノと恐れられたのは…」

「だが暴走といっても…お前のは軽いものだった……だからあの喧嘩で…再びお前の業と欲望が安定し…元に戻れた……そこから更に暴走すると外見も禍々しくなる…更に暴走すると……もう人間に戻れない…真のバケモノと化す……」

「………俺は暴走して…バケモノになりかけていたんだな……あの時みたいに…」


ブラックは、アキラを見ながら言った。


「暴走が軽いもので本当に良かった……バケモノになったお前を…見たくないからな…」

「…どうやら……俺は悪にも正義にも成り切れないらしい…」

「……そんな悪にも正義にも染められず…自分の道を突き進むお前だから…どの世界でもすぐに仲間ができるのだろうな…」


ブラックは着ているコートを整えながら、アキラへ言った。


「…業って凄い奥深いなぁ……」

「業は人に害を与える時もあるが……武器になったり…力を与えてくれたりと……時には…人に恩恵を(もたら)す事もある…」


するとそんな時、宇川がブラックへ尋ねた。


「つーかよ!…ブラック!……お前…天界で裏切り者探さなくていいのかよ!?」

「…いや…今は天界ではなく様々な世界で捜索している……普通は神が世界へ降り立つのは禁止だが…そうも言ってられないからな」

「ふーん…」

「それじゃあ…アキラの暴走も収まった事だし…他の世界を捜索するから…ここらでお別れだな…」


そしてブラックは、俺達へそう言い残すと、姿を消した。


「……まぁ…よろしくな…!」

「…ああ」

「アキラが 仲間に なった !」


その後は、光Pが主催したアキラ復活を祝う会が行われた。


「……光は未だに…何かあったらパーティを開いているんだな…」

「ああ…」



……



「…それじゃあ…今日から黒の王達を探すか?」

「ああ…吸血鬼系悪魔を捕まえて…情報を聞き出す……」

「吸血鬼系悪魔の居場所は…スマホに送っといた……だが俺と七海は用事があって参加はできない…お前らで探しておいてくれ…」


それを聞いた宇川が、七海と乖理へ尋ねた。


「用事ってなんだよ!」

「…俺達人間の王達がする会合…その警護だ…」

「あのガキは少し心配だな……よし!…俺も行くぜ!!」

「あ!…それじゃあ僕も!」

「なら…俺も行きたい!」


宇川を筆頭に、カイト討伐メンバー達が口々に行きたいと言い始めた。


「お前らが来たら黒の王達の捜索が進まないだろ!」

「……確かに…」

「まぁ……お前らは都合の良い時に…会いに行けばいいじゃねぇか…!……俺は行くけどな!」

「なら俺も行くぜ!…こんな奴は野放しにできねぇ!」


少し考えた後に、七海は俺達へ言った。


「それは俺も思う……それじゃあ…あと二人だけならついてきていいぞ」

「…ナオトとミユキでいいだろ…」

「へっ!…いいじゃねぇか!」


川畑が俺達を見ながら、七海へ言った。みんな、異論はないようだ。


「王に会ってみたかったが……まぁ…しょうがない…黒の王達に会ってから…人間の王に会っても遅くはないしな…!」

「それじゃあ…宇川とナオトとミユキ……ついてこい…」

「ああ!」


七海の方へ歩いて行った俺へ、川畑と梅岡が言った。


「……変な真似はするなよ…あと……宇川をしっかり見張っておけ……」

「分かってるよ!」

「ナオトさん!…どんな奴等だったか教えてくれよ!」

「おう!」


そして俺達三人は七海、乖理と共に王達の会合が開かれる場所へと向かう為、PhoeniXに乗り込んだ。目的地イギリスで、大体10分後に着くらしい。


「……お前…もう初対面の…それも王様に…足舐めろとか言うなよ?」

「…言ってしまいそう!」

「お前!」

「俺は王様みたいに偉そうな奴を見ると…馬鹿にしたような冗談を言って怒らせたくなんだよ!」

「イかれてるよお前!」


すると宇川が、座席にもたれかかりながら言った。


「だが…あのガキは怖かったぜ!…王様ってのはプライドが高い生き物だと思ってたから…あの冗談を言って怒ると思ってたんだ!…なのに…マジでやろうとしてたからな!」

「……足を舐めろと言われたら素直に舐める…それほどまでに…世界を救いたい気持ちが強いんじゃねぇか?」


そして俺と宇川とミユキは、ずっと姿勢良く座る王を見ていた。


「…あんな子供が王様か……余程の事情があるんだろうな…」

「いつか…あの子の話も聞いてみたいね」


















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